『Dr.スランプ』の最終回がどうだったかみんな知ってる?

「意外と知らない」『Dr.スランプ』の最終回 

鳥山明先生がペンギン村の人々を粛清!

鳥山明先生の出世作にして大ヒット作の『Dr.スランプ』は、マンガとアニメでそれぞれ意外な最終回を迎えています。

原作漫画の最終回は

先に最終回を迎えた原作マンガでは、直前まで「第2回ペンギングランプリ」が開催されていました。

ペンギン村の村長の座を賭けたレースでは見事にアラレちゃんが優勝し、新村長に就任します。

レース終了後には鳥山明先生自ら

「次回はいよいよ最終回です」
「あきっぽいわたくしがよく5年ちかくもおんなじマンガをかいてきたとじぶんで感心しております」

と読者に伝えていました。

最終回「最終回用メカ大発明!」は千兵衛がずっと最終回のために計画してきたロケットをお披露目するところから始まります。

アラレが村長になったことには誰も触れません。

千兵衛はペンギン村の人たちの前でロケットを発射しますが、仰々しいわりには小さなロボットが「おしまい」という旗を出すだけの仕掛けでした。

千兵衛が村人に袋叩きにされる横で、「わしは5年もいったいなにをかいてきたんだろう……!!」と頭を抱えたガスマスク姿の鳥山先生は、アラレに「なんとか最後だけでももりあげてくれ!!」と懇願します。

アラレとガッちゃんは、ページいっぱいを埋め尽くしたペンギン村の人たちと一緒に「バイちゃ!!」と叫び、最後に「またおもしろいのがかけたらジャンプでぜひお会いしたいとおもっとります……ではサイナラ!!」とメッセージが出て完結しました。

徹頭徹尾メタフィクショナルな最終回だったといえるでしょう。

アニメ版は鳥山先生が邪魔なキャラクターを全員粛清?

一方、アニメの『Dr.スランプ アラレちゃん』は、最終回の3回前から「さよならアラレちゃん」シリーズをスタートさせます(以下、サブタイトルにはすべて「さよならアラレちゃん」がつきます)。

オープニングも「わいわい行進曲」から初期の「ワイワイワールド」に戻し、最終回に向けて盛り上げていきました。

第240回「消えたペンギン村」は鳥山先生(CV:田中秀幸)がアシスタントの松山くん(CV:千葉繁)に次の番組の主役は自分だと宣言するところから始まります。

邪魔なペンギン村の住民を消すため、鳥山先生は千兵衛(CV:内海賢二)に主役の座を与えるとウソをつき、「キャラクター消去装置」を作るよう命じます。

次回作のタイトルを「Mr.トリヤマとギャルがいっぱいおっぱい」と決めた鳥山先生は、完成した装置を使ってペンギン村の人々を次々と消していきました。まさに大粛清です。

ついにアラレ(CV:小山茉美)やガッちゃん(CV:中野聖子)まで消してしまいましたが、千兵衛の反撃によってペンギン村の住人は元通りになり、逆に鳥山先生が消されてしまいました。

原作者が消えたことによって最終回まで少し延びることになったのです。

メタフィクションの極北を行く、すさまじいストーリーでした。

第241回「見知らぬアラレの恋人」はオボッチャマン(CV:堀江美都子)がアラレと初デートをする話、第242回「恐怖!どきどきバーゲンセール」は、千兵衛が独身時代に盗撮したみどり先生(CV:向井真理子)の裸の写真をめぐる話でした。

アニメ版の本当の最終回は?

本当の最終回、第243回「バイチャ!またねー!!」は原作の最終回に準じたストーリーです。

いよいよ最終回の日を迎えたペンギン村で、千兵衛は「最終回用メカ」の開発を行います。

それに気づいた鳥山先生(しれっと戻っていました)は「最終回のストーリーを勝手に決めるな」と激怒しますが、ペンギン村の住人をはじめ、これまでに登場したキャラクターが則巻家に大集合します。

主要キャラクターがカメラの前でアピールした後、アラレの号令に合わせてみんなで「バイチャ!!」と叫んで完結しました。

『Dr.スランプ』の最終回は、マンガもアニメも子供たちにメタフィクションの楽しさを伝える異色の最終回だといえるでしょう。

ネットの声

「アニメ版の本当の最終回は?
アニメ『Dr.スランプアラレちゃん』DVD SLUMP THE COLLECTION(ハピネット)

本当の最終回、第243回「バイチャ!またねー!!」は原作の最終回に準じたストーリーです。いよいよ最終回の日を迎えたペンギン村で、千兵衛は「最終回用メカ」の開発を行います。

それに気づいた鳥山先生(しれっと戻っていました)は「最終回のストーリーを勝手に決めるな」と激怒しますが、ペンギン村の住人をはじめ、これまでに登場したキャラクターが則巻家に大集合します。主要キャラクターがカメラの前でアピールした後、アラレの号令に合わせてみんなで「バイチャ!!」と叫んで完結しました。

『Dr.スランプ』の最終回は、マンガもアニメも子供たちにメタフィクションの楽しさを伝える異色の最終回だといえるでしょう。」

「『Dr.スランプ』の最終回のアラレ村長による「バイチャ」の場面ですが、ある意味では鳥山先生の気合いが入っていると思うことがあります。

『Dr.スランプ』のこれまでの登場キャラの多くがい1ページのなかに、描かれています。

鳥山先生はご自分で、面倒くさがりだと自認していましたが、あれだけのキャラを全員描くのはとても時間が掛かったと思います。(アシスタントの方も手伝ったかもしれませんし、奥様もたまに協力していたと伺っていますが。)

あのページ、『Dr.スランプ』がギャグマンガとして終わるのに、ふさわしい1ページだったと思います。」

「Dr.スランプの原作が始まった時は、すごい漫画が始まったと興奮したな。
今まで見た漫画とは全然違う!表現しづらい面白さを感じたわ。
気付けば、周りのみんなが読んでて、回し読みしたり、コミックスをレジャーに持ち込んでたりしてたな。
自分的にはキャラメルマンシリーズが好き。」

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