夜中の頻尿対策は温浴と早めの就寝で解決

温浴後の早めの就寝で夜間頻尿が減る? 夜中のトイレ対策

トイレの回数が多いことを「頻尿」と呼びます。頻尿の原因はさまざまですが、季節との関連性が知られており、寒い冬の時季に頻尿が起こりやすくなります。

その理由として、気温が低い環境では汗をかきにくく、尿量が増える傾向にあること、寒さによって膀胱の筋肉が収縮しやすいことなどを挙げることができます。

頻尿は事故につながる

夜間に起こる頻尿は睡眠を妨げるだけでなく、高齢の方ではトイレに向かう途中で転倒してしまったりと、骨折やケガの原因にもなりかねません。

そのようななか、入浴による体の保温と夜間頻尿の関連性を検討した研究論文が、日本疫学会誌の電子版に2022年2月19日付で掲載されました。

温浴と夜間頻尿の関連性

10月から4月の寒冷期に行われたこの研究では、日本人高齢者1051人(平均71.7歳)が対象となりました。

被験者に対して、夜間のトイレ回数や入浴スタイル、就寝時間などについてアンケートを行い、温浴(浴槽につかる入浴スタイル)の有無と夜間頻尿(就寝中に2回以上の排尿)の関連性が検討されました。

なお、結果に影響しうる、年齢、性別、身体活動量、利尿薬をはじめとした尿量を増やす薬の使用状況などについて統計的に補正して、解析しています。

温浴後の早めの就寝が効果的

その結果、夜間頻尿は温浴をしていない人と比べ、していた人で32%、統計的にも有意に低いことが示されました。

また、温浴から就寝までの間隔が161~576分の人と比較して、61~100分の人で40%、101~160分の人でも41%低いことが示されました。

ひと晩のみの状況を評価した結果なので、温浴と夜間頻尿が明確な因果関係にあるとは言えないかもしれません。

ただ、お風呂で体を温めた後は、早めに就寝することで夜間の尿意を減らすことができるかもしれません。

ネットの声

「入浴後、身体が冷える前に早めに就寝しているが、夜中トイレで目が覚める。」

「冷えるとトイレの回数が増えます。」

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