大塚家具がヤマダ電機傘下に入りました。

子会社となっても、社長に居座る大塚久美子社長(51)の“実績”を、数字で振り返ってみます。

大塚家具社長就任

久美子社長が大塚家具の社長に昇進したのは2009年3月のことです。

1969年の創業以来、社長を務めてきた父・勝久氏(76)が会長に退き、彼女を引き上げたのです。

09年から15年まで、売上高だけを見れば大きな変動はないと言っていいでしょう。

関係者が言います。

「先日の身売り会見でも、『私が大塚家具の社長を引き受けましてから、11年が経ちました』と久美子社長が話していたように、確かに09年に社長に就任しています。しかし、当時は会長に勝久氏がいて、経営全般に目を光らせていました。そのため、彼女が社長に就任してからも毎年500億円以上の売上がありました」

会員制で高級家具に特化して会社を大きくしてきた父に対し、久美子社長は

「大塚家具は高級家具だけを売っているのではない。会員制ビジネスを見直し、気軽に立ち寄ってもらえる店舗づくりをしていく」

と、イケアやニトリを意識したやり方を展開しようとしました。

しかし、それが原因で勝久氏と対立するのです。

「業績不振を理由に久美子社長は14年7月に解任され、勝久氏が社長に復帰します。彼女がやりかけた、“おしゃれなお店”もすべて閉店した。しかし、彼女はそれで納得する人ではなかった。15年1月の取締役会で、久美子の社長復帰・勝久の会長専任が決定されます。続く3月の株主総会では、父娘が経営権を巡って、株主の委任状の争奪戦、いわゆるプロキシーファイトに発展し、お家騒動、親子げんかと報じられたのはこの頃のことです。委任状の過半数を集めることに成功した久美子氏が勝利し、勝久会長は退任させられます。つまり、久美子社長が独り立ちし、完全に自分のやり方ができるようになったのが15年。ここから全店の模様替えやロゴマークの変更、中古家具の取り扱いも始めるなど、彼女のやりたかったことが前面に出てきます。やはり、この年がターニングポイントでしょうね」(同・関係者)

15年には売上げ上昇も

15年は、親子げんかで世間を騒がせた“お詫びセール”が注目され、売上が上昇しました。

しかし翌16年以降、売上は落ち続け、純利益も毎年赤字となっていきます。

現金も減る一方となったのです。

「16年以降、大塚家具は泥沼の経営状況が続きました。一度成功したセールが止められなくなり、儲けにも繋がらない。赤字は16年に45億円、17年に72億円、昨年は32億円、今年はまだ第3四半期(1~9月)までしか発表されていませんが、すでに30億円の赤字です。売上高は210億円で、このままなら年末は260億円程度ではないでしょうか。となると、彼女は名実ともに実権を握ってから、売上をほぼ半減させたとみることができます」(同・関係者)

市場は久美子社長を歓迎

奇遇と言うべきか、当然なのか、半減させたのは従業員数にも当てはまります。

「従業員は15年までは安定しており、大塚家具は大体1750人程度でした。しかし、16年に1662人、17年には1489人、昨年は1264人にまで減っています。そして今年は、6月の中間期の報道では約1080人でした。昨年末から6月までにおよそ180人、つまり1日1人が辞めていった計算になる。このままですと年末には900人前後となる計算です。従業員も半数にしてしまったわけです。そして従業員の平均年齢は上がっています。やはり若い人のほうが再就職もしやすいですからね。かわいそうなのが残った社員で、年収も減っているようです。店舗の売り場面積も従業員数に比例するように減っています」(同・関係者)

となれば、当然、株価にも影響が出ます。

「やはり彼女が社長に復帰した15年がピークで、ここを境に落ちに転じます。15年の最高値2488円は3月3日で、取締役会で彼女の社長への返り咲きが決まった直後でした。当時の市場は、これほど彼女の復帰を歓迎していたわけです。株が下がり始めるのは16年の夏頃からでしょう。この頃はセールで\935(クミコ)価格などを打ち出していたわけですが、業績が悪化し、2度目の下方修正をしたときに株価が1000円を切るようになりました。“失望売り”とも、“株価までクミコになった”とも言われたものです。ただ今にして思えば、1000円を切ったぐらいでザワついた頃はまだよかった。以後は坂を転げ落ちるように、今年の最安値は10月の156円です。12月にヤマダ電機への身売りが発表され、2日連続ストップ高にもなりましたが、現在は232円(12月20日)です」(同・関係者)

300億円の企業価値が46億円に

「上場会社の社長の評価として、任期中に時価総額がどれくらい上がったかというのが、1つの評価指数となります。大塚家具の場合、勝久会長の下での久美子社長時代は200億円を下回る程度でした。ピークはやはり15年で、当時は300億円ぐらいの価値があったということになります。現在はヤマダ電機傘下となったことで、やや上がって60億円程度になっていますが、身売りが発表される直前の時価総額は46億円程度。つまり、彼女は大塚家具という会社の価値を250億円ほど下げたことになるわけです」(同・関係者)

大塚家具の株は長年、1940万株で安定していました。

しかし今年に入ってから中国のハイラインズに第三者割当増資を行うなどして2840万株に増えました。

そして12月のヤマダ電機との提携により、同社が大塚の51%(およそ3000万株)を購入することになったのです。

そのため、総発行数は年末までに、6746万株に倍増します。

「本業が鳴かず飛ばずで、株を発行することがあたかも本業のようになっている会社のことを、ネットでは“株券印刷会社”などと揶揄しています。そういう意味では、大塚家具も株券印刷会社のようですね。それにしても、彼女は既存の株主をどう考えているのでしょうか。持ち株の保有割合や議決権割合も希薄化していっているわけです。泣いている方もいると思いますけどね」(同・関係者)

それでも久美子社長は社長を続投すると宣言しています。

「これらの数字を見ても、彼女が社長として残る論拠となるものは見当たりません。それでも彼女は『やり遂げる』と言っています。売上が落ち続けた理由は、マスコミの報道による“ブランドイメージの毀損”と言い続けていますが、株価を見てもそれには当たらないことがわかります。むしろブランドを毀損したのは彼女自身としか考えられませんが」(同・関係者)

ネットの反応

「不正を犯したわけでもないが、近年まれに見るダメ経営者だなー。築き上げるまでは時間がかかるのに、台無しになるのはあっという間。社員の前に顔出せるのかな。」

「単純に理想と現実をよく理解できていなかったということでしょう。コンサル出身には良くあることですね。外野で騒いでいるのと、実務に入るというのは、それだけ違いがあるということに気が付けなかったことが一番の要因でしょうね。」

「家具は縁起物な一面もあると思うんです。経営陣の不仲や売れない商品といったニュースが続くと印象は悪く、購入したら自宅に不幸を招いてしまいそうで。先ずはイメージ回復が重要かと。」

セールすると消費者は足元見ているから、定価ではなかなか売れない面も出てきますからね。

おすすめの記事