新型コロナウイルス感染症がパンデミックを引き起こすなか、朝日新聞アジア総局(バンコク)駐在の女性編集委員が「取材のため」として、入境制限が強化されている台湾に3月18日駆け込みました。

検疫のための隔離生活をSNS上に日記形式で公開したところ、「面白半分のウキウキ隔離日記」と在台邦人らの批判が噴出。

「炎上」する騒ぎに発展しているのです。

支援物資をプレゼントと発信

要隔離者への地元自治体からの支援物資を「プレゼント」と表現。

隔離先ホテル選びでは「せっかくなので台湾海峡の金門島は?」などと休暇旅行のようにつづった文章に、

  • 「ピクニック感覚」
  • 「防疫に必死の台湾に多大な迷惑をかけていることがわかっていない」
  • 「日本人として恥ずかしい」

と集中砲火状態となったのです。

朝日新聞社では13日にも別の編集委員がツイッター上で新型ウイルスを「痛快な存在」と表現。

同社広報が謝罪するなど、心ない執筆陣の筆禍が相次いでいます。

「隔離」前提で台湾入りしSNSに「隔離日記」アップ

「隔離日記」はフェイスブック上の「The Asahi Shimbun Asia & Pacific 朝日新聞アジア太平洋」で公開。

執筆したのは朝日新聞の吉岡桂子編集委員。


1989(平成元)年入社、上海、北京特派員などを歴任し、2017年からタイ・バンコクに駐在しているというベテラン。

「隔離日記」によると、4月に台湾で防疫関連の取材を予定していたという吉岡編集委員。

3月19日以降、日本人に対する90日間の訪台ビザ免除も当面停止となることを受け、

「(3月)18日はビザ免除の恩恵があるはずの最後の1日。この日を逃すとドアはいつ開くか、わからない。到着後に14日間『隔離』されるとしても。」

と、あわてて荷造りしてバンコクを出発。

隔離生活を前提で台北郊外に位置する台湾桃園国際空港から駆け込み入境したことを公表。

果たして入境後は自宅やホテルなどの滞在先から14日間、外出が禁止される「居家(在宅)検疫」の対象になりました。

空港で担当官から紹介された3食付きで日本円1万円弱の桃園市内ホテルに滞在したいきさつなどを紹介。

ホテルで桃園市が隔離者に用意したマスク14枚や栄養食品などの支援物資を受け取った体験については

「大きな桃色の袋がプレゼントとして届き、びっくり」と表現。

隔離生活の手引書と一緒にマスク、食料品などの写真も公開しています。

「自己満足の迷惑旅日記」などの批判続出

また当初、検疫期間中の滞在先について自弁で手配する制度を知らず、要隔離者を受け入れている各地の「防疫旅館」のリストからホテルを探すことに。

その際、

「懐かしい台湾『非情城市』(※ママ=正しくは『悲情城市』)の舞台にもなった基隆の再訪も考えましたがこちらも満室」
「せっかくなので台湾海峡の金門島は?」(後に表現を修正)

などと、レジャー気分で滞在先を探すような軽い文章となっていたのです。

しかし、検疫期間中は、毎日の検温や、健康記録などが義務付けられ、当局などが電話で滞在確認をするなど、人手もかかります。

この「日記」をはじめ、日々の食事の写真紹介や

「あつあつの麺、美味しそうですね!」
「お弁当も台湾らしいメニューです」

などと、コメントしている編集委員の危機感のないツイッター。


それを見た在台邦人を中心に「あまりにひどい内容」と批判が噴出したのです。

フェイスブックのコメント欄では

「取材のためだか何だか知りませんが結局自己都合でしょう」
「このタイミングで台湾に来るのは台湾に迷惑を掛けることになるとは思わないのですか」
「台湾の税金を使っての、台湾へのリスクの持ち込み」

