Netflix『はじめてのおつかい』が海外で大人気!?

Netflix『はじめてのおつかい』に悶える海外の人々。

ピリ可愛い、完全に沼etc

日本の人気バラエティー番組『はじめてのおつかい』が3月31日よりNetflixで世界配信され、海外メディアや視聴者からレビューやコメントが続々と投稿されています。

欧米の多くの国では保護者の同伴なしで幼い子供を出かけさせることが一般的ではなく、同シリーズ世界配信のニュースを受けて日本国内では「海外では受け入れられないのでは?」と疑問視する声も聞かれました。

配信から約2週間。アメリカやヨーロッパなど諸外国で、『はじめてのおつかい』はどう受け止められたのでしょうか。

気になる海外の反応は?

『はじめてのおつかい』は、生まれて初めてのおつかいに挑む子供たちの奮闘ぶりにカメラが密着するというリアリティショー。

30年以上、日本で定期的に放送されている大人気の長寿番組です。

今回Netflixで配信されたシリーズに登場する子供たちは2歳から6歳。

アメリカではこの年齢の子供を一人で留守番させるだけでも刑罰に問われる可能性があり、イギリスやオーストラリアでも子供を一人きりで行動させることは「危険」と考えられています。

それだけに世界配信によって「日本の常識が疑われる」「海外では受け入れられないのでは?」など懸念を示す識者の意見も聞かれましたが、いざ配信が始まってみると批判的な海外メデイアの記事はありませんでした。

ファンタジー感覚で楽しむ海外視聴者

というのも、同シリーズが子供の安全面に配慮して企画されていることは、海外メディアにも十分に周知されているからです。

『はじめてのおつかい』では、おつかいのルートは子供の両親と番組スタッフが念入りに調査して安全な道を選び、その道中には通行人や警察官に扮装したスタッフが配置されています。

また、近隣の住民にも前もって撮影内容の説明がされ、大勢の大人が見守る中で子供たちの冒険が撮影されています。

こうした背景を知った上で、海外の視聴者はリアリティショーというよりも、子供たちの奮闘を覗き見する“ファンタジー”と捉えて安心して楽しんでいるのです。

「ここ最近で最も愛らしいショー」

1エピソード10分程度という長さに再編集されていることに対し、

『ザ・ニューヨーカー The New Yorker』は「そのコンセプトに驚き、子供たちの冒険に釘付けになり、おつかいの成功を一緒に喜ぶのに十分な長さ」と評価。

『ハロー! HELLO!』の記者は「癒しが必要な人におすすめ。(中略)ここ最近で最も愛らしいショー」とベタ褒めしました。

一方、「ジェットコースターのように心を揺さぶるシーンの連続」とシリーズを評した『ザ・ガーディアン The Guardian』は、大袈裟な笑い声や拍手の効果音と派手なテロップの表示に「違和感を抱く人もいるだろう」とチクリ。

日本独特の演出方法に苦言を呈することも忘れませんでした。

エモい展開に海外視聴者もメロメロ

ツイッターでは、幼い子供を一人で行動させることが当たり前ではない自国と比べて戸惑っている人たちも見受けられましたが、おおむね好評。

「緊張でピリピリするのに可愛くてたまらない。これに当てはまる言葉は何? ピリ可愛い?」
「完全に沼」
「2歳児が買い物するのを観て泣いちゃったわ」
「気分が落ち込んだときには『はじめてのおつかい』を観るべき。可愛過ぎてメロメロになる」
「あと5年は結婚するつもりがないのに、今やばいくらいに子供が欲しい」

大勢の視聴者が予想していなかったエモい展開に癒され、涙を流し、中には子供が欲しくなってしまう人もいました。

一部では日本の子供を心配する声も…

一方で、『はじめてのおつかい』が世界配信されることで「日本の子供がペドフィリア(小児性愛者)のターゲットにされるのでは?」と警戒する声も、少数派ではありますがネットに上がっています。

アメリカ在住の筆者の友人は「チャーミングなコンセプトだし、日本の日常風景が垣間見られる点でも、世界配信は素晴らしいことだと思います」と、『はじめてのおつかい』の世界配信を支持した上で次のように語りました。

「日本を訪れた時に、一人で地下鉄に乗っている子どもや保護者不在で遊んでいる子供たちを何度も見ましたが、日本では本作と同じように周りの大人がちゃんと気をつけて子どもを見張っているように感じました。だから世界配信のニュースを聞いても、ペドフィリアが日本に押しかけるなんて心配は全く浮かびませんでした」

「はじめてのおつかい」は世界にいい影響を与える?

「世界配信には賛成ですよ」と言う日本在住歴10年以上のイギリス人男性は、本作が世界にいい影響を与えることに期待しているといいます。

「子どもが安全に遊べる環境づくりや地域ぐるみで子どもの面倒を見ていく取り組みについて、他の国でも議論するいいきっかけになるかもしれません。『はじめてのおつかい』を観ると、日本では人々が子供たちの安全に気をつかっていることが分かりますからね。ショーに触発されて日本へ子供を誘拐しに来る犯罪者がいるとは思えません」

スイス出身の女性によると、ヨーロッパでは今も多くの子供が誘拐され、「幼い子供を一人にするなんてあり得ない」が一般常識なのだとか。

彼女自身も9歳になるまでは一人で行動したことがないそうです。

『はじめてのおつかい』の世界配信によって、日本の安全性がより強調されたように感じます。

ネットの声

「久しぶりにネットフリックスで見ました。第7話で涙が出ました。子どもの活躍に対してではなく、ご近所というネットワークが子どもたちを支えているということに対してです。昔ながらの日本が誇る文化だと思います。ご近所が知り合いで挨拶をする関係の町では、犯罪率が低いと聞きます。ご近所の大人が、時に子どもを叱り、守り、包み込む。そんな日本でありたいものです。」

「大人が(バレないように)全力で安全確保をした上で子供に色々な経験をさせる っていうのはいい試みだと思うんだ」

「ファンタジーとして鑑賞するって気持ちはわかるなあ。日本以外の国では、見たことのない(一生見ることのできない)愛らしい子供の姿。
極端に言えば、異星人の街角生活風景みたいなもんだ。」

「海外在住です。はじめてのおつかい物凄く話題になってます。夫もいつの間にか見ていたみたいで、ハマってるし、会社でも話題に上がるくらい反響あるみたいです。」

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