ガソリンとハイブリッド「結局どっちが買い!?」
新型ミニバンで選ぶべきは「ハイブリッド一択」な理由
ひと昔前までハイブリッド車は「新しい物好きの人」や「エコに対する興味関心が高い人」が選ぶものというイメージがありました。
しかし、今ではすっかり市民権を得たといっても過言ではありません。
そんなハイブリッド車ですが、ガソリン車と併売されているモデルは「その価格差を燃費などの差額で埋めるのは難しい」というのが定説でした。
現在はどうなのでしょうか。
目次
10年前は価格差がはっきりしていた
10年前くらいまで、ハイブリッド車とガソリン車の差額は大きいものでした。
例えば2代目のトヨタ「エスティマ」(2000年から2006年/ハイブリッドは2001年から)に設定されたハイブリッド車とガソリン車の差は、なんと46.5万円(ガソリン車:2.4リッター・4WD/ハイブリッド:4WDの同等グレード同士での比較)となっていたのです。
そればかりでなく、今ほどガソリン単価も高くなかったこともあって、燃料コストなどだけで差額を回収するのは至難の業であったことは確かです。
しかし、現在ではガソリン単価の高騰に加えて、ハイブリッド車とガソリン車の価格差もグッと小さくなってきました。
これは意外とその価格差を吸収できるのではないか、と期待できそうな状況になってきました。
EU5ヵ国がガソリン車の販売禁止を2035年から40年に延長要請。要するに日本のハイブリッド車に適わないから嫌がらせをしたものの、EVが電気を食う割には役に立たない事が分かり方針転換。いずれ販売禁止はなくなる。日本も電力逼迫なのに、EVに補助金出している場合じゃない。
— 加藤清隆(文化人放送局MC) (@jda1BekUDve1ccx) June 27, 2022
ガソリン車とハイブリッド車の比較
トヨタのミディアムクラスミニバンである新型「ノア」のガソリン車とハイブリッド車の価格差は、2WD仕様で35万円-38万円となっています。
新型ノアの最上級グレード「S-Z」で比較してみましょう。
価格はガソリン/2WD車が332万円、ハイブリッド/2WD車が367万円となります(価格はすべて消費税込み、以下同)。
まずは購入時の支払い総額です。
税金や自賠責保険料、販売諸費用を含めた参考見積もり価格(販売諸費用は参考値で、地域等により異なります)で、現金一括支払い、値引き・オプション及び下取りなし、7月登録での試算をみてみましょう。
新型ノア S-Zの支払総額は、ガソリン車が356万3550円、ハイブリッド車が378万2950円となりました。
この時点で、すでにガソリン車とハイブリッド車の35万円の差額が、21万9400円まで縮まっています。
これはハイブリッド車の自動車重量税と自動車税環境性能割が非課税となるためです。
対するガソリンモデルはしっかり課税されるので、この税分となる13万600円を支払わなければなりません。
政府のエコカー減税、矛盾だらけ?
ミライは約740万円
リーフは約330万~500万円
プリウスPHVは約331万~439万円
CX-3ディーゼルは250万~341万円
(いずれも本体価格のみ)ほぼ、富裕層が買うエコカーに補助金を出し、燃費抜群のガソリン車や軽自動車やハイブリッド車になぜ補助金を出さぬ? pic.twitter.com/Tf1iN8QoNs
— 嶋田久美寿 (@kukuchikumi93) July 4, 2022
燃費差に加え、税金優遇や将来の下取り価格まで…もはや選択肢は「ハイブリッド」しかない!?
