台風15号による大規模な停電が続いている千葉県では、熱中症による死者も出ています。年々激化する自然災害への備えは急務といっていいでしょう。

自然の猛威になすすべ無し

あたりまえのことですが、停電になると電化製品は使えません

停電のときほど電気の大切さを改めて感じることはないでしょう。

さらに断水となると水も出ないのです。

厳しい残暑の中、エアコンは使えず場所によっては水も出ません。停電が続いている地域では人々がつらい生活を強いられているのです。

台風通過から3日たった12日朝の時点でも、千葉県の33万戸以上で停電が続いたのです。停電で浄水施設や送水ポンプなどが稼働できない影響で、断水も2万戸以上に上っています。

停電が広範囲に及んでいるのは強風で送電鉄塔2基が根元から折れ、電柱も多数損傷していることなどが原因。倒木を除去するなど復旧以前の作業にも想定より時間がかかっているのです。


東京電力の見通しの甘さは当然反省すべきですが、それとともに、温暖化で脅威を増す自然災害に負けない街をつくるための多面的な検証が求められています。

昨秋の台風21号では関西圏を中心に電柱が1,000本以上倒れ、約240万戸が停電しました。日本列島を縦断した24号では180万戸が停電。静岡県などでは電柱や電線に吹き付けられた海水が乾燥して火花が出る塩害も発生したのです。

電柱や送電鉄塔などの耐風性の基準は現状のままで良いのか…。風対策では、地中に埋設するなど無電柱化が一番の方策ですが、日本では進んでいない実情にも目を向けるべきでしょう。

(※無電柱化にしないのは地震などの災害が多い日本ではライフラインの復旧には電柱のほうが早いといったこともあるのです)

世界の主要都市をみると、ロンドンやパリ、香港、シンガポールは無電柱化を完了しているのですが東京23区は8%にとどまっています。

電線などを入れる管路を従来よりも浅い場所に埋設するなど、コストを抑える工法も考案されています。

道路を管理する国や地方自治体も費用を負担することになりますが、地域の実情に合わせた実現の道筋を探れないか考えるときに来ているのです。

各電力会社の送配電施設などの仕様を共通化する取り組みも始まっています。災害発生時に会社の枠を超えて部材を融通しやすくするためです。

今回、他社から2,000人以上の応援が入って復旧作業に当たっていますが、より機動的に対処できる仕組みがないか、業界は知恵を絞ってほしいところです。

電気が止まれば、水も止まり、携帯電話・スマホという通信手段も使えなくなります。非常時における現代のインフラの弱さを肝に銘じ、飲料水の備蓄など、一人ひとりの備えも手厚くする必要があるのです。

対応が後手に

台風15号の被害拡大に関して、千葉県の対応は後手に回ったのは間違いありません。

県が災害対策本部の第1回会合を開いたのは10日午前9時15分。県内各地の停電や断水の深刻な被害が明らかになった翌日だったのです。

2011年東日本大震災では地震発生から1時間半後に第1回の会合を開いており、8年前の対応との温度差は大きいといっていいでしょう。

県の担当者は災害対策本部設置が遅れた理由について「情報を収集し、精査する必要があったためだ」(危機管理課)と説明しています。

しかし、台風通過後の9日時点で県内で広範に被害が確認されています。

県庁内にも「これまで経験したことのない暴風雨」(森田健作知事)との共通認識はあったのです。本来、災害対策本部の設置をためらう理由はなかったはずなのです。

通信障害や電波障害で県と市町村との連絡体制が十分でないなか、被害状況の把握について市町村からの「連絡待ち」の姿勢に終始したことも初動対応を遅らせた可能性があります。

森田知事は12日の記者会見で、県の対応について「足りなかった分があるかもしれない」と認めています

停電や断水の被害が長期化するなか、対応の抜本的な見直しが求められています。

はっきりいって、千葉県側が今回の台風15号を甘くみていたのは間違いないでしょう。


「想定外」という言葉がとびかっていますが、これまで経験したことの無い災害がここ数年でたくさん起こっているのです。

その点についても、同じ言葉が繰り返されているのは残念と言うしかありません。

それと、森田知事の「東京電力にはぜひとも不眠不休でやってもらうよう強くお願いしたい」というのは、却って効率が悪くなるので、言いっこなしですよ。

菅元首相の批判にはブーメラン炸裂!

菅直人元首相(立憲民主党最高顧問)が、台風15号で千葉県内に大規模な停電や断水の被害が出たことについて、安倍晋三首相や東京電力の「初動の遅さ」を猛批判しています。

確かに、今回の災害対応には疑問も多いが、菅氏といえば民主党政権時代の東日本大震災(2011年)での対応が非難された張本人です。

ネット上では「お前が言うな!(おまゆう!)」と、逆に批判にさらされているのです。

「千葉県の停電に対する東電と安倍総理の対応はあまりにも遅い」
「安倍総理は内閣改造が忙しくて、初動が遅れたことは明らか。危機管理にとって初動の遅れは致命的。責任は大きい」

菅元首相は16日、ツイッターでこう発信したのです。

菅元首相といえば、東日本大震災を受けた東京電力福島第1原発事故をめぐり、国会事故調査委員会が12年7月にまとめた報告書があります。

この中で、菅元首相らが現場に直接指示を出したことについて、「現場対応の重要な時間を無駄にしただけでなく、指揮命令系統の混乱を拡大させた」と断罪された人物なのです。

今回の発言でも、あの震災での現場に直接指示を出したことは、結果的に得るものが大きかったと今でも自画自賛しているところがなんとも言えません。

菅元首相には、

「どの口が言うのか!」
「黙ってろよ、いい加減」
「自衛隊はずっと動いている」
「東電も対応している」
「初動が遅れたのは森田健作知事」
「さすが史上最低と言われた元総理」
「ノーベルおまゆう賞決定!」
「また四国巡礼をお願いします」

などと、猛烈な批判返信が殺到しています。

ネットの声

「これは台風にもよる天災です。行政や電力会社の不手際と報道されているけど、その方達だって被災されているはず。それでも皆様の為に一生懸命やっているのだから、その事も考えないと」

「昔のことを言うのはあれだけど、昔は井戸水があり、火があればなんとかなっていた…。今は水も電気もなければ何もできないからね。普段は便利さを享受しているのに、欠けてしまえば非難の大合唱というのはなんだかなって感じ」」

「東電や自治体や政府のせいにする報道もあるが、天災である以上は、それは筋違い。特に最前線で復旧に働く人たちの足を引っ張らないようにマスコミは報道に気遣ってほしい。」

今回の千葉県の初動の遅さは断罪されるべきですね。倒木がかなりの想定外だったのは間違いなく、それを今後の教訓にしなくてはいけないでしょう。

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