日本も有事の際は地下鉄に逃げるべきなのか? 専門家は「東京であれば大江戸線」と語るワケ
メディア上では連日、爆撃や砲撃を恐れ、地下鉄に避難するキエフ市民の姿が報じられています。
目次
防空壕として使うことを想定していない
もしも日本が “侵攻” されたら、同じように地下鉄に逃げるべきなのでしょうか。
東京メトロ元職員で鉄道ジャーナリストの枝久保達也氏はこう語ります。
「旧共産圏の国の地下鉄は、核戦争を想定して深いところにあるんです。キエフの場合、地下100mくらいを走っているところもあります。一方、日本の地下鉄は防空壕として使うことを想定していません。
一部では『霞ケ関駅だけは特別に頑丈だ』とか『有楽町線は軍事用の路線だ』などといった噂がありますが、デマです」
一応買っといた
有事の際、重さ4.2kgのこいつを担いで10分以内に地下鉄に入れるかは微妙なところ pic.twitter.com/oyNbRkPxBn
— 工藤 颯斗 / Webエンジニア (@metalic_kudo_h) March 12, 2022
2,3日程度なら非難できる
専用の設備でないとしても「地下鉄は2、3日ぐらい一時的に避難するのには向いていますよ。特に通常のミサイル攻撃がえぐる地面は数メートルですからね」(国際ジャーナリスト・村上和巳氏)ということですから、できれば安全な駅に逃げ込みたいと思うのが人情です。
「いちばん深い地下鉄駅は都営大江戸線の六本木駅で、60m以上の地下にあります。また、大江戸線は大規模な災害が発生したときなどに非常用物資を運搬する想定になっています。
さらに東京都は、清澄白河駅と麻布十番駅に、地下鉄防災施設という備蓄倉庫を用意しています。地震にも耐えられるように作られているという意味では、比較的頑丈でしょうね」(枝久保氏)
ウクライナの情勢をニュースで追って胸を痛めてる。
その中で国外に避難できない市民がシェルターや地下鉄にいる様子は、「シェルターや地下鉄を有事には避難場所にする」手段が普段の生活にあるという現実を知らせる。冷戦時代からの教訓がある欧州。日本は自然災害への備えは進みつつあるけど。— あくみん? (@akuruna202) March 12, 2022
有事の際は地下へ
全国の主要都市に目を向けると、札幌市営地下鉄では東豊線・大通駅(約24m)、名古屋市営地下鉄では桜通線・丸の内駅(約24m)、大阪メトロでは長堀鶴見緑地線・大阪ビジネスパーク駅(約32m)、福岡市地下鉄では空港線・藤崎駅(約22m)がもっとも地下深くにある駅となっています。
国際ジャーナリストの山田敏弘が語ります。
「屋内にいる場合は窓ガラスに注意する必要があります。爆撃を受けたりミサイルが飛んできたりした場合、窓ガラスが割れて、被害を受けることが多いです。
頑丈な物の下に隠れ、頭を守ることが第一。屋外にいる場合は頑丈な建物に入り、地下に入ることも大切です。いずれにせよ、ウクライナのことを他人事だと思わず、日本もシェルターの設置など対策をすすめていくべきです」
避難のために六本木駅に慌てて駆け込む、なんて未来がないとよいですが…。
日本には地下シェルターなんて2%も無いし、政府高官とか身分の高い人用しか無いよね。軍備云々の前に各町にシェルターとか、各家庭に地下室完備しやすいような何か考えて。田舎には地下鉄がないところも多いから有事の際に避難できない。
— Nita_Mago (@V3_rara) March 9, 2022
ネットの声
「日本は憲法第9条があるから大丈夫なんでしょ。戦争抑止にお金もかからないし魔法のような憲法ですね。こんなにありがたい憲法第9条、非核三原則を固持しない手はありません。だから核武装の論議すらしてはいけませんよね。よかったよかった。ただ日本国民の財産生命の補償はしませんのでそこのところの憲法は改正が必要ですね。」
「自分が高校生だった40年近く前の大昔の話ですが、永田町駅で乗り換えをしたときに、この深さは国会議員を守るための地下シェルターも兼ねているんだろと本気で思いました。今でも思っていますが。」
「フィンランドに行った時に地下鉄がかなり深いところを走っていました。地盤の関係なのかなと思っていましたが有事の際に備えているのでしょうね。何回も隣国からの侵攻を受けた国なので。」