ガチで飛んだ!! “翼の生えた魚”のような異形の飛行機、初飛行成功 航空業界にとっても革命機?
アメリカ・シアトル地区をベースとするスタートアップ企業Eviation社が手掛ける完全電気飛行機「アリス」が2022年9月27日、初飛行に成功しました。
目次
史上初の完全電気飛行機
Eviation社は「アリス」を「史上初の完全電気飛行機」と称しています。
電気を動力源とする飛行機は世界各国で開発競争が進んでいるなかで、「アリス」はそのなかでも先んじて実際にフライトしたモデルのひとつです。
初飛行はワシントン州モーゼスレイクで実施。車輪は格納せず、低空状態で10分ほど飛行しました。
電気飛行機の市場については、まだ触れていませんが、エキサイティングなプロジェクトがたくさんあります。
そのひとつが、リージョナルフライトに電動化を届ける米国のEviation社のものです。
同社は2017年に設立され、2022年には初のフル電動ビジネス機「Alice」を市場に投入します。???? pic.twitter.com/5aJ1nMcxb4— pavanext (@pavanext) July 31, 2021
特徴的な2発の電動プロペラ
「アリス」の全長は17.4m、全幅19.2m。胴体は翼の生えた魚やクジラのような、独特な形状をしています。
旅客機としては9席を設置することができるとのことで、旅客1席あたりの占有面積も広く確保されているとのこと。
最大航続距離は815km(440海里)としています。
特徴的な推進装置は、胴体後部に装備された2発の電動プロペラ。
このことで二酸化炭素排出をゼロにできるほか、従来のエンジンより騒音を抑えられるとのことです。
ローカル線は電気飛行機の時代になりそうですね。航空業界では乗客1人あたり77kg(170ポンド)で計算します。
アメリカでは超過する割合が多くてサンプル計測でも平均87kg。特に小さな飛行機では重量は深刻なので基準変更もありそうですね。ちなみにこの件は人権侵害だとのことで訴訟も起こっています。 pic.twitter.com/nu5RlkjdE8— FUKガンダム (@fuk_gundam) September 27, 2022
様々なラインナップ
「アリス」は、旅客機タイプのほか、貨物仕様機、ビジネスジェット仕様機もラインナップされています。
貨物機では1200kg(2500ポンド)を搭載でき、ビジネスジェットでは6席を設置できるそうで、すでに地域航空会社や貨物航空会社からの受注を獲得しています。
as dawn breaks over Moses Lake, Washington, Eviation’s Alice all-electric aircraft is readied for a first flight attempt @EviationAero pic.twitter.com/T3UGObXTa5
— Guy Norris (@AvWeekGuy) September 27, 2022
ネットの声
「プロトタイプは珍奇なデザインでしたが、いい意味で普通になりましたね。若干扁平な形状の胴体が目を引きます。 強度・重量では円筒に近い胴体形状の方が有利だと思いますが、空力のメリットが見合うかですね。」
「形はそんなに珍しくもないのでいいとして、問題は電気で何分飛べるか?ということ。電気だからといって安全基準を緩和する姿勢をFAAは見せてない。現状では2人乗りの小型機が1時間飛ぶのがやっと。このサイズで1時間飛べるかどうか?、おそらく2時間はとべないと商用認可は降りないのではないか?
ホンダジェットですら初飛行から型式認定をとるまで12年かかってる。おそらくだけど試験中に資金が無くなるのではないだろうか。」「寸詰まりのサンマに見えなくもないですね。短距離・少旅客とはいえ電動モーター駆動の旅客機が本格的に運用するのも目処がつきそうなのですね。充電インフラの整った拠点間のシャトル運行主体なのでしょうが、充電時間が十分少なくて済むならば素晴らしい。それとも貨物コンテナ型のバッテリーを都度交換するような運用が想定されるのでしょうかね?」