日本郵政との提携とiPhone正式対応で楽天モバイルの逆襲が始まった??

楽天モバイル「iPhone正式対応」で飛躍できるか

楽天モバイルは4月30日、「iPhone 12」を始めとするアップル製品の取り扱いを開始し、六本木の新店舗でオープニングイベントを開きました。

携帯キャリアとして必須ともいえる「iPhone対応」という大きな課題を乗り越えたことに注目です。

「iPhone対応」の意味とは

楽天モバイルによるiPhoneの取り扱い発表は、端末としてiPhoneを売るだけでなく、楽天モバイルというキャリアにiPhoneが正式対応したことが大きな特徴といえます。

すでに楽天モバイルを契約して問題なくiPhoneを使っているという人は多いものの、これまで楽天モバイルはiPhoneを「動作確認済み」としながらも、「動作保証はしない」という曖昧な状態に置いていました。

動作保証がないということは、iOSのアップデートなどで不具合が起きる可能性があったといえます。

過去に国内のMVNOで同様の問題が起きたことから、iPhoneをメイン端末として使うことはおすすめできない状況でした。

そこで今回、楽天モバイルがiPhoneに正式対応したことで、これらの問題が改善されたわけです。

対象の機種は、楽天が公開している対応製品のリストで確認できます。

「正式対応」の裏には、アップルの協力もあったようです。

キャリア対応にはコストがかかることから、アップル側はある程度まとまった台数を取り扱うことを条件にしたとみられています。

そういう意味では、アップルが楽天モバイルの可能性を認めたともいえるでしょう。

端末と回線、アクセサリーまでワンストップで購入

楽天モバイルでiPhoneを使いたい人は、アップルから直接SIMフリーモデルを購入するという手もあります。

しかし日本では携帯ショップで端末と回線をセットで契約したい人がまだ多くを占めています。

MVNO各社の場合、独自のルートで新品や中古、整備品のiPhoneを調達するなど工夫してきました。

そこで今回、楽天モバイルがiPhoneの取り扱いを始めたことで、店舗でiPhoneと回線を同時に販売できるようになります。

さらにAirPodsやAirTag、純正アクセサリーなど、最新のアップル製品を含めてワンストップで検討できるのも面白い点です。

気になるのは価格です。

iPhoneの端末価格としては4キャリア最安値をうたうものの、他キャリアのように端末の返却を条件にした割引プログラムはありません。

この点で楽天モバイルは「iPhone SE(第2世代)」も取り扱っており、端末代金を含めて携帯料金を節約したい人ならiPhone 12より魅力的かもしれません。

iPhone 12シリーズなら5Gに対応しているものの、楽天の5Gエリア展開は他キャリアと比べてもまだ始まったばかりです。

六本木店には5Gアンテナが用意されており、約600Mbpsの下り速度が出ていました。

iPhone 12の取り扱いをきっかけに、5Gエリアの拡大にも期待したいところです。

楽天のエリア展開に暗雲も

楽天モバイルでiPhoneを利用する場合の注意点として、最新のiPhone 12シリーズよりも古い機種の場合、楽天モバイル回線エリアとパートナー回線エリアの切り替えができない場合があるようです。

対策として、機内モードのオン/オフで解決できるとしています。

原稿執筆時点でエリア切り替えに完全に対応しているのは「iPhone 12 Pro」「iPhone 12 Pro Max」「iPhone 12」「iPhone 12 mini」の4モデルのみ

また、エリアについては「KDDIローミング終了」に伴う問題も増えてきました。

東京都では2021年3月末に地下鉄などを除いてローミングが終了。その他の都市でも順次終了予定となっています。

ローミング終了によりエリア外になった場合、楽天モバイルはルーターを貸し出すなどの個別対応をしているようです。

楽天モバイルのエリア内といっても、たとえば屋外ではつながっているのに、建物の中ではつながらず、スマホのアプリ決済ができないといったトラブルが起きているようです。

これまではKDDIのローミングに助けられてきましたが、楽天の基地局だけで本当に使い物になるのか、試される時期が迫っているといえます。

さらに5月6日には、ソフトバンクが楽天モバイルと元社員に対して訴訟を提起。損害賠償に加え、ソフトバンクから持ち出された営業秘密を利用して建設された基地局の使用差し止めや廃棄を求めました。

これに対して楽天側は「業務に利用していたという事実は確認されていない」とコメントしています。

楽天モバイルが国内第4のキャリアとして存在感を示していく上で「iPhone対応」という大きなマイルストーンは超えたものの、一難去ってまた一難という印象です。



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