ドライブが軽自動車で食事がサイゼリヤ…デートでこれはあり?それともなし??

「彼氏の車が軽自動車でした」

「しかもデートはサイゼリヤ」は恥ずかしい?

モテない車×SNS炎上ネタという強力コラボ、解決のカギはどこにある?

車に関する最新情報を発信するウェブサイト「くるまはっく」を運営するアント(東京都渋谷区)が、2024年7月に実施した「モテる男性の車」に関する調査が興味深い。

調査対象は20代~30代の独身女性1005人。

男性に乗ってほしい車のボディタイプを尋ねたところ、「SUV」が38.0%で最も多かった。

一方、男性に乗ってほしくない車のボディタイプを尋ねると、「軽自動車」が38.8%でトップという結果になった。

やはり、彼氏の車が軽自動車だと恥ずかしいのか――。

モテない軽自動車と炎上するサイゼリヤデート

また車だけでなく、デートにおける

「食事」の選択は、長らく恋愛における象徴的なトピックであり続けてきた。

近年では

「彼氏にデートでサイゼリヤに連れて行かれました(汗)」

といったようなエピソードがSNSで話題になることも少なくない。

この手の話題は一見すると軽い娯楽として扱われがちだが、実はモビリティ、経済、消費価値観の変化を映し出す重要なテーマが隠れている。

ここでは、このエピソードを入り口に、現代の消費行動や価値観の変化、そしてその背後にあるモビリティの役割を掘り下げる。

・モテない軽自動車
・SNSで炎上するサイゼリヤデート

という組み合わせが示唆するものを考えていく。

「コスパ消費」が象徴する価値観

軽自動車は、実用性とコストパフォーマンスの高さから、若者や都市部の家庭で支持されている。

特に日本では、維持費の安さや駐車スペースの小ささが生活に合い、多くの人にとって身近な選択肢となっている。

一方で、軽自動車のイメージは一様ではなく、「経済的」「実用的」といった肯定的な評価がある一方で、「格好悪い」「安っぽい」といった否定的な偏見も根強い。

サイゼリヤは、手頃な価格で美味しい食事が楽しめるファミリーレストランとして人気だが、「デートには不向き」とする声も少なくない。ネットを覗くと、

「デートでサイゼリヤに連れて行かれるのはイヤなんだよな~」
「デートでサイゼリヤに行き失望される男は将来性がない?」
「サイゼリヤでデートにいく男の大半は『あえて安い飯で試す』と悪巧みしておらず、安くてうまい最高の店だと思ってる」

といった記事や書き込みが目立つ。

電子掲示板「ガールズちゃんねる」には、「結局サイゼリヤでデートってあり?なし?」というスレッドも立っている。そのなかには、

「先日サイゼリヤにランチで行ったら、カップルと思われる若い男女が隣のテーブルにいました。彼氏は楽しそうに話していましたが、彼女はずっと不機嫌で、無言で相槌をしているだけでした。私もサイゼリヤ好きだけど、デートで連れてこられたら正直ガッカリすると思います(笑)。あり派もなし派も理由を教えてください」

という投稿があり、それに対して、

「普通に嫌だけど、そんなふうに態度には出さないよ」
「若い時ならアリ。でも初デートでは嫌かな」
「10代ならアリ」
「付き合いたてならナシ。長く付き合っているなら身内みたいな感覚でアリ」

