決済代行３社の口座、税滞納理由に「容疑者の財産」として差し押さえ…４３００万円確保
新型コロナウイルス対策関連の給付金として山口県阿武町が誤って振り込んだ４６３０万円が全額出金された事件で、花田憲彦町長は5月24日、９割超にあたる約４３００万円を「法的に確保した」と発表しました。
町は、電子計算機使用詐欺容疑で山口県警に逮捕された無職田口翔容疑者（２４）が出金した決済代行会社３社の銀行口座を「田口容疑者の財産」として差し押さえたのです。
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銀行口座を差し押さえ
田口容疑者は代理人弁護士に「お金は海外の数社のネットカジノで全部使った」と説明していました。
町などによると、田口容疑者が国民健康保険税を滞納していたことから、町が４月２６日、地方税法と国税徴収法に基づいて３社の銀行口座を差し押さえました。
田口容疑者が給付金をカジノの賭け金として移した疑いがあり、実質的に田口容疑者の口座とみなしたというのです。
もし町に送金された約4300万円が彼らによって差し押さえられると、町が被害分を全額回収できなくなる可能性もあることから、町は会見で「法的に確保」という慎重な言い回しを使っているとのことです。
— にゃあ (@kirikami) May 24, 2022
決済代行会社から振り込みが
その上で、田口容疑者との取引が犯罪収益移転防止法に抵触する恐れがあるなどとして銀行側に対応を要請。
銀行側から３社の情報を入手し、５月１９日、３社への取り立て処分を実施。
３社からは翌２０日、田口容疑者が振り替えた全額の計約４３００万円が町の口座に振り込まれたというのです。
4600万円のうち4300万円は確保できたて事は、元は誤送金から始まって300万で過去から何からあんなに全国に晒されたんか…
— むね@札幌グルメ「ヒンナヒンナ」 (@nem_hero) May 24, 2022
決済代行会社も叩けばホコリが出る…
本来、徴収できるのは滞納税額分のみで、それ以外は返金する必要があるのですが、田口容疑者側は町が提起した返還訴訟で請求を認める「認諾」の書面を裁判所に提出し、返還義務を負っていました。
町は山口地裁に差し押さえ命令を申し立て、全額確保に至ったのです。
一方、口座から即時に引き落とされるデビット決済で出金された約３４０万円のうち約３３０万円は未回収ということです。
元検事の亀井正貴弁護士の話
「業者の口座を実質的に容疑者のものとみなして差し押さえる例外的な手法を足がかりとしており、町の懸命さがうかがえる。決済代行会社には違法行為に関与したとして捜査の対象になったり、訴訟で訴えられたりするリスクもあり、この問題から早く手を引きたくて即座に全額返金に応じた可能性もある」
野村先生の見方は、国税徴収法により約4300万円返ってきたのはラッキーという感じ。
決済代行業者が警察にあれこれ捜査されるのを嫌がり返したのでは、という見解。— モフ (@mofjd) May 24, 2022
ネットの声
「田口容疑者が自主的に協力的に返還されたなら多少の情状酌量の余地はあると思うが、法的に差し押さえて回収したのであれば、罪の重さは変わらないと思う。しっかりと罰を与えて欲しいが、役場の責任はどうなのか？謝罪したから終わりって訳にはいかないでしょう。税金を扱っているという責任の重さを痛感するためにも給付に関わった人達の減給3ヶ月ぐらいはあっても良いとは思う。」
「テレビでＩＴの専門家とする人たちが、「警察署内で田口容疑者が自ら携帯を操作して振込処理を実施した可能性が高い」などと言っていたけれど、事実は業者が返金に応じたということでしたね。
この事件は、世論の想像が右へ左へ、ずいぶん揺さぶられるよね。
でも当初からネットカジノに全額使ったはずは無いと主張していた人は一部いましたから、それらの人たちの読みが当たったことになるね。だとしても、一時は本当にネットカジノに全額つぎ込んだという方向にマスメディアも一気に傾きましたから、その時点でもどこかにプールしてあるに違いないと思っていた人はすごいと思う。
メディアに流されない強い意思を持つっていうのは難しいですな。」「返還出来ないやら、回収どうしようやらやってたけど、迅速に対応した税務署はすごいですね。
結局、お金は強制返還させられるわ実名が全国的にバレるわ、逮捕されるわで何にも良い事のない容疑者。こんな事なら素直に返せば良かったと思うかもしれないが、後悔先に立たず。たかだか…とは言える額ではないけど、長い人生ではたかだかと言える額。反省してこの先、茨の道な人生になるだろう人生を歩んでください。」
