サッカー日本代表は19日、ベネズエラ代表とキリンチャレンジカップ2019を戦い1-4で大敗。

中島翔哉は左サイドで先発したのですが、効果的な崩しはほとんど見られず、守備の穴が浮き彫りになったのです。

失態とも言える大敗の中、中島仕様の攻撃が孕むリスクが露見された一方、後半は修正も見られました。

前半と後半は別のチーム

前半が0-4、後半は1-0。

まるで違うチームがプレーしているようでした。

ゲームは相対的なものですから、前半はベネズエラが素晴らしく、後半は日本が良かったといえます。

また、前半の日本がひどく後半のベネズエラが低調だったともいえます。

しかし、4点リードしたベネズエラの後半のペースダウンは当然で、前半のスコアがより実力を反映したものと考えられるのです。

日本はベネズエラのビルドアップを制御できませんでした。


逆に自分たちは上手く組み立てられず…。

前半はこのままの流れなら負けるだろうという状況だったのです。

先のU-22日本代表のコロンビア戦とよく似ていました。

そして、こうなったときの日本が流れを変えられないのも同じでした。

ベネズエラのロンドンの高さと強さにはなすすべなく、45分間で4失点…。

前半で勝負をつけられてしまいました。

後半に盛り返せたのは、交代出場のMF古橋亨梧、FW永井謙佑、MF山口蛍、そしてMF原口元気の鬼気迫るフォアチェックのおかげです。

4点リードでやや受け身になったベネズエラに対して捨て身のプレスが上手くはまりました。

前半はいつも左サイドで起用されていたMF中島翔哉をトップ下に移動させたのもポイントでしょう。

それによって、守備に穴が開きにくくなったのです。

しかし、後半はベネズエラを圧倒したものの1ゴールに終わりました。

まさに完敗です。

“中島システム”でリスクのみが浮き彫りに…

日本のビルドアップはMF橋本拳人がディフェンスラインに落ちてサイドバックを上げ、さらに中島がDF佐々木翔より低い位置まで下りてボールを預かる形でした。

右の原口はそこまで引かないので左右非対称の「中島仕様」となったのです。

中島がそこから中央へドリブルで入り込んでのコンビネーション…中央が固ければ右へ散らす…。

このところ定番となっている組み立てです。

しかし、この日はMF南野拓実もFW大迫勇也もいません

効果的な崩しにはつながりにくく、逆にボールを失ったときは日本の左に大きな穴が開きました。

中島も懸命に戻って守備はしていたのですが、サイドで1対2にされるケースが相次いだのです。

中島システムのリスクのみが浮き彫りにされた瞬間です。

後半は中島を中央へ移したので守備負担は軽くなりました。

それによって、守備バランスが大きく崩れることもなくなったのです。

これを前半途中から修正すべきだったのは言うまでもありません。

もっというなら最初からそうすべきだったということです。

ワールドカップなら失態

日本がハイプレスに来ると、ベネズエラは4-3-3のアンカー役であるベルナルド・マンサノがポジションを下げて巧みにプレスを回避していました。

ハイプレスがはまらないときに修正できないのは、アジアカップ決勝のカタール戦と同じだったのです。

唯一、ベネズエラがタッチライン際でつないできたときは挟み込んで奪えていました

しかし、3失点目は日本の左サイドでロンドンから奪えず、後手に回ったところを逆サイドへ展開されています。

そこでハイクロスの折り返しをロンドンに決められたのです。

後半は下がるマンサノもマンマークで抑えます。

そして、永井と原口の献身的なプレスでベネズエラのビルドアップを窒息させたのです。

しかしこれは一か八かのハイプレスであり、前半からこれをやっていたらどうだったかはわかりません。

前半はミスが続出。

中島が下りてきて受けようとするので、左サイドの奥が使えないのです。

18分のパスミスが典型的でしたが、横パスのコースに中島と柴崎が重なってしまいました。

後半に原口が左サイドになってからは、幅をとることができるようになり、佐々木の攻め上がりで奥も使えるようになりました。

それによって、中島が仕掛ける位置も相手ゴールに近くなったのです。


ベネズエラは強力なチームでしたが、ワールドカップのグループリーグを突破するには最低でも引き分けないといけない相手なのは間違いありません。

1-4は論外といっていいでしょう。

ワールドカップでこれをやったら、大会はほぼ終了といえるほどの失態だったのです。

中島を左に置いた特殊な仕様はリスクがおおきいこと、前半で修正できないと試合が終わること、修正のためのリーダーがフィールド上にもベンチにもいないことが明確になりました。

それが今わかったのはむしろ幸運といっていいでしょう。

ネットの声

「中島には左サイドを深くまでケアさせるべきでない。中島は守備が下手だし、個の力があるのでカウンターの重要な起点になれるだが佐々木は中を気にするばかりで、中島にサイドバックのような守備を強要していた。左サイドを何度突破されてもそれは変わらなかった。長友は中島に何とかして攻撃に専念させようと左サイドの守備に力を大きく割いていたし、吉田がライン際に流れてまで守備する場面すらあった。畠中は佐々木がいた位置にもっといるべきだったし、左にスライドして右が空く分は原口にカバーさせるべきだったし、それをディフェンスリーダーの植田が指示すべきだった。後半原口を左に置くことで守備は安定したが、お荷物のディフェンスラインを養護するほど日本に余裕はない」

「中島は技術があり、ドリブルで仕掛けるのもいいが、コースが無いところへ突っかけ過ぎると思う。パスを出せる相手が居なかったのも事実とは思うが自分の技術に頼りすぎじゃないか。無理でも周りを使って指示を出したり教えたりしないと周りも上達しない。周りを使えないとドリブルも活きないと思う。簡単にたたくのをもっと増やしてほしい。」

「中島、原口、柴崎については昨日はそれほど良かったとは思わないけど、今の日本代表では重要だと思うけどな。それよりも、前半の間に流れを変えることのできない(しない)森保監督の方に一番の敗因があると思う。あと、古橋に関してはまた見てみたい選手です。」

10番付けてるし、良くも悪くも中島次第。

国内組のDF陣が機能しなかっただけですね。

それを修正しなかった森保監督。

前半は様子見だったのか…そう思いたいです。

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