同じ119番だけど救急車を呼んだら消防車が出動する不思議

救急車を呼んだら消防車が来た なぜ火事ではないのに消防車が出動するのか。

周囲で火事は発生していないものの、消防車が出動している――このような光景を目にしたことがあるかもしれません。

また、急病人が発生し救急車を要請したものの、先に到着したのは消防車だったということも。

なぜ救急車を呼んだのに消防車が来ることがあるのでしょうか。

PA連携

結論をいうと、これは消防車(ポンプ車)を同時に、もしくはいち早く現場に到着させて、急病人の救護処置を迅速・確実に行うためです。

この取り組みを「PA連携」といいます。

「P」は消防ポンプ車(Pumper)、「A」は救急車(Ambulance)を意味します。

一部の消防本部では、救急要請に対し、救急車(救急隊)とポンプ車(消防隊)を連携して出動させています。

消防隊員も救護措置の知識を有し訓練も受けているため、基本的な救護処置は可能です。

救急要請の増加

「PA連携」をする背景のひとつに、救急要請の増加があります。

『令和2年版 消防白書』によると、2009(平成21)年から2019年までの10年間における全国の出火件数は、5万1139件から3万7683件に減少。

一方で、救急車の出動件数は512万2226件から663万9767件に増加するとともに、救急車を要請してから現場に到着するまでの平均所要時間が7.9分から8.7分に伸びています。

「PA連携」では、救急車の出動要請が重複した場合や、救急車が遠方の現場に出動していて現場到着までに時間を要する場合などに、消防車が出動します。

救急車の適正利用が進まない現状

ほかにも交通事故現場やイベント会場など、通常3人編成の救急隊だけで傷病者対応や隊員自身の安全確保が困難な場合にも、消防車(消防隊)が応援に駆け付けます。

消防隊と救急隊が現場で連携し、スピーディーかつ確実に救出、救護活動を行うのです。

なお『令和2年版 消防白書』によると、2019年に救急搬送された597万8008人のうち、入院を必要としない軽症などの人の割合は48.0%です。

救急要請の増加、それを支援するための「PA連携」が導入される背景のひとつに、救急車の適正利用が進まない現状もあるといえそうです。

ネットの声

「やはり近年救急要請の件数が増えているのが背景にあるんでしょうね。ちょっと熱があるとか、料理していて指先を切ったとか、ひと昔前なら考えられなかった事案で救急車を呼ぶ方もいるそうです。救急車は緊急で本当に必要な方のための貴重な存在です。判断に迷ったら東京消防庁なら「#7119 救急相談センター」に電話すれば24時間体制で相談医療チームが対応してくれます。」

「こういうような事態を増やさないためにも、安易に救急車を呼ぶのは止めてほしいですね。前に目の前のマンションに救急車が来て、急病人だと思ったら妊婦さん。しかも、今にも産まれそうな状態でもなく、30分くらい滞在して、結局乗せずに去っていきました。こういうタクシー代わりに使うようなものは、もっと厳しく(使用料とか)しないと、今はコロナで急変するような人も多くて現場が大変なので、受けるときの判断する人、ほんと大変ですけどお願いします。」

「あと重症事案のときもPAで出したりもしますね。地方では現場までかなり遠方だったり山間部だったりするので消防車だとスピードが遅いため、救急車を2台出すAA連携を重症事案の時に行ったり工夫してますね。」

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