続いては、燃費性能の違いにおける燃料コストの差を計算してみましょう。
カタログ燃費(WLTCモード燃費)でみると、新型ノア(S-Z)のガソリン車は15.0km/L、ハイブリッド車が23.0km/Lとなっています。
実燃費を8掛けと仮定すると、ガソリン車が12.0km/L、ハイブリッド車が18.4km/Lということになります。
1000km走るのに必要な燃料は、ガソリン車が83.33リッター、ハイブリッド車が54.35リッターという計算です。
新型ノアは、ガソリン車、ハイブリッド車ともにレギュラーガソリン仕様となっています。
2022年6月22日時点の資源エネルギー庁の発表によると、レギュラーガソリンの全国平均は173.9円となっていますが、ここは分かりやすくするために「170円/リッター」で計算してみましょう。
1000km走るのに必要なコストは、ガソリンモデルがおよそ1万4166円、ハイブリッド車がおよそ9240円ということになり、1000km走るコストの差は4926円となりました。
もし月に1000km走ると仮定すると、1年で5万9112円の差額となり、4年間で23万6448円となります。
つまり4年乗り続けると、購入時の差額である21万9400円を簡単にペイできる、という計算となるのです。
さらにいうと、ハイブリッド車が優遇されるのは初回の自動車税の支払いも対象です。
本来であれば、どちらも3万6000円の自動車税額ですが、ハイブリッド車はおよそ75%減税となり、約9000円の支払いとなるので、ガソリン車よりも2万7000円ほど安くなります。
ガソリン代の差額と合わせれば、もはや4年以内で十分に元が取れる計算となります。
また、最終的に車両を手放す際の売却額においても、差が出そうです。
同程度のガソリン車とハイブリッド車では、20万円前後の買い取り(下取り)価格差があります。
こちらは先代ノア/ヴォクシーでの中古車買い取りデータを参考にしたものです。
場合によっては、3年乗って初回車検のタイミングで手放したとしても、ハイブリッド車のほうが結果的に少ない出費で乗ることができるということになる可能性も高そうです。
ガソリン車に比べると複雑な機構を持つハイブリッド車ではありますが、新車で購入すれば3年はメーカーの保証が付きます。
延長保証もプラスすれば、向こう5年間はトラブルが発生しても予定外の出費が発生することはありません。
そういったことを考慮すると、よほどの理由がない限り、新型ノア/ヴォクシーにおいては、ハイブリッド車を購入したほうが結果的に少ない費用で、より快適なドライブを楽しむことができるといえるのではないでしょうか。
クルマ選びをする際は、目先の支払い額だけでなく、中長期的なことも考慮することで、より賢い買い物ができるのです。
しっかし燃料代の高騰、もう以前のレベルに戻ることもなさそうじゃないですか。前も投稿しましたけど俺なんか通勤(往復50キロ)ぐらいでしか愛車のBRレガシィ乗らないですけど、毎月4万円近くガソリン代かかってますから、もうそろそろハイブリッド車に乗りかえないとダメかな、と思ってますね。
— ?(??? ?) Koshigaya-san (@ieyasukoshigaya) July 4, 2022
ネットの声
「走行燃費だけでは計り切れない所かなと思う。この系統のサイズになると走っている時間、停車している時間、乗っている時間の3つがあると思うので。停車と乗っているを分けたのは停車は信号待ち等の運転の一環、
乗っている は運転中ではなく車の中で過ごしている時間、と言う感じ。その辺の時間配分は住居と走る場所の交通事情、何人でどれ位の目的に使うかで相当幅が有るので。ハイブリッドの良い所はエンジンを掛けた駐停車状態でもアイドリングストップが効く時間がそこそこある事も含まれると思うので。そして信号待ちとゴーストップが多い地域だとハイブリッドの恩恵は大きい。」「「高精度計算サイト」で、ハイブリッド車とガソリン車のシミュレーションが出来ます。車両価格や下取、燃費(一般道と高速道)等を入力すると、ガソリン代の差額が出ます。ある車種をネット上で見積り試算し、条件を入力すると5年目以降はハイブリッド車の方が得になる計算結果になりました。」
「数年前に義兄が車を買い替えたのですが、当時は世の中の流れがハイブリッド寄りに成って来た頃でした。
車に無頓着な義兄でしたが、世の中の流れに乗って自分もハイブリッド車にと言う気持ちが有った様です。
通勤は公共交通機関で車に乗るのは休日だけ、それも特にドライブが好きと言う訳でも無いとセールスマンに伝えたら、ハイブリッドは必要無いからガソリン車を勧められたと言う事です。」