「一生持っていてくれ」ゴロフキンが村田にベルトを手渡す

ゴロフキンの村田諒太への“ベルト返上”に反響止まず!

英メディアは「ムラタへの明確なリスペクトがあった」と最敬礼

ライバルへのリスペクトに溢れた振る舞いだったのです。

話題となっているのは、去る4月9日にさいたまスーパーアリーナで行なわれたボクシングWBAスーパー、IBF世界ミドル級王座統一戦で、村田諒太(帝拳)を下したゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の行動です。

「一生持っていてくれ」と差し出したベルト

中盤以降の猛ラッシュで9回TKOという貫禄の勝利を挙げ、村田からチャンピオンベルトを奪取したゴロフキン。

40歳という衰えを感じさせなかったベテランは、試合後に自身を苦しめたライバルへは惜しみない賛辞を送り続けたのです。

リング上で行なわれたフラッシュインタビューで「素晴らしいファイトを見せてくれたムラタ、そして彼のチームにお礼と称賛の言葉を送りたい」と語ったゴロフキンは、村田の控え室にも来訪。

そして、勝ち取ったばかりのWBAスーパーのベルトを手にすると、「リョウタ! これは君のベルトだ。一生持っていてくれ」と差し出したのです。

エモーショナルな振る舞いに賛辞

このシーンがゴロフキンのSNSで拡散されると、あっという間に各国メディアでも取り上げられ、ベテランチャンプの敬意に賛辞が相次いだのです。

その反響は試合から1週間が経った今なお続いているのです。

英紙『Mirror』は「ゴロフキンは対戦相手にエモーショナルな振る舞いをすることを選択しました。

彼はムラタとガッチリと握手を交わし、ハグをすると、ベルトを手渡したのだ。そこにはムラタへの明確なリスペクトがあった」とあらためて振り返っています。

あらためて世界最強

また、リトアニア・メディア『Sportas』は「世界を魅了したゴロフキンは、驚くべきことに相手にベルトを戻した」と驚嘆。

話題となったベルト返上シーンについて、次のようにレポートしました。

「ゴロフキンは、奪ったばかりのチャンピオンベルトをムラタに返すという驚きであり、世界を魅了する行動に出た。『これは君のベルトだ』と力強く言ってのけた40歳のカザフスタン人は、激闘を繰り広げたムラタに感謝し、敬意を示すとともに、エモーショナルなハグを交わした」

最初から最後までチャンプとして堂々たる振る舞いを見せたゴロフキン。

その行動は「世界最強」の異名にふさわしいものだったとあらためて強調したいところです。

ネットの声

「ベルトは個人所有のものなので後日敗者へベルトを返すことになっているのですがこれを上から目線で指摘されている方、この話の核はそこじゃないです。
今回話題になっているのは勝者が試合直後にわざわざ敗者の控室へ自らベルトを持参して返しに来てくれたこと。これはやはり前代未聞の事だそうです。
村田さんはもともといつも試合後に勝っても負けても相手選手と笑顔でツーショットを残すなど穏やかな面も見せられていましたがゴロフキンさんも同様に終始紳士的な方でした。試合前の異様な雰囲気の睨み合いもなく(カメラマン指示でポーズはとっていましたが)本当に試合の前から後まで終始紳士的なやりとりが続いたことはこの試合でもっとも特筆すべきことだと思います。ボクシングが野蛮とかスポーツじゃないとか言われる面は全く見せずに素晴らしい試合とスポーツマンシップの姿勢を残してくれました。両者に改めて拍手を送りたいです。」

「ボクシングのチャンピオンベルトは持ち回りじゃ無くて個人所有であることを解ってない?新王者になるとその度自分のベルトを発注する。試合直後は勿論そのベルトは無いので相手のベルトを借りている。複数階級制覇や返り咲き複数の王者は何本も同じベルト持ってる。村田のベルトは横のプレートに名前入ってるし。要はゴロフキンはそのベルトをわざわざ控室まで手渡しに行ったところにリスペクトがあるということ。」

「少し詳しい人ならベルトは名前入りなので、届けたベルトは村田のベルトであることは知っている。それをチャンプ自らリスペクトする相手に手渡ししたことが率直に嬉しい。最初から最後まで素晴らしい時間を届けてくれた両雄に改めて感謝します。次にミドル級の試合が日本で見られるのはいつになるか、そう思うと少し寂しい。」

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