音楽データ配信の普及などでCDの生産が減少しています。そうなると気になるのがカーオーディオの世界…。みなさんクルマの中ではどのようにして音楽を聴いているのでしょうか。カセットデッキなどがなくなっていったように、CDプレイヤーもなくなっていくのでしょうか

すでに存在する「CD非対応タイプ」

音楽データ配信の普及などによって、CDの生産は減少しているのは周知の通りです。

音楽CDの生産量は、2007(平成19)年に年間2億6000万枚を記録しています。

しかし、2016年には1億5900万枚まで減少しているのです。

記録用のCD/DVD生産量も減少傾向が続いています(日本レコード協会および光産業技術振興協会資料)。

そのような背景もあって、パソコンではCDやDVDなどを読み書きする光学ドライブを標準装備していないものも増えてきているのです。

「CDプレイヤーで音楽を聴く」という人も減少していると思われますが、カーオーディオではどうでしょうか。

カー用品店「オートバックス」を展開するオートバックスセブン(東京都江東区)で、カーオーディオのトレンドについて聞いてみました。

Q1:いまのカーオーディオは、どのようなメディアに対応したタイプが多いのでしょうか?

A1:CDやDVDを読み込む光学ドライブのほか、外部プレイヤーのイヤホンジャックにつなげるAUX端子、USBポート、SDカードスロットを備えるタイプ、さらにはBluetoothにも対応しているタイプが多いです。カーオーディオには大きくわけて、「2DIN」(大型ディスプレイを備えた高さ100mmのもの)と呼ばれるタイプと、シンプルな「1DIN」(高さ50mm)と呼ばれるタイプがあります。いずれも複数のメディアに対応する一方で、1DINタイプでたとえばCDとラジオ、AUXだけというシンプルな機種は、7000円から8000円程度と安く、こちらも需要があります。

Q2:現在のカーオーディオにおいてのCDの需要はどうなっていますか?

A2:減っているでしょう。実際、光学ドライブのないモデルも登場しています。クルマの中でもスマートフォンで音楽を聴くという人が増えているのですが、最近のスマートフォンはイヤホンジャックがないタイプが多く、AUXですら非対応になってきています。このため、Bluetoothでスマートフォンとオーディオシステムをリンクさせて聴くという人が特に増えていると思います。

光学ドライブのないモデルも売れている?

CDで聞くことはない…という人も多い中、クルマの世界ではまだまだ光学ドライブは主流のようです。というよりもさまざまなプラットフォームが混在していて、光学ドライブを外す…といった選択がとれないと考えたほうがいいでしょう。

実際に光学ドライブのない商品の販売数量自体は増えているそうです。しかし、商品ラインアップで考えると10台に1台という少数派です。

多様性の時代の中、さまざまなメディアや聴き方に対応すること主流となっているのが現在の状況です。すっぱりと光学ドライブを切ってしまうという機種はニッチといってもいいでしょう。


CDは聞かない、そもそもCDを持っていない…という人には需要があるかもしれません。しかし、多くの人を乗せるクルマにおいては「CDも聞けたほうがつきあいの幅が広がる…」という考え方もあります。

相対的に見れば、CDを買って聴くという人、音楽をデータで購入しスマートフォンなどを介して聴くという人、それぞれで2極化していると考えていいでしょう。

カーオーディオメーカーはどう考えてる?

それでは、カーオーディオのメーカーはどのように考えているのでしょうか。

現在、光学ドライブのない1DINタイプのモデルを3機種発売しているJVCケンウッド(横浜市神奈川区)に話を聞いています。

Q1:光学ドライブのないモデルを発売したのはなぜですか?

A1:光学ドライブ付きのモデルが中心のなかにあって、ユーザーの選択肢を広げる目的でラインアップしています。光学ドライブ付きモデルと比べると1000円から2000円安いのですが、まだまだマイナーな存在です。売り上げも当初からそれほど多く見積もってはおらず、現時点では見込み通りというところです。

Q2:今後はそのような機種を増やしていくのでしょうか?

A2:いえ、CDの需要はまだあると考えています。当社はカーオーディオだけではなく家庭用のミニコンポなども製造していますが、そこでもCDが中心です。カーオーディオでも日々の音楽の聴き方が反映されるでしょう。ただ、欧米向けのカーオーディオでは、光学ドライブのないモデルが日本よりも増えます。というのは、欧米では(様々な楽曲を定額で聴き放題の)ストリーミングサービスが普及しているためです。車内でも、スマートフォンと連携してストリーミングで聴くという人が増えているのです。

オートバックスセブン、JVCケンウッドとも、日本におけるCDの流通事情を考えれば、カーオーディオの光学ドライブは当分なくならないと予測しています。

「たとえばアメリカなどでは、アーティストがCDを発売しないで配信のみを行うケースもありますが、日本ではまだ、CDがベースにあるでしょう」(オートバックスセブン)

とのことです。


また、オートバックスセブンは別の理由として、運転する人の年齢が全体的に上がっていることも指摘しています。

「ひと昔前はカセットデッキをお求めになる方も多かったので、それと同じように、今後もCDの需要は続くのではないでしょうか」

と話しています。

ネットの声

「今後CDデッキがクルマに必要かと言われると微妙、CD買っても?ミュージックにあればそっち聴く方がパッケージ開けるより楽かもしれん。」

「必要な訳ねぇっしょ。クルマ にCDなんてもう10年以上持ち込んでないわ。スマホBluetooth接続が常識でしょ」

「自分はCDを聴ける環境がクルマにしかないなぁ」

CDを聞く環境がクルマにしかない…という人もいるんですよね。カセットと同じように緩やかになくなっていくのか。スパッと切られるのか…時代の流れの速さを考えると後者のような気がします。

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