2枚持ちが6割!?マイナ免許証はやめといたほうがいいの??古舘伊知郎氏も言ってるよ。

「話が違う?」ICチップの中に個人情報が…

マイナ免許証を古舘伊知郎氏が「やめておけ」と言う理由

マイナンバーカードと運転免許証が一体化した「マイナ免許証」の運用が3月24日からスタートした。

1枚にすると管理費を下げることができるが…

フリーアナウンサーの古舘伊知郎氏(70)がさっそく、自身のYouTubeチャンネルで〈【本日運用開始】マイナ免許証はやめておけ。免許証に絡む利権〉と題する動画を配信。

〈これに関して物申したい。私は懐疑的になっています〉とし、持論を展開した。

「ずいぶん前ですが、“運転免許証は大きな利権が絡んでいるのでマイナンバーカードとの一体化は絶対できない”とある政治家が言っていました。それができたわけですから、そのこと自体は画期的だと思います」

こう話すのは、マイナンバーカードの技術仕様に詳しい行政システム総研顧問で蓼科情報主任研究員の榎並利博氏だ。

マイナカードとの一体化は任意で、従来の免許証も存続するため、運転免許保有者は免許証の持ち方を「マイナ免許証のみ」「従来の免許証のみ」「両方の2枚持ち」の3パターンから選ぶことになる。

警察庁によると、一体化の手続きが始まった3月24日から31日までの8日間で、すでに11万7589人がマイナ免許証を取得したという。

そのうち約6割が、「従来の免許証とマイナ免許証の2枚持ち」を選択している。

「マイナ免許証にすると、転居した際に市区町村に住所の変更を届け出れば警察への届け出が不要となります。免許証を更新するときの講習もパソコンやスマートフォンで受けられます。楽だ、と感じる人は多いんじゃないでしょうか」(以下、「」内は榎並氏)

マイナ免許証のメリットとして警視庁は、榎並氏も挙げた〈住所や氏名などの変更手続きがワンストップで済む〉〈免許更新時の講習をオンラインで受講できる〉の2点を強調する。

ただし、ワンストップサービスの対象は「マイナ免許証のみ」に限られており、オンライン講習は「マイナ免許証のみ」と「2枚持ち」が対象となっている。

デジタル庁はその他のメリットとして、「マイナ免許証のみ」は〈新規取得、更新ともに手数料が最も安い〉〈運転の際に所持するカードが1枚になる〉ことなどを挙げている。

「行政はこれまでいろいろなカードを発行してきました。たかがカードと思うかもしれませんが、発行して管理・運用するにはコストがかかります。マイナンバーカードと運転免許証を1枚に集約することで、行政コストは下がる。それだけ税金の無駄遣いがなくなるという効果もあるんです」

同じ一体化でも「免許証」と「保険証」は仕組みがまったく違う

マイナ保険証は運用開始時にトラブルが続出したが、マイナ免許証は運用開始初日に「マイナ免許証読み取りアプリ」に不具合が生じたものの、その後、目立った問題は起きていない。

「マイナ免許証は従来の免許証をそのまま引き継いでいて、仕組みが非常に単純。マイナ保険証のような複雑怪奇な仕組みにはなっていないため、ミスが起こりにくいんです」

デジタル庁のホームページには〈マイナンバーカードのICチップに運転免許証情報を記録することで、マイナンバーカードを運転免許証として利用できます〉とある。

マイナカードのICチップに記録される情報とは、「免許証の番号」「免許の取得年月日および免許証の有効期限」「免許の種類」「AT車限定や眼鏡が必要などの条件」「顔写真」など。

マイナカードのICチップ内には4つのアプリが格納されており、たとえば「公的個人認証AP」には署名用電子証明書と利用者証明用電子証明書、「券面事項入力補助AP」には住所や氏名など券面記載事項のテキストデータが記録されている。

それらに加え、ICチップ内には行政機関や民間事業者が独自のサービスを行うために利用する「空き領域」もある。

「マイナンバーカードと運転免許証を一体化した場合、免許証の番号や有効期限、顔写真などの免許証情報は、マイナンバーカードのICチップの『空き領域』に搭載する免許証用のアプリに記録されます。
マイナ保険証は、マイナンバーカードのICチップ内に保険証の情報は一切入っていません。チップに格納された利用者証明用電子証明書のシリアル番号を使って、中央のサーバーにある保険証情報を引き出します。
同じマイナンバーカードとの一体化でも、免許証と保険証は仕組みがまったく違うんです」

