ハイパワーな驚速コンパクトカーを振り返ります。

2020年1月に発表されたトヨタ「GR ヤリス」は、ベーシックカーの「ヤリス」をベースに、大パワーなエンジンやフルタイム4WDシステムを搭載したスーパースポーツモデル。

かつて若者の憧れだったスポーツコンパクトたち。

GR ヤリスのような過激なコンパクトカーは近年数が減ってしまいましたが、かつてはさまざまなメーカーから販売されていました。

そこで、庶民の足車をベースにしたスポーツモデルを3車種ピックアップして紹介します。

ダイハツ最後のスーパースポーツコンパクト「ブーンX4」

かつてダイハツはライバルのスズキやスバルと、モータースポーツで競い合っていました。

、のための競技車両として「ミラX4」や「ストーリアX4」、そして「ブーンX4」が開発されたのです。

2006年発売のブーンX4は、ベーシックなコンパクトカーである初代ブーンをベースに、エンジンは936ccの直列4気筒DOHCターボを搭載。

最高出力133馬力を発揮し、当時の同クラスではもっともハイパワーでした。

駆動方式はフルタイム4WDを採用して、トランスミッションは5速MTのみ。

サスペンションも専用にチューニングされたものを搭載して、高い運動性能を実現しています。

980kgという軽量な車体に133馬力の強力なエンジンを搭載したことで、パワーウエイトレシオは7.3kg/馬力と、まさにスポーツカーというべき値を誇りました。

外観は標準のブーンに対して専用の前後バンパーやリアスポイラーが装着されています。

意外と控えめなデザインで、高性能さをアピールしていたのはボンネットのエアスクープくらいです。

グレードは通常のモータースポーツベース車のほかに、快適装備が充実した「ハイグレードパック」が用意。

普段使いとスポーツドライビングの両立も可能となっており、まさに「羊の皮を被った狼」を具現化していたのです。

その後、2010年にブーンがフルモデルチェンジすると、X4のような過激なモデルは無くなり、現在に至ります。

日本初のツインチャージャーを搭載したじゃじゃ馬「マーチスーパーターボ」

1982年に発売された日産初代「マーチ」は、世界戦略車として開発された次世代のコンパクトカー。

国内だけでなく欧州でも大ヒットを記録しました。

外観のデザインはイタリアの著名なデザイナーであるジョルジェット・ジウジアーロの手によるもの。

実用的で飽きのこないシンプルな造形が高く評価されたのです。

1985年には国産車のターボ化の波に乗って「マーチターボ」を発売。

1988年にモータースポーツベース車の「マーチR」を発売します。

マーチRは主にラリーへの参戦を目的に開発され、エンジンは930cc直列4気筒SOHCを搭載。

ターボと共にスーパーチャージャーが装着され、最高出力は110馬力(グロス)を誇り、全回転数域で高出力が得られる仕組みとなっていました。

そして、1989年には、このマーチRをベースに公道走行に適した装備を追加した「マーチスーパーターボ」が登場。

最高出力は110馬力とマーチRと変わらず、車重は770kg(5速MT)と軽量で、加速性能は1.6リッタークラスと同等以上だったといいます。

一方、パワーステアリングは設定されておらず、ハイパワーなFF車ならではの神経質なハンドリングで、速く走らせるにはドライバーの技量次第という過激なモデルでした。

「R」の文字は特別な存在!? いまも人気のスポーツコンパクトとは

高性能1.6リッタースポーツコンパクトの代名詞的存在の「シビック タイプR」

サーキットを走ることを前提に開発されたホンダの「タイプR」シリーズ。

1992年に登場、「NSXタイプR」から始まりました。

その後、1995年には「インテグラ タイプR」そして、1997年に「シビック タイプR」が発売。

シビック タイプRに搭載されたエンジンな1.6リッター直列4気筒DOHC VTECで、最高出力185馬力を8200rpmという量産車として類まれな高回転で発揮します。

高回転型エンジンですが「可変バルブタイミング機構」VTECの特徴として低回転域のトルクも確保されていました。

乗りにくさはありませんでしたが、サスペンションセッティングはかなりハードで、街中では苦痛に感じるほどの乗り心地となっていたのです。

内外装も「タイプR」専用のパーツを採用。

エアロパーツやホイール、レカロ製シート、チタン製シフトノブなど、個々のパーツも走りに相応しいものを装備し、同時に軽量化も図られています。

初代シビック タイプRはシリーズ最後の1.6リッターエンジン搭載車ということで現在も高い人気を誇り、生産終了後もジムカーナやダートトライアルなどモータースポーツで活躍を続けました。

1.6リットルクラスの衰退

近年、各メーカーともモータースポーツへの参加、もしくはサポートに消極的になってしまいました。

そのため激減してしまったのが、1.6リッターエンジンです。

日本では自動車税の基本的な区切りが排気量0.5リッター刻みになっています。

その関係で、1.6リッターエンジンは不利な排気量ですが、モータースポーツの世界では1.6リッターが区切りの排気量という背景があります。

そのため、GR ヤリスも1.6リッターエンジンを搭載していますが、今後は新規で製造されることがほとんどないでしょう。

高性能な1.6リッターエンジンはますます貴重な存在になるのではないでしょうか。

ネットの反応

「昔のスポーツカーと言われる車はそんなに高くないイメージだった。その当時は今に比べ、平均賃金も低かったと思うが、ZZT231セリカは1.8Lで190馬力、LSDもついて230万円ぐらいだったと思う。同じ様な車を今買おうとしたら、300万円ぐらいになるかも?昔はとんがった車が多かったから、スペックなどを聞くだけでも面白かったけど、今の車は面白味が少ないし、値段も高いので、絶対欲しいと思える車が無い…CR-X,YRV,昔のアルトワークス…安くて速い車、逝くのも早かったけど…」

「平成初期までの、スポーツカーが人気だった頃は、セダンやコンパクトカーにも、それぞれの車種に、GT・RS・◯◯ーR、などと言った、スポーツ系のグレードが用意してあった。さらには、各メーカーのチューニングブランドを冠したグレードもあり、それらは憧れの1台だった。ミニバンやエコカーが主力の今でも、需要は無くはないと思うのだが。」

「平成10年位まではスポーツグレード、スポーツエンジンはまだ各メーカーにあったけどハイブリッド車を主体としてエコが叫ばれるようになりミニバンが大流行して以降、クルマを運転を楽しむモノから道具としてのアイテムとする価値観が上回るようになったのがこういうスポーツモデルには致命的だったかな?2ペダルにハイブリッド、自動ブレーキ、ACCや電動パーキングブレーキと運転アシスト。クルマを運転する人間に対するアシスト機能が次々導入されているが、間違いなくfun to driveとは対極の安全に人を運ぶための手段と化している。自分はこれからの新車よりも少し前の自分が魅力を感じたクルマへ乗り替えるようになると思う。今さらながらクラシックカーに乗る方々の気持ちが分かってきました。」

昔はいろんなメーカー、車種がありましたが今ではその半分以下しかありません。

車体価格は上がり、燃費重視、電子制御モリモリなので昔のような車は出しにくく、そもそも出したとしてもそこまで売れないのでしょうね。

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