ヒンドゥー教徒の国・インド。

そのインドで現在、アウトカーストである不可触民を中心に、爆発的に仏教徒が増えています

半世紀前にわずか数十万人だった信者は今や1億5000万人

その仏教復興の原動力となったのは、インド仏教の頂点に立つ一人の日本人僧、佐々井秀嶺氏なのです。

彼は半世紀前にインドに渡り、貧しい人々を助けてきました。

インドでは絶大な人気を誇る佐々井氏ですが、日本ではほとんど知られていません。

いったいどんな人物なのでしょうか。

自殺未遂3回の怪僧

佐々井秀嶺という名前を調べてみると、思いもよらない強烈なキーワードにたどりつきます。

思わずパソコンの画面を二度見するほどなのです。

何しろ、

「性欲が強すぎて童貞喪失11歳」
「生死をさ迷いヘビの心臓を飲み続け復活」
「色情因縁に苦しみ、自殺未遂3回」
「倒れた先の寺で救われ僧となる」

極めつけは、「タイの寺院で三角関係のもつれから女にピストルを突き付けられ」インドに逃げたというものです。

それだけでも漫画のような半生なのですが、インドに渡ってからどうなったのでしょうか。

「龍樹菩薩のお告げを聞いて巨大仏教遺跡を発見」
「毒を盛られて突き落とされ、暗殺未遂3回」
「8日間の断食・断水決行」
「不法滞在20年で牢屋に。60万人が署名しインド国籍取得」
「30人殺しの殺人犯を改心させ手下にする」
「水爆実験に抗議し首相官邸に乗り込む」

などなど、次から次へと、よくこれまで命があったなと思える仰天エピソードが続くのです。

インド仏教の組織で頂点に立つ日本人

こうしてみると、佐々井氏はただの破天荒な怪僧ではなさそうです。

何しろ、半世紀前、数十万人しかいなかったインドの仏教徒が1億5000万人に激増した原動力となったのが、この一人の日本人僧だからです。

もちろん佐々井氏の力だけではないのですが、現在、あらゆるインド仏教の組織で頂点に立って精力的に活動しているのは嘘ではありません。

そんなカリスマのあるすごい日本人がインドにいることを知らなかった人がほとんどでしょう。

佐々井氏は言います。

「お釈迦様が生まれたのはご存知の通りインドです。しかし現在、13億人のインド人口のほとんどはヒンドゥー教徒だ。インド仏教は他の宗教の攻撃に遭うなどして13世紀ごろまでには消滅してしまった。しかし、今、仏教徒が爆発的に増えておる。改宗している多くは、人口の2割いると言われる不可触民と呼ばれる人々です」

ヒンドゥー教とインドの身分制度であるカースト制度は深く結びついています。

大別して僧侶、王族や戦士、商人、奴隷と4つの階層に分かれているのです。

その奴隷のカーストにさえ入れないアウトカーストが不可触民です。

佐々井氏が半世紀前に渡印した時、不可触民たちは井戸の水すら汲むことを禁じられ泥水をすすっていました。

仕事も死体処理やきつい農作業しか選ぶことができなかったのです。

高カーストから理不尽な理由で殺されても家族は訴えることもできません。

それでも何かにすがらずには生きていけないと、彼らは自分たちを差別するヒンドゥー教の神であっても信じて祈っていたのです。

「なぜ抵抗しないか不思議に思うでしょう? しかし『お前たちは人間ではない』と3000年間にもわたって植え付けられた洗脳は、そう簡単に解けるわけではない。歯向かえば殺されるし残飯しか与えられないから体も小さく弱い。俺は各村をまわり『あなたたちも同じ人間である、仏教はヒンドゥー教と違って皆、平等である』と唱え続けたんだ」

目覚めた人々

泣いてばかりいた不可触民たちは「自分も人間である」と目覚め始めたというのです。

親たちは一食抜いてでも子供を学校に行かせるようになり、子供は期待に応えて猛勉強をしました。

学校でも職場でも高カーストからの嫌がらせは山ほどあったということですが、そんな時は、皆で団結し抗議するようにと佐々井氏は指導したのです。

その結果、犯罪が多発するスラム街だった街が、半世紀を経て3階建ての立派な住宅が建ち並ぶ治安のいい街に生まれ変わったそうです。

インドでの佐々井氏の住まいは、小さな寺の一角にある10畳ほどの宿坊でした。

お世辞にもきれいとはいいがたく、シミのついた壁や天井、埃だらけの床や机に食器や書類が散乱しています。

安物のパイプベッドと破れたソファがひとつ、ドアの取れかかった冷蔵庫に、今にも止まりそうな古いクーラーがガタガタとひどい音を立てていたのです。

「僧が贅沢してどうする! 俺が初めてここに来た半世紀前は、金もない、住む家もない、知り合いもおらんかった。住民からは石を投げられ、空き地で寝れば雨に打たれ、犬に追われたこともある。それに比べたら天国だ。あのお釈迦様だって裸足で説法して、最期はベッドの上ではなく木の下で亡くなったんだ。僧たるもの、女もいらぬ、金もいらぬ、家もいらぬ。俺だって最期はインドの大地に野垂れ死ぬ覚悟よ! そう書いておけ!」

老いてなお破天荒ですね…。

ネットの反応

「教えてくれてありがとうございました。日本の人口より信者を増やしたって事ですよね。物凄い人だ。」

「すごい日本人がインドにいたもんだ。神様ではなく本物の仏様なんだ。一度拝みに行きたい。お話を聞かせていただければさらにうれしいです。」

「破天荒過ぎて凡人には理解出来ないかも知れないが凄い人だというのは良くわかる。」

日経のビジネス誌で「世界を動かす50人」にも選ばれるなど、その存在が少しずつ知られてきてはいるが、より多くの人に佐々井氏の半生や活動を知ってほしい。」

個人的にはコーラを一日に20本飲んでコーラ中毒になったエピソードが好きです。

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