マイナ免許証にはメリットがそれなりにある。

トラブルの心配も少ない。

デメリットを挙げるとすれば、紛失した際の再取得に少々時間がかかることだろうか。

「マイナ免許証……つまりマイナンバーカードをなくしたら、マイナンバー総合フリーダイヤルに紛失を届け出て、市区町村で再交付の申請を行う必要があります。昨年の12月に始まった『特急発行・交付制度』を利用しても、再発行までに1週間はかかるようです。
マイナンバーカードが再交付された後は運転免許センターなどでもう一度、免許証情報を記録してもらわなければいけません。従来の免許証は、運転免許試験場や運転免許センターで手続きすると即日、再発行されます。マイナ免許証のみにした人が、紛失したその日から運転しなければならない場合は、従来の免許証を再発行してもらうしかないですね」

「大切な個人情報は入っていない」が『原理原則』のはずだが…

注意が必要なのはマイナカードの有効期限だ。マイナカードそのものの有効期限は10年、ICチップ内の電子証明書は5年。

それぞれ発行から10回目と5回目の誕生日までに更新しなければならない。

マイナカードは2016年から交付が始まっており、今年、カード本体の更新が必要な人は1200万人と見込まれている。

該当する人がマイナカードの更新前にマイナ免許証を取得すると、更新後に警察署などで一体化の手続きをやり直す手間が生じる。

現在のシステムでは、マイナカードの有効期限が来て更新すると、マイナカードに記録された免許証情報が消えてしまうからだ。

そのため警察庁は、「マイナカードの更新期限が近い人は、更新してから免許証と一体化する手続きをしてほしい」と呼びかけている。

マイナカードの更新時に免許証情報が自動的に引き継がれるシステムは、今年の秋ごろまでに導入される予定だという。

ならば、今秋から一体化の運用を開始すればいいと思うのだが……。

「政府が今年の3月24日にマイナ免許証の運用を開始すると決めたのは、昨年の10月です。推測するに、どうしても令和6年度末までにスタートさせたかったんでしょう。システムが整備される前に運用を始めたのは、役人の都合という気がします」

それよりも榎並氏が問題視しているのは、マイナンバーカードでの個人情報の取り扱いが曖昧になっていくことだ。

「政府はこれまで“マイナンバーカードのICチップには券面情報以外の個人情報は一切記録されない”と説明してきました。しかし、マイナ免許証には個人情報が記録されます。今回の一体化を機に“大切な個人情報は入っていない”というマイナンバーカードのスタンスが、崩れていくような感じがしています」

総務省とデジタル庁のホームページにも〈ICチップには、税や年金などプライバシー性の高い情報は記録されない〉と書いてある。

「マイナンバーカードにはキーだけを格納し、個人情報は中央のサーバーに置くというのが従来の考え方です。本来ならば、免許証もサーバー管理するのが望ましいと思います。おそらく警察の現場から、免許証をタブレット端末で読み取る現在の方法で運用したいという要請があったんでしょう。
結果的に、マイナンバーカードのICチップ内に免許証情報を入れることになったのであれば、マイナンバーカードでの個人情報の取り扱いに関する政府の考えを今一度、国民にわかりやすく説明して然るべきだと私は考えます」

ネットの声

「「交通事故の相手の確認は、事故後の重要な手続きの一つです。運転免許証などから氏名、住所、連絡先をメモし、勤務先や保険会社の情報を確認しましょう」
マイナ免許証の場合、簡単に読み取り出来ないのでは?さてどうするのかな。
一覧出来ない物ほど扱いにくいと思います。
デジタル、デジタルと便利さだけ強調するが、もしもの時即座に対応出来ないのは明らか。信じるものは救われると言うが、政府を信じても救われません。」

「現在の運転免許証の情報は警察のサーバーに記録されてるはず。そうしないと免許不携帯の時の確認ができないからです。だとすればマイナンバーカードに運転免許証を入れる時にマイナンバーと警察のサーバーの情報をリンクさせるだけで良かったのでは?
そうすればマイナンバーカードに個人情報を入れる必要はない。
それにマイナンバーカードの更新や紛失時にカードに免許証の情報を入れる必要もないから再発行も即日できるでしょう。警察が現場で免許証の確認をするときはスマホで読み取れば良いのでは?」

「本人確認書類としてマイナカードではなく、免許証を持ってるなら原則免許証ってとこまだあるのかな。
目視でマイナ免許証の券面見ただけでは分からないですよね。
本人確認で出した時って免許証の番号控えられることあるのでそのあたりも変わってきてるのか、少し気になりまして。」

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