といったコメントが寄せられていた。

軽自動車とサイゼリヤ。このふたつがデートのキーワードとなるとき、そこに表れるのは「実用性重視」の価値観と「特別感重視」の価値観の衝突だ。

軽自動車とサイゼリヤの選択が「批判」や「話題」を呼ぶ背景には、若者を取り巻く経済環境の変化がある。

日本では1990年代のバブル崩壊以降、賃金の伸び悩みや非正規雇用の増加が続いている。

その結果、特に若年層では「コスパ」を重視した消費行動が定着している。

さらに、若者が「所有」よりも「体験」を重視する傾向が強まるなか、車のブランドや高級レストランといった

「ステータス消費」よりも、身近なコストで楽しめる選択肢を選ぶ傾向が顕著だ。

軽自動車とサイゼリヤの組み合わせは、まさにこうした消費行動の象徴といえる。

地方と都市で異なる車の役割

このエピソードに対する意見の分かれ方は、社会全体の価値観が多様化していることを象徴している。

・「軽自動車でもサイゼリヤでも楽しめればいい」と考える層
・「デートならもっと特別感を演出するべき」と考える層

の間には、経済状況や世代、地域差が影響している可能性が高い。

特に都市部では公共交通が発達しているため、車を所有しない人が多く、車そのものへの関心が薄れがちだ。

一方で、地方では車が生活に欠かせない存在であり、車種や車格が社会的なステータスと結びつきやすい。

このような地域ごとの価値観の違いが、軽自動車という選択に対する意見を分ける要因になっている。

こうした議論のなかで、モビリティの未来はどのように変化していくのだろうか。

軽自動車の普及やサイゼリヤの人気は、単なる節約志向だけでなく、新しいライフスタイルや価値観を形成する要素として注目されるべきだ。

たとえば、電気自動車の技術が進化することで、軽自動車は環境に優しい選択肢としてさらに注目されるようになる。また、

・カーシェアリング
・サブスクリプション型サービス

が普及するなかで、軽自動車は手軽さとコスパのよさから、重要な役割を担う可能性が高い。

食事に関しても、サイゼリヤのようなリーズナブルなレストランが

「安いだけでなく質も高い選択肢」

として再評価される動きが広がっている。デートのスタイルが多様化する中で、「軽自動車でサイゼリヤ」という組み合わせが新しい時代のデートスタイルとして支持される日も近いかもしれない。

「選択の自由」が支える豊かな社会

「軽自動車でサイゼリヤ」

という選択が良いか悪いかは、簡単に結論を出せるものではない。

経済的な背景や価値観、そしてカップルそれぞれの関係性に深く関わる問題だからだ。

むしろ大切なのは、こうした議論を通じて、自分たちが何を重視し、どんな価値観を持っているのかを改めて考えることだ。

「軽自動車でサイゼリヤ」という組み合わせは、モビリティや消費行動の未来を考えるきっかけとして、多くの示唆を与えている。

何に価値を置くかは個人の自由だし、その多様性こそが

「豊かな社会を作る原動力」だ。

軽自動車とサイゼリヤが交わるこの話題は、現代社会の変化を映す鏡のようなものだし、そのなかには新しい可能性も広がっている。

ちなみに、2024年11月にマイボイスが調査した結果、直近1年間にファミリーレストランを利用した人の利用率は「ガスト」が51.1%、「サイゼリヤ」が44.5%だった。

いわずもがな、大人気である。

ネットの声

「基本的にサイゼリヤや軽自動車もカネの問題に帰着すると思われるが、男性に車やおごり等で収入を求めると、代わりに自らは家事等の女性らしさを求められるだけだと思います。
上昇婚は9割前後が現実であり、相手に収入を求めると収入の低い方が仕事を抑えて家事育児をした方が家計全体では合理的になってしまう。仕事を抑えた結果として収入差が生じているが、それは女性自身の選択の結果であって男女差別では無い。もちろん、男性が家事育児をしないから女性が男性に収入を求める面ももちろんあり、男女平等を求めるなら男女両方が同じ位意識を変える必要があるでしょう。
相手に何か求めれば、自らも何かを求められると気づくべき。」

「若い世代は結婚に対してもコスパを求める。
であれば、車や食事にもコスパを求めてもよいのでは?
ここはコスパを求め、そこはコスパを求めないでは単なるワガママ。
そもそも、好きな相手の収入が少ないのなら自分で稼ごうという考えはないのか?
そしたら、自分の好きな車に乗れるし、好きな食事が出来る。
そういう考えにならないと、本当の意味での男女平等は訪れないと思う。」

「彼氏というからには、もう付き合い始めている間柄なんだろうから、サイゼでもよくないか。それをSNSでいうようなら、合ってないんだから別れるべきで、彼にももっと価値観があった彼女がいいと思う。
解決のカギは、価値観が違うから別れて、お互いに価値観の合う別の相手をうまくやる。」

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