実は日本人は死生観が薄い傾向にあります。

その理由が日本独特の死穢(しえ)観にあります。

「生きている人は死に触れてはいけない。避けなければならない」とする考え方です。

死生観とは

読み方 しせいかん

死生観とは、やがて訪れる死を前提とし、どのように生きていくのかを考えること。

また、その考え方のことです。

この死生観は主に宗教に大きく影響を受けると言われていますが、その人の置かれた環境によっても様々な考え方が生まれてくるようです。

死生観がテーマの本

死生観がテーマの本は数多く存在しています。

大きく分類すると聖書などの宗教上の書物も死生観がテーマの本と言えるでしょう。

終活を始めたばかりの方は、死生観がテーマの本を何冊か読んでみると、より良い人生の終わりを迎える為のヒントが見つけられるかもしれません。

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看護と死生観の関係

看護と死生観の関係も近年注目され始めています。

尊厳死、という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。

これはインフォームド・コンセント、つまり患者自身が納得して医療を受ける、患者主体の医療の一種であり、無理な延命措置を施さず、人としての尊厳を保って死を迎えるという考え方です。

技術の発達によって、高度かつ長期の延命措置が可能になっている一方で、自分が病に倒れた場合、残された家族に出来るだけ金銭的、身体的な苦労をかけたくないと考える方も多くなってきているようです。

そこで、生前に尊厳死宣言を行う方が増えてきています。

この尊厳死宣言とは、先ほど述べた無理な延命措置を施さないよう、事前に公証人の面前で宣言し、記録を残しておくことであり、意思表示が出来なくなってしまった場合に備えるものです。

この宣言を行うことで、いざという時に家族が本人の意思を尊重し、治療の選択を行うことが出来ます。

このように近年の日本では、医師主導だった医療看護から、患者の死生観に寄り添った医療看護が行えるよう、徐々に変化が起きてきているようです。

スティーブ・ジョブズの言葉

「毎朝、鏡の中の自分に問いかけてきた。「もしも今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていることをやりたいと思うだろうか?」と。NOと答える日が何日も続くようであれば、何かを変えなければならないということだ。」

「時間は限られているのだから、誰かの人生を生きて無駄にしてはいけない。
こうあるべきだという既成概念に囚われる事は、他の人間の考えに従って生きているのと同じだ。」

「自分がもうすぐ死ぬという事実は、大きな決断をする手助けをしてくれる、人生で最高のツールだ。外部からの期待、プライド、恥をかいた
り失敗したりすることへの怖れなど、ほとんど全てのものは死と向き合うと消え去る。そして本当に大切なものだけを残してくれるんだ。」


iPhoneやiPadなどを開発したことで有名なスティーブ・ジョブズが語ったことは、とても考えさせられます。

しかし、少なくともジョブズは自分の死期がわかっていたので、このような言葉を発することができました。

それを思うと、急に何もわからないまま死んでしまった志村けんの死生観はどうだったのか…考えさせられます。

少なくとも生きているうちからしっかりと死生観について考えたほうがいいのか…難しい問題です。

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