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そういえばAT車のオーバードライブスイッチってどうなった？

そういえばAT車のオーバードライブスイッチってどうなった？

昔のAT車に付いていた「オーバードライブスイッチ」っていつ消えた？

じつは「オーバードライブ」自体は今も健在！

変速比が1.000より高いギヤ比が「オーバードライブ」

「オーバードライブ」という言葉をご存知でしょうか。

懐かしいと思うかもしれませんが、現在でも存在はしているのです。

オーバードライブというのはトランスミッションの減速比が1以下のギヤのことを指します。

つまりミッションから出てくる回転がエンジンの回転数よりも少ない状態。

ちなみに最終的にはデフがあるので、その回転がそのまま車輪に伝わることはありません。

世界初のオーバードライブ付きATはトヨタ「クラウン」が搭載

オーバードライブのギヤは力はないかわり、高速道路などをダラダラと走るのには適していて、その昔は一番上のギヤを指していました。

MTなら5速。

4速ATなら4速といった具合。

簡単に言ってしまえば、巡航用であり、燃費を向上させる役割も担っているのがオーバードライブというわけです。

日本最初のオーバードライブ付きATはアイシンが1977年に発表した4速の「A43L」と呼ばれるもので、世界初としてクラウンに搭載されました。

それまではオーバードライブ付きのATは存在しておらず、その後もしばらくは特殊な装備として、カタログなどでオーバードライブ付きと大きく喧伝していたほど。

また、オーバードライブのギヤよりも1段下のギヤは、エンジンと出力軸の回転が同じで、「直結」と呼ばれていました。

ただし、日産サニーの2代目であるB110型のモデル途中、1972年に加えられたGX5は5速はオーバードライブではなくて、直結ということで大いに話題になりました。

5速のギヤが減速比1ということは、小気味のいいクロスミッションということで、バックが左上、1速が左下というシフトパータンも含めて、レース譲りの装備として走り好きの心を捉えたのです。

ATとはいえトップギヤを手動で切り替えていた

オーバードライブに話を戻すと、任意にギヤを選べるMTは別にして、ATの場合は2000年代に入ってすぐくらいまで、ボタンでオン、オフしていました。

シフトの横やセンターコンソールなどに「OD」と書かれたボタンが付いていたのを覚えている人も多いのではないでしょうか。

使い方としては高速道路などでスイッチを操作するとオーバードライブに入って、エンジン回転が下がり、高速巡航がラクにできたりしたのです。

逆にエンブレを効かせたいときはボタンを押して解除すればOK。

つまりATとはいえ、トップのギヤはマニュアルで操作していたということになります。

ちなみにオーバードライブに入れっぱなしにしておくと、1段からトップまで自動で変速はしてくれましたが、走りにしゃっきり感がなくなるというか、シフトタイミングがあいまいでメリハリのない走りになってしまっていました。

スイッチは無くなったが現在も「オーバードライブ」は存在

冒頭で現在も存在していると紹介しましたが、ATに関しては超多段化が進んでいて、プレミアムモデルでは9速や10速なども珍しくありません。

この場合、トップの1段だけがオーバードライブなのではなく、上の2～3段がオーバードライブとなります。

オーバードライブボタンが消えた大きな理由は、複雑な制御が実現していることにあります。

ドライバーがボタンを押すことで任意に選んでいたのは、オーバードライブに入れるタイミングや状況が車両側では正確に判断できなかったからで、今ではトランスミッション内にもコンピュータが入っている時代。

違和感のないきめ細やかな制御ができるようになってボタンは消滅しました。

そのほか、シフトポジションを最低限にして操作を簡易的にするためというのも理由のひとつでしょう。

ネットの声

「トラックに乗る人は排気ブレーキを知ってると思うが、ATのODオフを排気ブレーキのように使ってたので、ODオフスイッチはとても便利だった。減速するのにブレーキ踏むほどではないがアクセルオフでは不足。そんなとき、ODオフにするだけでわずかにエンジンブレーキかかるので起伏のある道路を一定速度で走るのに重宝していた。CVTになったらそれができなくなり不便に感じている。ただ、マニュアルモードやパドル付きなら減速を調整できるのでいい。」

「歳の割に歴史に疎いにもかかわらずしたり顔で薄い文章を臆面もなく開陳するところは、さすがの近藤クオリティですね。機構としてのオーバードライブは元々MT車にトランスミッションとは別体で付いていた増速装置です。2代目クラウンなどは3段MTの確か上2段で効き、ODスイッチを入れて一定速度以上でアクセルを急に放すとODが有効になる仕組みだったはずです。ATのODの扱いも、その流れを汲んだと考えれば説明がつきます。今のATは手動で任意の変速段を指定する設定ですが、昔のOD付きなどのように変速範囲を指定するタイプの方が通常走行では使い勝手がよかったと思います。」

「昔の自動車の取り扱い説明書には「燃費が良くなります」としか書いてなかった。当時私は、燃費が良くなることに反対する人など存在するわけがないのだから、わざわざスイッチを押して燃費を良くする必要などなく、最初から押した状態にしておけばいいのにと思った。

つまり、説明書にはなぜそんなことが必要なのか、無い場合のデメリットが書いてなかったのだ。オートマチックの変速技術が未熟ゆえ、そのスイッチがないと変速がぎくしゃくしたり、加速の必要な場面で大きなショックや、場合によってはパワー不足を感じるというデメリットがあったのに、それを書いておらずメリットしか羅列してなかったので意味が分からなかった。

同じようなこと思ってた人いる？」



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