などの書き込みが…。

また隔離用のホテルも不足していることから「あなたが台湾に来たことで、防疫のための人、金、時間資源がどれだけあなたのために消費されているか、想像できますか」「あなたの部屋は(海外から退去してきた台湾人など)本当に必要な人のためにつかえたかもしれません」。

そして4月の取材予定という不要不急の入境理由には、

「取材先が違うのではないですか? 中国に行って武漢肺炎の真実を読者に伝えてください」
「朝日新聞台北支局って無人ではないですよね?」
「自己満足でしかない迷惑旅日記」

さらに

「不謹慎極まりない行為に驚きと怒りを覚えました」
「日本人として台湾に申し訳なく思います」
「こんな日本人がいるということが心から恥ずかしい」
「人間として失格」

などと罵倒に近い言葉までが並んでいるのです。

台北支局もあるのになぜ

これほどにまで炎上した理由について、長く台湾で暮らしている50代の邦人男性は、

「私たち在台邦人が、防疫に必死の台湾の皆さんにどれほど気をつかっているか、少しは考えてほしい。台湾には日本語がわかる人も多いのに、こんな恥さらしな日記を公開するなんて」

と憤っています。

今回の新型ウイルス騒動では、台湾が早期に中国からの入境を制限するなど厳しい防疫姿勢を示したのに対し、中国の習近平国家主席国賓訪日が目前だった日本では、安易な楽観論に立って初動に出遅れが目立ちました。

台湾は2011年の東日本大震災発生当時、世界最多の約200億円もの義援金を被災地に寄せたことからもわかるように、元来が親日感情の強い場所です。

歴史的に関わりの深い日本をさまざまな面で「進んだ国」とみる憧れなどが下敷きになっているのです。

しかし、今回の日本の危機感のない防疫対応を目の当たりにして、日本への心配だけでなく、失望感までもが漂い始めています。

この邦人男性らは

「あれほど日本人に親切だったのに、エレベーター内やタクシー利用時などは、露骨に日本人を警戒するようなそぶりがみられ、在台邦人はただでさえ肩身が狭い時期。マスクなども無駄に消費しないよう気づかっている」

と解説。

「そもそも朝日新聞は自社の台北支局が存在し、居留証を持った支局長も駐在している。わざわざこの微妙な時期にバンコク駐在の編集委員が4月の取材予定のために滑り込みで入境する意味がわからない。台湾の皆さんが週末に薬局で行列して入手しているような、貴重なマスクが14枚も入った支援物資を『プレゼント』と表現してこれ見よがしに公開する神経も信じがたい」

「限られた状況の中で一生懸命防疫に尽くしている台湾の人々を侮辱している。台湾人にとっても、台湾で遠慮がちに暮らす日本人にとっても、迷惑で不愉快」

と吐き捨てています。

朝日新聞の反応は?

今回噴出した批判の声のひとつに対し、フェイスブック上の「朝日新聞アジア太平洋」は

「ごらんくださり、ありがとうございます。4月にどうしてもこの時期にお伝えしたい取材の予定がありす(*ママ)ので、なんとか入りたいと考えて参りました。台湾の防疫対策をより理解し、また読者の方にも伝えたいと考えてFBも始めました。日本で必ず参考になる面も多々あると考えたからです。(略)2回目以降、そして4月の記事もぜひよろしくお願いします」

と開き直るかのように明言しているのです。

ネットの声

「国家や世界の危機に喜びはしゃぐ朝日は反権力ではなく無政府主義なのだと思う。このようなある意味コロナテロをやってはしゃぐ者たちのどこが高級紙なのか理解に苦しむ。いっそ発行停止にしてもらいたいくらいだと思う。」

「朝日の感覚は日本人のそれと乖離しているのは明白だな。」

「日本でも朝日の記者同じ様なことしてたよな。さすが朝鮮日報日本支社。宗主国には気に入られたい。日本とその仲間たちが弱るのが嬉しくてたまらない。」

朝日新聞としては謝罪してますが、処分はなしでSNSも閉鎖していません。このままごり押しということなのでしょうね。

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