2020年3月11日、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、新型コロナウイルスの感染拡大について、「パンデミック」の状態にあると表明。

そのような中で40年前の日本の映画が話題となっているのです。

『復活の日』が話題に

パンデミックは、感染症の広がりが制御不能となり、世界中が感染の危険にさらされる状態を意味します。

WHOによると、新型コロナウイルスの感染者は、全世界で15万人を超え、死者は1万人を超えました(3月23日現在)。

そんな中、ある映画がネット上で話題となっているのです。

「コロナと一緒じゃん! みたいなところがあってすごく怖いです」
「中国で流行り始めたときから、ずっと、復活の日?って思ってたのだけど、誰も言わないところがかえって怖い」
「ここ数週間『復活の日』冒頭から30分ぐらいを、すごいスローモーで追体験させられ続けている気になる」
「世の中、リアル『復活の日』みたいですね」

話題の映画とはSF小説の大家、故小松左京氏の原作で、1980年6月に東宝系で公開された「復活の日」、英題は「Virus」のことです。

なんと40年前に公開されたSF映画が、いま注目を集めているのです。

英題のとおり、ウイルスによる感染拡大を取り上げた作品で、あたかも現在の新型コロナウィルスのパンデミックに至る状況を予言しているような部分もあるようです。

いったい、どんな映画なのでしょうか。

最初は「イタリア風邪」だった

話題の映画「復活の日」は、Jタウンネット記者はアマゾンプライムビデオで観ることができます。

ストーリーの冒頭部分をかんたんにご紹介します。

時代設定は、1960年代、米ソ冷戦の頃です。

某国細菌戦研究所で開発された新型ウイルス「MM-88」がスパイによって奪われます。

しかし、スパイの乗った小型飛行機は吹雪のためアルプス山中に墜落し、ウイルスを入れた保管容器は砕け散ったのです。

「MM-88」は極低温下では活動を休止していますが、気温が上がるにしたがって、爆発的に増殖を始めるモンスター。

春になると、イタリア北部で風邪のような病気が流行を始め、やがて「イタリア風邪」と噂されるようになるのです。

そして世界中に広がっていくことに。

「イタリア風邪」と聞いて、現在のイタリアでの状況がオーバーラップしてくる人もいるかもしれないですね。

「MM-88」は結局、南極大陸を除く、すべての大陸に広がっていくことになります。

当初はインフルエンザの一種と思われたのですが、心臓発作などによる謎の突然死が相次ぐのです。

そして人間だけでなく、家畜や野生動物にも感染していき…。

これ以上は映画を見てもらったほうがいいでしょう。

しかし、この映画「復活の日」については、まだまだ突っ込みどころがたくさんあるのです。

「マスクしろ! 緒形拳」

主役の南極越冬隊員・吉住を演じるのは、草刈正雄。

大河ドラマ「真田丸」のふてぶてしいクセモノ・真田昌幸や、テレビ小説「なつぞら」の温厚な牧場主の、草刈ではありません。

40年前の草刈正雄は、本当にさわやかでイケメンだったのだ(今の草刈さんもかっこいいですが...)。

主人公の恋人役・多岐川裕美は看護士として、ウイルス感染の患者が殺到する病院に勤めています。

そこで懸命に働く医師を、故・緒形拳さんが熱演しているのだが、そこがまず突っ込みどころなのです。

緒形さんはマスクも手袋もしていません。

「マスクしろ! 緒形拳」
「防護服はどうした?」

現在に生きている私たちには、そう声をかけずにはいられないのです。

40年前には、防護服はもちろん、マスク、手袋をするという感染防止の基本も、配慮されていなかったのでしょうか。

それとも、やはり品薄のため、マスクが手に入らなかったという設定なのか…。

診察途中で倒れた緒形さんは、控室に連れて行かれるのですが、そこには数多くの医師が倒れていて、まさに医療崩壊の様子が描かれています。

南極越冬隊員の中には、千葉真一の姿も…。

現在は、息子の新田真剣佑や眞栄田郷敦の方が人気があるのかもしれませんが、40年前の真一パパもけっこう渋い中年です。

千葉真一って、いったいいくつなのか…と驚くばかりです。

もっと驚くのは、外国人のキャストの豪華な顔ぶれ。

アメリカ大統領役にグレン・フォード、上院議員にロバート・ボーンです。

南極アメリカ隊の提督をジョージ・ケネディ、少佐をボー・スベンソンが演じています。

南極ノルウェイ隊の女性隊員は、オリビア・ハッセーですよ。

英語だけのシーンが延々と続きます。

それは、まるでハリウッド映画なのです。

いったい出演料だけでいくらかかったのだろうと余計な心配をしたくなる映画です。

ちなみに、主題歌はジャニス・イアンの「ユー・アー・ラブ(Toujours gai mon cher)」。


監督は深作欣二、撮影は木村大作、そして製作は角川春樹です。

スタッフの方も思い切り豪華ですね。

南極ロケも敢行したという角川映画の超大作で、製作費もふんだんにかけたようです。

1980年ころの日本は、バブルで景気が良かったのだなと突っ込みたくなる人も少なくないでしょう。

「復活の日」が気になる方は、やはり実際に観ていただくのがいちばんですね。

ネットの声

「多くの邦画に出演する外国人俳優が在日の外タレで済まされるのに対し、ハリウッドの名脇役を揃えたのも豪華である。それにしても核戦争までつなげていくのがすごい。」

「草刈正雄がかっこいい…長く不遇の時代が続いたようですが素晴らしい役者ですよ。」

「ここまでのことにならなければいいのですが…当時の映画はダイナミックですね。某国が持ち込んだ…というのも現在にもシンクロしていてリアルでした。」

バブルがはじける前の日本はとにかく元気だった…そんな映画です。

原作はこちら

映画はデジタルリマスター版です。

現在Amazonプライムビデオで見ることができるので、無料視聴期間を利用して視聴するといいですよ。

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