
1年間だけ製造された幻の超小型車フジキャビン。
古いのに未来を感じるデザインが魅力。
貴重な走行映像に「思ったより軽快」の声
富士自動車がわずか1年間だけ生産した幻の自動車「フジキャビン」の走行動画がSNSで話題を集めている。
目次
現在も熱狂的なファンが
鮮やかな水色で一人乗りの小さなフジキャビンを運転する様子がうかがえる。
ハンドルは楕円で、丸いメーターがひとつのシンプルな内装。
前オーナーがマフラーにサイレンサーを付けたそうで走行音は静か。
車体は70年近く前のものとは思えないほど輝き美しい。
古いのに何故か未来感が漂う雰囲気が魅力的で、現在も熱狂的なファンは多い。
運転動画を投稿した超小型車マニアのKaichiさんに詳しく話を聞いた。
フジキャビン、乗せてもらいました??? pic.twitter.com/pnMXIK20en
— Kaichi / 超小型車 (@Benjamin50cc) February 23, 2025
フジキャビンの歴史について
1956年~1957年にかけて富士自動車が生産した軽三輪乗用車です。
設計者はダットサンのデザインや軽乗用車フライングフェザーなども手掛けた富谷龍一氏。
ボディは、ガラス繊維で強化したポリエステル樹脂を使用していて、当時としては非常に斬新なものでした。
エンジンはSH型122ccを搭載、車重は140kgと超軽量だったので、持ち上げて方向転換することも可能でした。
斬新なデザインが魅力的だったのですが、実用性やコスト面での課題が多く、わずかな期間しか生産されなかったんです。
フジキャビンの魅力
1番は独創的な1つ目ライトとスタイリッシュなボディライン。
アンテル175Aも美しい1つ目ライトのデザインですが、個人的にはフジキャビンがトップクラスに美しいです。
運転席と助手席が20センチほど前後にズレているクラッチ一体型のシフトレバーや、本来クラッチがある部分にキックスタート用のペダルがあるなど、一般的な乗用車とは全く違う特徴も面白いですね。
通説は85台生産されたとなっていますが、正確には一体何台が作られたかわからないということなど、まだまだ謎が多いことも惹かれる理由です。
現存するフジキャビンのリストを制作中。
現在15台確認しています。
どれも思い入れのある個人の方や博物館が所有されています。
今は「イタリアカラーのフジキャビン」の行方を追っています。
同じくマニアの知人と情報を集めると、20台くらいが残っていると予想しているので、他の個体も発掘したいです。
いつか自分もフジキャビンを所有できたら最高ですね。
SNSには
「羨ましい!」
「後輪が1輪なのか」
「質問攻めにしたい」
「思ったより軽快な走りで驚いた」
「対向車も、ん?てなってる」
「まだ動く子がいるのか!」
などの反響が集まった。
小型車マニアにより、現在まで保存された幻の車。
これからも走り続けてほしい。
「初代スカイライン」や「フジキャビン125cc」が登場した昭和32年は、小学2年生だった。 pic.twitter.com/YW18e8AJ1d
— ほれ (@tkiWkSmKGM42X4l) April 20, 2024
ネットの声
「漫画家の田中むねよし氏が大好きなクルマですよね。確かルマン仕様とか妄想膨らませたイラストを上げてましたっけ。当時所有していたロータスエランを本気で下取りにだして、良いデモのがあったら手に入れようともしてましたね。」
「人口減少にはこれでいいんですよ。税金ばかりあれやこれやと理由つけて税金ばかりとられ、年収は上がらす、そんな生活にはこれでええわ。その代わり議員の、数は今の十分の一にしないとな、議員としての仕事もせずにせっせと裏金作りに勤しむ連中は勿論首だ!その時この車を買いなさい。」
「「フジキャビン」の富士自動車…現在のコマツ製作所の源流にあたる会社ですね。製品のデザインや名前から、よくスバルの富士重工業と混同されがちですね。」