「犬をひもに繋いで」と求めた黒人男性を、白人女性が警察に通報。

「アフリカ系アメリカ人の男に脅されています」

アメリカ・ニューヨークにあるセントラルパークで、犬をひもにつなぐように求めた黒人の男性を、白人の女性が警察に通報して物議を醸したのです。

白人女性が通報…

女性は警察に、彼女と彼女の犬が「アフリカ系アメリカ人の男」によって命の危険にさらされている、と繰り返し訴えたのです。

この時の様子をうつした動画が5月25日にSNSに投稿されると、女性の行動が「人種差別的」だと大きな怒りが起きました。

動画を投稿したのは、女性に通報された男性のクリスチャン・クーパー氏と姉妹のメロディ・クーパー氏です。

クリスチャン・クーパー氏によると、彼らは「ランブル」と呼ばれる、セントラルパーク内の犬をひもにつながなければいけないエリアにいました。

「女性の犬が植物を荒らしているのを見て、ひもにつなぐように求めた」と、クーパー氏はFacebookで説明しています。

しかし女性は求めに応じず、クリスチャン・クーパー氏に対して録画を止めるよう要求。

「近づかないで下さい」と話すクーパー氏に「警察に電話してアフリカ系アメリカ人の男が、私を殺そうとしていると言いますから」と、叫んでいます。

背景にあるのは人種差別

動画には、彼女がクーパー氏から暴力や脅しを受ける場面は記録されていません。

女性は警察に電話をかけ、「アフリカ系アメリカ人の男が私を録画しており、私と私の犬を脅している」と繰り返し訴えたのです。

クリスチャン・クーパー氏が役員を務めている野鳥保護団体「全米オーデュボン協会」によると、クーパー氏は野鳥観察のためにセントラルパークを訪れていたということです。

アメリカでは、黒人の男性が警察などに不当に殺害される事件が後をたちません。

最近も、公園をジョギングしていたアマッド・アーバリーさんや、警察官に膝で首を押さえつけられたジョージ・フロイドさんが亡くなったばかりなのです。

ハフポストUS版の記者で黒人のズィーバ・ブレイ氏は、女性が「アフリカ系アメリカ人の男性」という言葉を繰り返していることから、「実際に身体的な危険を感じていなかったことがわかる」と述べています。

むしろこの出来事の背景には人種差別的な感情があるのだろう、とブレイ氏は説明します。

「彼女は、黒人の男性の暴力を訴えることが武器になると理解した上で、白人女性としての自分の特権を行使したのでしょう」

会社が解雇を通告

その後、女性の名前がエイミー・クーパー氏(クリスチャン・クーパー氏との関係はない)であることが判明。

彼女を雇用していた資産運用会社フランクリン・テンプルトンは、この出来事について社内調査を実施。

同氏を即日解雇することにしたと26日にTwitterで発表しました。

解雇について「我々はどんな人種差別も容認しません」と、同社は説明しています。

大きな非難が起きた後、エイミー・クーパー氏はNBCの取材で、自分の行動は許されるべきものではなかった、とクリスチャン・クーパー氏と家族に謝罪しました。

謝罪の中で、「自分にとって警察は身を守ってくれる存在だったが、この国にはその贅沢を受けられない人がいる人たちがたくさんいるということに気付かされた」とも述べています。

クリスチャン・クーパー氏はCNNに、

「彼女の謝罪が心からのもので、今後彼女がランブルで犬をひもにつなぐのであれば、今回のことはもう問題ではない」

と、謝罪を受け入れる姿勢を伝えました。

オーデュボン協会シニアバイスプレジデントのレベッカ・サンダースさんは、屋外がすべての人にとって安全で歓迎する場所であるべきだと訴えています。

「黒人のアメリカ人たちは、根拠のない疑惑や論争、そして暴力といった屋外での危険に日々直面しています」

「私たちは、人種差別的な感情や行動、そして黒人の人たちの人間性や権利や自由を損なうシステムを強く非難します」

「クリスチャン・クーパー氏の身に危険が及ばなかったことに、私たちは感謝します。彼はニューヨーク市の野鳥を皆さんと一緒に楽しむことを、大きな喜びにしています」

ネットの反応

「まさに差別主義の典型。黒人がと訴えれば、自分に非があっても守られると思い込んでる。ただ、この女性にとって不利だったのは、証拠としていつでも残せるツールがあった事。解雇処分は厳し過ぎる面があるとは思うが、自分の行いを振り返るのには必要だったのかもね。」

「日本でもリードをつけずに放す人が多いね。日本は私的な場所以外は全面禁止だが、守らない人が多い。犬の嫌いな人も大勢いるんだから、リードを付けようね。違反している人がいたらスマホで動画撮って警察に通報しよう。」

「この女性は、差別をしたというより、差別を利用して、相手を陥れようとしたといえる。トラブルとなったとき、警察やその他の第三者が、相手より自分を信用するだろうと見込んでのものだ。この手の卑怯な行為は、若い女性や年配者など、弱者として扱われやすい人物によるものが多い。この出来事は、差別を背景とはしているものの、本質的には冤罪の問題であることを読み取って欲しい。」

後に謝罪していますが、どうしてそのときに善悪の区別がつかないのでしょうか。

解雇されるという社会的制裁は重いものがありますが自業自得ですね。

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