いよいよホンダのビッグワンが最終章…CB1300SFファイナルエディション

ホンダ「ビッグワン」30年以上の歴史に幕、CB1300ファイナルエディションのティザーサイトが公開

ホンダを代表するビッグバイクであり、ロングセラーバイクとして不動の人気を獲得しているCB1300シリーズ。

新たな排ガス規制への適合が難しく、生産終了が近いのでは?と噂されていたが、「ファイナルエディション」の登場がティザーサイトで示された。

PROJECT BIG-1

CB1300シリーズの原点は、1991年第29回東京モーターショーに登場したコンセプトモデル「PROJECT BIG-1」。そして、その市販版として1992年11月に発売された初代CB1000SFだ。

PROJECT BIG-1とは、「次代を担うホンダのネイキッド・ロードスポーツはどうあるべきか」を考え、「CBで育った日本のホンダファンの心を捉えてやまない、日本のフラッグシップモデルの実現」を目指したもので、現行型CB1300シリーズにもその思想は受け継がれている。

ティザーサイトにも「ビッグワンであること。」の文字が大きく現れ、ホンダがそのコンセプトを30年以上大事に育ててきたことが伺える。

ティザーサイトでは初代CB1000スーパーフォア(1992年)、初代CB1300スーパーフォア(1998年)、2代目CB1300スーパーフォア(2003年)の貴重なプロモーション映像を見ることができる。

「BIG-1」……全員がその大きさに賛同した

バイク、と言えばCBだ。そのネーミングには夢のパフォーマンスがあり、ナナハンがあり、そしてホンダのバイクというイメージがある。それが、プロジェクトBIG-1に集まった開発スタッフたちの想いだった。

岸敏秋氏は言う。

「自分にとって、バイクの原風景はホンダであり、憧れは直4のCB1100Rだった。でも、当時ホンダはV4が全盛で、自分の好きな直4のビッグバイクがなかった。そして、市場ではネイキッドという日本独自のバイク文化が盛り上がるなかで、カワサキやスズキのモンスターマシンを選ぶユーザーが多かった。そこが悔しかった」

ネイキッドブーム──1989年に巻き起こったこのムーブメントの火付け役は、この年3月にリリースされたCB-1であるはずだった。

レーサーレプリカ全盛のなか、肩ヒジを張らずに気軽に乗れ、しかも峠ではレプリカを追い回せるスポーツ性を持つ自信作だった。

しかし、市場で人気を博し、ネイキッドブームを決定的なものにしたのは、直後に発売されたカワサキのゼファー400である。

CB-1はその存在を評価される前に、ビジネスでゼファーに完敗した。

そして、後継機種のスタイリング担当となった岸は、CB-1の骨格にCB1100Rの燃料タンクを載せたスケッチを描いてみた。

そのイメージはまさしくホンダのビッグバイクであり、後に名付けられた「プロジェクトBIG-1」が初めて姿を現わした瞬間だった。

こういうバイクが造りたかった

1991年の東京モーターショーに参考出品された1000ccの「プロジェクトBIG-1」は高い評価を得た。

岸は振り返る。

「自分の想いとお客様の想いは絶対に一緒だという一念だけで、ひたすら前に進んできたが、幕張での反応は自分の予想を超えるもので、涙が出るほどの感動を覚えた」

その反応が追い風になった。モーターショー以降、盛り上がる話題に当初ささやかれていたさまざまなリスクへの懸念の声は聞かれなくなり、ついに正式にラインアップに乗ることが決定した。

CB1000SFの開発が正式にスタートしたのだった。

最終的にはデザイン先行モデルの姿を見ていた開発者の「こういうバイクが造りたかった」という想いと「こんなバイクを待っていた」という市場の想いが、水面下で大きな力となってCB1000SFを「地上」に押し上げたかたちとなった。

ネットの声

「遂にファイナルかぁ。初代というかCB1000SFを初めて見た時は震えました。いま見てもCB1000SFが”BIG 1″の中では最もカッコイイと思います。でもCB1300SFファイナル・・・コレもプレミアが付くのかなあ?」

「空冷ならともかく水冷で『新たな排ガス規制への適合が難しく…』って、他の大型や他メーカー同クラスのエンジンはクリアできてCB1300だけできないというのは何故だろう?。昨年も販売台数はトップ10に入ってたのに。」

「回転半径2.7Mは素晴らしいが、フルロックまでハンドル切る自信ないな。」

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