当確師 十二歳の革命 真山仁(著) 中央公論新社 (2020/12/21)

当選確率99%を誇る日本最強の選挙コンサルタント・聖達磨――人呼んで「当確師」。

人柄は最低、依頼料は高額、それでも奴が動ければ当選間違いなしの聖に、新たな依頼が舞い込んだ。

強権的な総理大臣を、その座から引きずり下ろすため、総理を選挙区で落とすというミッションだ。

総理の選挙区の長野四区で、12歳の少年が「僕らの小学校は、校区内にある芦原湖周辺の里山復活に取り組んでいます。

特に地元では、ヘイケボタルとゲンジボタルが自然に繁殖できる努力しています。

そんな時、総理がお考えになっている研究所が、芦原湖に出来ると聞きました。

里山は守って戴けますか」と総理を問い詰めて話題となる。

総理のお膝元・諏訪に、NASAとの共同研究所が設置される予定と、海外メディアが発信したからだ。

この12歳の少年こそ総理への刺客の適任者!だが、少年には、被選挙権がない。

どうする、聖――。

「前作に引き続き敏腕選挙コンサルタントが、無能な現職総理大臣の対抗馬を当選させるために活躍。
12歳の子供を擁立したいが年齢的に不可能で、その身内をはじめ対抗馬の人物決定までに右往左往。
選挙や政治の裏側というより、選挙に関わる人達のエンタメ物語。
これはこれで悪くないけど、真山仁の作品としては、もっと人間の泥臭さや業界の裏側まで描くような重厚さがないと物足りない。
選挙自体はネタはつきないだろうけど、いっその事登場人物全員が悪者位でないと、今後はワンパターン化しそうな感じではある。」


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