オリガミ売却価格は1株1円、事実上の経営破綻で社員9割リストラ…。

メルカリへの身売りを発表したスマートフォン決済のオリガミの譲渡価格は1株1円だったことが2月6日分かりました。

オリガミは売却に当たって、社員185人のうち約9割にあたる160~170人規模のリストラを実行するとのことです。

キャッシュレス決済のフロントランナーだった同社は競争激化によって、事実上の経営破綻に追い込まれたかたちです。

事実上の経営破綻 フィンテック・バブルの崩壊か

スマートフォン決済の老舗であるOrigami(オリガミ)は1月23日、フリマアプリ大手メルカリのスマホ決済子会社であるメルペイに会社を丸ごと売却すると発表しました。

両社は売却価格を非公表としていますが、複数の関係者は1株1円だったことを明らかにしたのです。

同社の株数は259万株であるため、譲渡価格は総額約259万円だったことになります。

日本経済新聞社が発表した「NEXTユニコーン調査」では、オリガミの企業価値は417億円と算定されていて、今回の売却価格は市場評価を大きく下回ったことになります。

金融関係者は「フィンテック(金融とITの融合)・バブルの崩壊」と語ったのです。

複数の関係者によると、オリガミは売却発表と同時に社内向けに大規模な人員削減策を公表。

社員185人のうち約9割にあたる160~170人規模のリストラ策に踏み切ります。

大半の社員は1月末が最終出社となり、2月末で退職になるということです。

これは事実上の解雇に当たるのですが、今回のメルカリへの売却は実質的な経営破綻となるため、「人員削減の必要性という項目に該当し、いわゆる整理解雇の位置付けだ」と関係者は明かしています。

譲渡価格についてメルカリの広報担当者は

「非公表のためノーコメント」とし、リストラの人数についてはオリガミとメルカリの両広報担当者共に「両社が最大に強みを発揮できる適切な人員配置を検討している」

と語るにとどめています。

経営陣はスポンサー探しに 奔走するも雇用守れず

オリガミはコスト面の負担が大きい一方で収益が追い付かず、1月中旬の段階で「残り数週間で資金がショートするレベル」(関係者)でした。

康井義貴社長をはじめ、オリガミ幹部は資本調達に走り回ったようですが、出資先が見つからずに八方ふさがりとなり、最後にたどり着いたのがメルカリだったのです。

康井社長は1株1円という破格での売却の代わりに従業員の雇用維持を申し入れたようですが、従業員の削減が「メルカリからの買収条件だった」(オリガミ元社員)ということです。

日本企業では、買収元が買収先企業の従業員の大リストラに着手する事例は少なくありません。

しかし、「スタートアップの救済であれば妥当だ」とベンチャーキャピタル関係者は指摘します。

新興スマホ決済に押された “老舗”のオリガミ陣営

オリガミがしのぎを削っていたキャッシュレス決済の分野は、官民一体による推進と消費増税の緩和策として取られたポイント還元制度などを追い風に、多数の新規プレイヤーの参入が続いていました。

中でもオリガミは、2012年創業でいち早くキャッシュレス決済に進出した業界のフロントランナー。

信用金庫の中央銀行としての役割を担う信用中央金庫と資本業務提携を結び、地方の加盟店開拓にも取り組んでいました。

しかし、ソフトバンクグループ傘下の PayPay(ペイペイ)は、消費者還元キャンペーンを繰り返して顧客を拡大。

加えて、ヤフーとLINEの経営統合によりLINEPayの顧客基盤が加わることなりました。

PayPayの加盟店数185万カ所に対して、オリガミは約19万カ所にとどまり、すでに大きく後塵を拝しているのです。

レガシー(負の遺産)を抱える銀行や証券会社など従来の金融プレイヤーがサービス改革に出遅れる中、イノベーターとして勃興してきたフィンテック・ベンチャー。

「これまでは、赤字でも粗利益さえ増やせば資金は後から付いてくるというビジネスモデルだったが、大きな転機に差し掛かっている」

と話す金融業界関係者もいます。

現在、多額のリスクマネーがフィンテック・ベンチャーに流れていますが、今後はより一層スタートアップの真贋が問われることになります。

ネットの反応

「売上2億しかないのに3億の家賃の六本木ヒルズに入ってたんでしょ。足し算引き算出来ないんじゃないの?」

「オリガミが潰れるとは…そろそろ還元キャンペーン目的でいろんなpayアプリに残高残しとくの危険かもね。paypayや楽天payなんてのはまだ平気そうだけど、メルカリなんて創業7年の新興企業で大手と比べると資金も脆弱。スマホ決済戦争で疲弊して業績も悪いと聞く。いつチャージ金がゴミとなってしまってもおかしくはないと個人的に思う。」

「プリペイドじゃないし、ポイントとか面倒な事無く購入時にディスカウントも効いて、サービスとしてはとても良かったのに。利用者としては、対応店舗がなかなか増えなかったことだけが課題だった。」

先駆者だったのですが、後から参入してきたのが巨大で相手にならなかったというのが真相ですね。

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