F1栄光のファステストラップ…雨のナカジマはすごかった!

元F1ドライバーの中嶋悟氏「雨だと思うような操作ができた」なぜ“雨のナカジマ”と称されたのか…その所以を明かします。

オーストラリアGPでファステストラップをマーク

1987年~1991年にかけてF1に挑戦し、日本人初のフルタイム参戦F1ドライバーとなった中嶋悟氏が、自身がなぜウェットコンディションのレースを得意としていたのか言及しています。

現役時代から“雨のナカジマ”と言われ、1989年の最終戦オーストラリアGPでは大雨の中、ファステストラップをマークしたことでも知られる中嶋氏。

日本国内で走っていた時代から雨天のレースを得意としていた同氏は、自身が駆ったF1マシンの特性や体力的な事情から、雨天のほうがやりやすかったと振り返っていました。

雨は嫌いじゃなかった

「国内でやっている時からそうだったんですよ。(雨を)人が嫌がる量より、自分のほうが少ないんじゃないかと」

「みんな(雨が)いいわけではないんですけど、特に嫌がる人と、そうでもない人がいるとするじゃないですか。僕の場合は人よりも雨を嫌ってなかった。特にF1においては、ドライよりも自分の思うような操作ができたというところがあります」

雨が降ったことでドライバーとしてどう変わってくるのか問われると、次のように述べています。

「全部軽くなるから。ブレーキも力いらないし、ハンドルも軽くなるし。グリップ力が低くなるわけだから、操作が非常に簡単……。簡単と言うと変だな。自分の思うように動く。完全ドライだと(マシンコントロールが)重過ぎて。自分では抑えきれないところが現れちゃうので。でも雨ではそれがなくなるので。自分の思った操作で走れる。というのはありましたね」

「こういう話をしていると、30年も前の話なので。今、F1を見ている人たちがオートマチックであり、パワステなんて当たり前で、僕の話を聞いていると重い?軽い?って感じると思うんじゃないか」

「(自身の現役時代は)パワステなんてもちろんなかったし、ミッションもオートマチックではないので、すべてがアナログなクルマでした。だから、そういう部分では自分には(マシン操作が)きつかった。でも雨になると、だいぶ(操作が)楽になる。今のクルマは多分ハンドルも重い、軽いとかなくて。自分の好みの重さにできると思うので」

雨のほうがマシンコントロールがしやすかった

現在アルファタウリからF1に参戦している角田裕毅はF1でウェットコンディションでの経験が少なく、マシンコントロールに苦労してベルギーGPでは予選Q1で敗退しています。

“角田選手に雨の戦い方のアドバイスをするとしたら?”と問われると、

中嶋氏は「いや……人より速く走る。ある種、臆病にならなければいけないところはありますよね。地面から伝わってくるものをじっくり体感しながら走りにつなげる、という感じになると思う」と助言も。

現役時代はロータス、ティレルからF1に参戦した中嶋氏。

もちろん現代のF1マシンとは大きく異なる時代のこと。

それでもステアリングやブレーキ操作など、当時は体力勝負の面も強く、ウェットレースのほうがマシンコントロールをしやすかった、という事情があったようです。

ネットの声

「1989年のオーストリアGPではファステストラップを獲得したけど、非力なロータスのマシンでの後方からの追い上げは凄かった。3位走行のパトレーゼより全然速かったけど、後ろに付くとエンジンのミスファイアが発生して抜けなかったのが残念だった。」

「中嶋さんが引退する時、ハンドルが重くて体力がもたないとホンダのエンジニアに言ったら、「じゃあパワーステアリングを作りましょうか?」と言われたそうだ。だったら、もっと早く作ってやってれば、中嶋さんはもっと活躍出来ただろうに。」

「そうは言っても、雨のサーキット走行はズルズル滑ってまともにはしることさえままならないから、その中で非力なロータスでファステスト出すのはやはりすごい。」



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