新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ランニング愛好家やトレーニングで屋外を走る人たちのマスク姿が日常的な光景になっています。

一方でノンマスクのランナーに冷たい視線が向けられたり、ランニング用マスクの新製品が品薄状態になるなど、「マスク」がまたもや時の話題に…。

「マスクでラン」のさまざまな事情を「駆け足」で探ってみました。

マスクで走るリスク

マスクで走るのは実際、どうなのでしょうか。

それには走ってみるしかありません。

普通の使い捨てマスクを着け、気温20度の中ランニングしてみると…。

1キロ6分程度で呼吸に余裕もあるのですが、30分もすると息と汗が内側を湿らせ、べたついてきます。

と同時に、マスクが鼻や口に張り付きがちで気になってしょうがなくなってくるのです。

もちろん、個人差はあるのでしょうが、10キロほど走ると、マスクは捨てるしかない状態に。

マスク確保が困難だったら、ラン1回での使い捨ては誰もが躊躇してしまうでしょう。

そこで、マスクに代わるものでトライしてみようと、ランニング向けとして発売されたマスク入手を試みたのですが、いくつものスポーツショップでは在庫切れ、入荷も未定となっています。

ネット通販も「入荷は当面先」であきらめる人も少なくないでしょう。

ランニングを楽しむ人の考えることは同じだったようです。

東京・駒沢オリンピック公園で走っていた鍼灸(しんきゅう)師の男性(54)は

「手に入らないので、マラソン大会の参加賞のTシャツを使ってぴったり合うマスクを手作りしました。息がしやすくていいですよ」

と話すような自力救済パターンも…。

バフでマスクの代わりに

代わりに見つけたのは、4月16日、自身もマラソンランナーのノーベル賞の山中伸弥・京都大iPS細胞研究所所長が提唱していた薄手のネックウオーマーのようなバフを購入…試してみました。

サラサラの感触で伸縮性もあり、15キロほど、距離を踏んで汗をかいても張り付き・べたつき感はなく、快適です。

ただ、見た目は「西部劇の銀行強盗」で、これから暑くなる季節は首回りに熱がこもりそう…。

水でぬらすと冷却効果を発揮する製品もあるようですよ。

東京・神奈川の都県境を流れる多摩川で走っていたマスク姿の40代女性は

「プールが休業になり、運動不足解消に走り始めた。最初からマスクなので気になりません。むしろしていない方が『マナーが悪い』と言われそう」

と話していました。

ウオーキングの人とランナーがすれ違う際には、自然とソーシャルディスタンスを意識。

互いに距離を取るなど、コロナウイルス禍で生まれた動きも見られます。

皇居周回など、一方通行が求められているコース以外の町中では、エチケットとして好感が持てますね。

ただ、マスク姿で走っていてもギロッと迷惑な目でにらみつける人もいたのは事実。

走るのか自粛するのか

「マスクをして走ると、低酸素になり高地トレーニングのような効果がある」など、新型コロナウイルスでマスク姿が定着して以来、さまざまな新(珍)説が話題に上っています。

はたして真偽のほどは…。

同志社大学スポーツ健康科学部の石井好二郎教授は、「マスクで呼吸が阻害されるだけで高地トレーニング効果はありません」と言い切ります。

「逆にこれからの季節はマスクの分、暑さで熱中症が危ぐされます」と指摘しています。

さらに「飛沫(ひまつ)感染を不安に思う人はいると思いますが、エチケット、マナーの問題でどうしても気にしてしまう人はいるでしょう。でもソーシャルディスタンスが維持できれば、屋外ではウイルスはすぐ乾燥してしまう」と重ねて話しています。

ジョギングエチケットを提唱した山中所長も1日、4月16日公開した文面に、「(ジョギング時の口を覆う)提案は休日の皇居や大阪城など、多数のランナーや散歩をされる方が集中する場所を念頭に置いています」などと加筆。

あらためてエチケットを守り、互いに気持ち良い時間を過ごすことを提案しています。

それでも、ランナーだけでなく、緊急事態宣言後に営業している飲食店への批判などギスギスしたムードが漂い、宣言も延長されました。

ランナー同士で、すれ違う時や追い抜く際に「ソーシャルディスタンスを守りました。気配りしてますよ」というメッセージを込め、「いいね!」のように親指を立てたサインを交換しようという呼び掛けが提唱されています。

人同士で会話が減った現在、「重苦しいムードをちょっとしたサインで和らげることができると思います」と石井教授は話していました。

ネットの反応

「なぜ、わざわざ混む公園に行くのかが理解できない。自粛して下さいと看板を掲げている人が目の前にいるのに帰宅しない人の心理が理解できない。身体を動かしたければ、もっと人混みがない場所や時間帯を選べばいいのに。ちょっと工夫すればもっと安全な場所はあるのに。都や政府の呼びかけに協力しない方は都や政府に文句を言う資格はないからな。」

「夜に近所の公園散歩する時、走る人がいたらしばらく待つか、コース変えます。ちょっと前はマスクして気を使う人ばかりだったけど、最近マスクしないでちょっとした団体でワイワイ走る人が多くて。開き直り?本当はにぎやかねー、で済む話なんだろうけど…今は無理かな。」

「ステイホームをしたいのですが、休業出来ぬ仕事なもので毎日通勤。多くのランナーと遭遇するのですが、ノーマスクで息を荒げて「噴霧器」状態。もし感染者だったらと思うと恐ろしいです。マスクをするのが現在のエチケットでありマナーなのでは?周囲に脅威を与えたり、感染を拡大させる行為は謹んでいただきたい。」

人それぞれ事情がありますが、今が収束に向けての大事なときですね。

一人ひとりがソーシャルディスタンスを守ればそれほど問題視しなくてもいいかもしれません。

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