レーシングドライバーはサーキットよりも公道のほうが怖い!?

違反をしなければ安全は幻想! 

レーシングドライバーがサーキットより「恐ろしい」と語る「公道運転」で注意していること4つ

無事故で過ごせているのはレースで走るとき以上に安全運転に注意を払っているからです。

実際のところ道路交通法に則って走行するのと、事故を起こさない運転ポイントには大きな違いがあります。

交通違反をしなければ事故を起こさないというのはファンタジーに過ぎないのです。

では、レーサーというハイスピードの限界域で主に活動してきたプロドライバーが、一般道で事故を起こさないように気をつけているポイントはどこにあるのでしょうか。

1)先を読む

状況を先読みして早めにブレーキをかけられるようにしておく。

市街地を走行しているなら他の車両も多く走っているでしょう。

自分の直前にいるクルマがブレーキを踏めば、追突しないように自らも減速するのが一般的なドライビングです。

しかし、プロレーサーは常に先を見越しているのです。

前車がブレーキを踏むには、その先に信号なり歩行者なり交差点なり、減速する何らかの必要性があるから…。

その状況を前車より先取りし、前車より先にブレーキを踏めるよう心がけているのです。

「認知・判断・操作」とよく言われますが、前車が減速したのを認知して操作し減速するのでは、前車の減速強度によっては追突してしまう可能性があります。

「ブレーキテスト」と呼ばれる嫌がらせ行為(近年ではこうした行為も走行妨害として煽り運転取締対象となる可能性がある)をされることもあります。

前車の急減速を認知してからブレーキ操作をしたのでは本当の急減速なら追突してしまうのです。

それを回避するには十分以上の車間をとって備えていなければならないわけです。

常に前車の2~3台前の車両の走行状況を気にかけ、前車より先に行動します。

トラックなど先が見えない場合は車間を十分にとって急な場面に備えます。

一般的には前車と常に3秒以上の時間的距離を取っていれば、嫌がらせを含めた急な事態にも備えられるでしょう。

2)並ばない

どんな場面でも回避できるスペースを用意しておくのが大切

複数車線の道路を通行中、順調に流れていれば隣車線の車両と並走する場面も多いはず。

しかし、プロレーサーは多くの場合に並走することを避けています。

それは歩道からの飛び出しや路面の異常、落下物の回避などいついかなる時でも、車線変更できるようスペースを確保しておきたいからです。

一般的なドライバーは無神経に隣に並びかけてくる事が多いのですが、そんな時は自らがアクセルを弱めて後ろに下がり、お互いにいつでも車線変更できるスペースを確保しておくのです。

3)クルマを過信しない

故障などの際も状況に応じた適切な判断と操作が必要

ブレーキをかければ減速する。ハンドルを切れば曲がります。

多くの場合、それは当たり前のように行われているのです。

しかし、クルマは機械。

いつ故障し、壊れるかわかりません。

絶対に壊れないという安全が補償された乗り物ではないのです。

たとえばタイヤのスローパンクチャーも起こりえるし、ブレーキが利かないこともあり得ます。

アクセルを戻しても加速が収まらないとか、故障はいつ、どんな状況で起きても不思議ではないのです。

それだけに、どんな故障が起きても冷静に判断し対処する心の余裕が求められます。

プロレーサーはレース中、常にこうした事態を想定し、心がけています。

レースではブレーキがフェードしたりブレーキラインからオイルが漏れて減速できなかったり、さまざまなトラブルが起こりえるのです。

ブレーキディスクが破裂してノーブレーキ状態になっても、減速区間を大きく取っていたので無事に状況を回避することができます。

クルマの極限で競うモータースポーツでは常に何が起こるか予測不能。

プロレーサーはそうした事態に備え、意識を集中して、可能な限りの対処を試みなければならないのです。

自動車メーカーはそうした事象を分析し、トラブルを回避できるシステムを作り上げていくことができます。

メーカーがモータースポーツに参加するのは単に性能を向上させるだけではありません。

こうした極限でのテストを行い、トラブルを克服することで性能の安定性、故障の回避など信頼性を高めることができるのです。

だからモータースポーツに参戦していない自動車メーカーのクルマは極限での性能の追求、安全性の確保が十分とは言えないのです。

常に用心し、心にも操作にも余裕を持ち、異常を感じたら冷静に対処するのです。

ブレーキが利かなかったらどう対処するか。

人のいない、衝突しても安全な場所を視認で探しながらシフトダウンやエンジンブレーキ、

エンジンキルスイッチの操作やハンドブレーキ、パーキングブレーキ操作など状況に応じた適切な判断と操作が必要なのです。

4)まわりを信じない

一般道をクルマで走るのはサーキットを極限スピードで走るよりも恐ろしい。

プロレーサーからみると、一般道をクルマで走るのはサーキットを極限スピードで走るよりも恐ろしい。

歩行者や自転車、子供や老人、泥酔者など、さまざまな人が行き来しています。

走行車両も未保険車であったり、車検切れで未整備車かもしれません。

タイヤは古く、溝が摩耗してほとんどない場合もあるのです。

対向車や複雑な交差点、速度違反者やルールもマナーも無視するドライバーもいます。

サーキットは絶対スピードこそ高いものの、路面もガードレールもしっかり管理され、万が一事故が起きても万全の対応ができるようシステムが構築されています。

先般、ドイツで開催されたF1アイフェルGP(グランプリ)では、悪天候のためドクターヘリが飛べないことを理由に走行セッションがキャンセルされました。

F1ではクラッシュから30秒以内にメディカルチームが事故現場に到着しなければならないというルールがあり、安全対策の見本となるような運営がされています。

一般的なドライバーも、F1等モータースポーツをただ観戦するだけでなく、安全にかかわる多くの事を参考にし、役立ててもらいたいものです。

ネットの声

「最後が1番大事なことだと思う。サーキットで行うレースは、国際A級とかB級とか、ドライバーのライセンスで別かれて開催されているしね。同一ライセンスは、それぞれのドライバーが横並びの技術を有していることを担保するものだから。そして、同一条件になるように設定されたクルマが走る。
そこへいくと公道は違う。免許を持っていても、技術レベルはまちまちで、色々な人が色々な性能のクルマで走っている。周りを信じず、自分から積極的に安全を確保するように行動することが大切なんだと思う。」

「私は③以外は実行している長距離トラッカーです。要は前項目が、かもしれない運転に該当します。
後、私が日頃から実行してるのが他車にブレーキを踏ませるような運転はしない事と一般車に見本になるような運転をしてる事です。見本になってるか分かりませんが。
この二点は新人のペーペードライバーの時に横乗りで習って今は事故で亡くなった先輩ドライバーに口酸っぱく言われた逸話です。」

「まさにそのとおり!自分もレースをやってた経験上、一番怖いのは一般道路。怖くてスピードもそんなに出さないし、車線変更、右左折は必ず目視、駐車車両の横すれ違いはチョー低速しか怖くて無理!もらい事故もあるから後方車間を気にしながらブレーキを踏む。要するに回りの状況、環境によって運転方法を選ぶと事故は起きないと思います。一番の安全は車に乗らない事???!かな」

安全運転システムが搭載されていても操作するのは人間…公道は常に危険がつきものです。

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