遺族厚生年金について勉強する?働いていたらもらえないって本当?

遺族厚生年金は働いているともらえないって本当?

高齢女性Aさんの話。

ご主人が亡くなったのは20年近く前のことです。

1人になられてからも働いていたのですが、今は働いてないとのこと。

「働くと、遺族年金がもらえなくなっちゃうでしょう? そう言われたから辞めたの」

しかし、よくよく聞いてみると、何か勘違いされているのかも…。

給与収入で年間850万円未満なら受給可能

Aさんのご主人(会社員)が亡くなったときは、ご主人はまもなく定年退職という頃。

お子さんたちはすでに成人し独立していました。

満18歳(1、2級の障害状態にある場合は20歳)の3月31日までお子さまがいる場合は遺族基礎年金を受け取ることができます。

お子さんが成人しているAさんは遺族厚生年金の受け取りとなります。

遺族厚生年金を受けられる「遺族」は、故人に生計維持をされていた以下の順位が該当します。

  • 第1順位 配偶者・子(18歳の年度末まで〈1、2級の障害状態にある場合は20歳まで〉)
  • 第2順位 父母
  • 第3順位 孫(18歳の年度末まで〈1、2級の障害状態にある場合は20歳まで〉)

先の順位の人が遺族年金を受けることができる場合、次の順位の人には遺族厚生年金は支給されません。

遺族厚生年金を受けていた人が受給権を失った場合も、後の順位の人に受給権が移りません。


ここで、生計を維持されていたとは、個人と生計が同じで、収入が将来にわたって850万円(所得が655万5000円)以上得られないと見込まれる場合です。

Aさんはパートタイムで働かれていたようで、850万以上にはならない状態でした。

よって、65歳になるまでは、収入を得ながらも遺族厚生年金を受け取っていたのです。

中高齢の寡婦加算

ご主人が亡くなったときに、Aさんは55歳。

お子さんがすでに独立されていたので、Aさんは遺族厚生年金に加えて中高齢の寡婦加算(令和2年度は58万6300円)を受け取っていました。

中高年の寡婦加算は、死亡したご主人の被保険者期間が20年以上で、40歳以上で子のない妻は、65歳になるまで老齢厚生年金に加えて定額で受け取れます。

Aさんは昭和20年生まれで、60歳からご自身の特別支給の老齢厚生年金が受け取れました。

60代前半にご自身の老齢厚生年金を受け取れる方が遺族厚生年金を受け取っている場合、遺族厚生年金とご自身の老齢厚生年金とどちらか一方を選べます。

Aさんの場合、ご主人の遺族厚生年金と中高齢の寡婦加算の合計金額がご自身の老齢厚生年金より大きいため、遺族年金を選んだのです。

65歳からは自分の老齢年金が優先

そして、Aさんが自分の老齢年金を受け取るときが来ます。

遺族厚生年金を受け取っている場合でも、自分の老齢年金を受け取れる年齢になったら、自分の老齢基礎年金と老齢厚生年金を優先して受け取ることができます。

そして、
・遺族厚生年金(亡くなった日よの老齢厚生年金の3/4と経過的寡婦加算)
・老齢厚生年金1/2と遺族厚生年金1/2と経過的寡婦加算1/2

のほうが多い場合は、差額が遺族厚生年金として受給できるのです。

合計金額は、中高齢の寡婦加算が経過的加算へと加算額が少なくなる分減ります。

ただし、遺族年金として受け取るのは非課税ですが、老齢年金として受け取ると課税対象になります。


65歳になる前は全額非課税で受け取っていたのが、65歳になると老齢年金分は収入とされ、老齢厚生年金と遺族厚生年金と経過的寡婦加算額の差額が非課税になるだけです。

Aさんの言葉の「働いていると遺族年金がもらえなくなる」において、もらえなくなるのは遺族年金ではなく自分の老齢年金のこと。

在職老齢年金のことでしょう。

65歳以上の場合、賞与を月割りにした分も含む総報酬月額と、経過的加算学を除いた老齢厚生年金月額の合計が47万円を超える場合に、超えた分の1/2の年金が支給停止になります。


ただし、在職老齢年金として年金が支給調整されるのは、厚生年金に加入しつつ年金も受け取る場合です。

もしもAさんが国民年金の加入ならば、収入によって年金が調整されることはありません。

ネットの反応

「情報はお金ですね。知らないことは自己責任で損をする。お役所は年金のアドバイスはしてくれない。申請があったときのみ事務処理をするだけ。」

「年金の疑問があったら年金事務所に予約を入れてから、調べに行くこと。知らないなら納得が出来る迄、何回でも聞きに行くと少しずつでも理解出来るようになる。年金には独特の名称や言いまわし、月日のカウントの仕方や複雑怪奇な計算式、早見表、特例制度、時効制度、免除制度、激変緩和措置による対象生年月日基準、貨幣価値換算、現役世代代替率目標、マクロ経済スライド率導入、該当年齢到達後決まりごとの変化によって呼び名が変わるもの等々があって理解し難いよう変化した。」

「ところで厚生年金は会社と折半ですよね なのにいざねんきん定期便が届くと、それには会社の折半して払ってくれたわたしの年金がない。それはいつからもらえるのか。高齢者の方 教えてください。」

年金は年々複雑になっているような感じがします。

早くもらったほうがいいのか、面倒な選択もしなくてはいけないしあっさりベーシックインカムのほうがいいかもしれませんね。

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