まるでアベンジャーズ! 

新型コロナウイルス対策でAppleとGoogleが協力する意味を解説。

最初の感染者が見つかったのは、今年のはじめだったにもかかわらず、たった4カ月で世界の感染者数は180万人超に到達しました。

死者数も全世界で11万人を越えました。

この未曾有の危機に、これまで長年スマートフォンカテゴリーで覇権争いを続けてきたAppleとGoogleが手を結び、共通のソリューションの実装を計画していることを発表したのです。

クラスターを追い切れない

世界の危機に、これまで最強のライバルとして戦ってきた両者がガッチリと手を結びました。

逆にいえば、それほどの危機的状況だともいえます。

新型コロナウィルスのやっかいな点は3点あります。

感染してから症状が出るまで時間がかかること。

ほとんど無症状で、日常生活が送れる感染者がいること。

そして、にもかかわらず感染すると重症化し死に到る人がいるということです。

つまり、無意識のうちに感染を拡大してしまっている人がいるということになります。

アメリカでは死者数がすでに約2万人を超えていて、特にニューヨークの患者の激増は酸鼻を極めているようです。

非常にお洒落で知的でアーティスティックで美しい街。

そのニューヨークが、今大変なことになっています。

日本では、この病気は人の集団を介して伝染していくという概念から『クラスター対策』を行ってきました。

ついに7割が感染経路不明となって、クラスター対策は不可能になりつつあります。

接近情報を共有

感染経路を追うとなると、個人の移動経路データが必要になります。

しかし、個人情報保護の観点から言っても、アップルやGoogleがすべての人のGPSデータを提出するというのには無理があるのです。

中国の武漢が強制的に流行を抑えられたのは、国家が個人情報を使って、伝染の経路を抑えられたからです。

民主主義国家ではそうもいきないでしょう。

たとえ都市封鎖でパンデミックを抑えられても、行動抑制を緩めると、ふたたび流行が広がってしまうのです。

そこで、工夫したのがアップルとGoogleです。

開発中のソリューションは、Bluetoothベースのテクノロジーで、それぞれの人の接近を感知、記録しておきます。

後でコロナウイルスにかかってることが分かった人はその旨入力すれば、感染する可能性がある時期に接近した人に通知を知らせるという仕組みです。

それぞれの行動や接近の履歴は暗号化されており、個人情報は誰にも公開されません。

また、ユーザーのオプトイン、つまりこのプロジェクトに参加するという承認が前提となっていて、勝手に個人情報を使われるわけではないのです。

最初はアプリベースで、続いてOSにも組み込む

このシステムの開発は2段階のステップを経て導入されます。

第一段階は、公衆衛生当局が提供するアプリを利用するAndroidおよびiOS間で相互運用を実現するAPIの提供。

その後、数カ月をかけてAppleとGoogleは基盤となるプラットフォームにこの機能を組み込み、より広範囲なBluetoothベースの濃厚接触の可能性を検出するプラットフォームを実現するということです。

こうなっていくと、アプリや政府の保健当局など、より広範囲なエコシステムとの協業が可能になっていくことでしょう。

AppleとGoogleのスマホのシェアを合わせるとほぼ100%に近い。

つまり、この両者が協力することで、ほぼすべてのスマホを持っている人の接近の履歴を追うことができるのです。

もちろん、個人情報の扱いについて非常に厳しい考え方を持っているAppleが参加するのですから、「誰が? どこで?」という点は厳密に暗号化されて取り扱うと思われます。

この窮地において、個人情報の扱いについて、AppleとGoogleが協調できたということが大きいのです。

現在、ワクチンや治療薬の開発、生産に向けて、全世界の英知が結集されていることでしょう。

また、IT業界でも、Appleが医療用のフェイスシールドを開発し生産。

Microsoft共同創業者のビル・ゲイツがワクチン製造工場の建設に自身の財団を通して巨額の資金を拠出。

それぞれ大きな動きが続いています。

これまで、世界の頂点を目指して戦い続けて来た巨大企業たちが、新型コロナウイルス肺炎という巨大な敵に向けて一致団結して戦う様は、さながらアベンジャーズの物語が現実になったかのようです。

ネットの反応

「GAFA他がなければ、今回のコロナ騒動は絶対にもっと深刻化していたと思います。テレワークも自宅待機による食料などのネット注文も、何もかも。また、それに加えて行動履歴などの政府が個人情報の問題で腰が引けてしまう問題にも真摯に対応してくれているのは本当に素晴らしいと思います。」

「日本の法律では個人情報が?とならない事を祈ります。速やかな導入を希望。」

「社会的責任を果たしており、情報をきちんと公開している点において、素晴らしいと感じました。多くの人がスマホを持つ世の中に対して有効なアプローチだと思います。すべてのクラスターを追跡することは出来なくても、今よりも多くの形跡を辿ることができ、コロナ収束の一助になることを望みます。」

地球上で頼りになる2トップ…期待大ですね。

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