いまさらですが…ラジオが聞こえるのはどうして?

ラジオって何で聞こえるの? ラジオ送信鉄塔の高さのヒミツ

「ラジオはいったいどういう仕組みで聞こえるの?」 

そのなかで重要な役割を持つのが、送信鉄塔です。

普段はラジオの裏方を務める技術スタッフが、ラジオ番組のなかで、送信鉄塔を備える送信所について、解説しました。

ラジオはどうやって聞こえるの?

近年、スマホやPCでラジオ番組を楽しむことが増え、若い世代では、実際に電池を入れた「ラジオの受信機」が家にない、見たことがないという人も少なくありません。

インターネットがつながっていない「ラジオ受信機」はどうやって音を受信しているのでしょうか…。

送信アンテナの働き

ラジオは、ラジオ局の送信アンテナから送信された電波を受信し、復調(再現)して「音」になっています。

そのなかで、中波、AMラジオの送信アンテナはどのぐらいの高さでしょう。

AMラジオのアンテナは電波の波長の0.53~0.625、つまり、およそ半分で作るのがいちばん効率が良いとされています。

波長は光の速さを周波数で割ることで求められます。

神戸のラジオ局、ラジオ関西(神戸市中央区)の周波数の場合、AM558KHz(キロヘルツ)ですので、光の速さ、秒速およそ毎秒30万キロメートルを、558kHzで割って、537メートルに。

半分の高さのアンテナとしても、およそ268メートルの鉄塔にもなります。

ラジオ関西のAMの送信アンテナは淡路島にあり、中継局が豊岡にあります。

淡路島の高速道路を車で走っていると、ラジオ関西の送信アンテナが見えるのですが、268メートルもの長さはありません。

実際には建設費用などの理由もあり、波長の半分から、さらにもう半分、4分の1波長のアンテナを設計することがあります。

4分の1にするときは、足りない分は大地を鏡に見立てて「肩代わり」してもらうことになります。

ラジオ関西の場合は4分の1波長の134メートルのアンテナの高さになっていますが、送信所が135度の子午線付近にあることに関連付け、高さ調節を行い、135メートルとしています。

指向性を持たせる工夫も

また、ラジオ関西は135メートルの自立式アンテナ2基を、135メートル間隔で設置することで、指向性を持たせているそうです。これは「他の放送局に混信を与えないようにしつつ、淡路島からみて本州方面を最大方向とするため」です。

このように建設したアンテナの効率を良くするにはどうすればいいのでしょうか。

「大地の接地抵抗が小さいほどよく、アンテナから放射状にアンテナの一部として機能する『ラジアルアース』と呼ばれる銅線を埋設したり、海辺や川辺など湿地帯の土地に建設します。

特に4分の1波長で建設した場合には、大地の接地抵抗は重要です」。

放送局免許の申請

放送局免許の申請には。演奏所と呼ばれる音を調えるスタジオがある場所や、番組送出を行う設備、中継回線の設備、送信所について、総務省に届け出が必要。そして、「非常時を除いて、事前の許可なく構成を変更できないため、送信所から直接放送することはできない」とあります。

たとえば送信アンテナの横で公開生放送をしても、直接送信アンテナからではなく、いったん別の場所にあるスタジオに音を送って調整してから、また送信アンテナに音を送り、放送しなければいけません。

もしも「ラジオってなんで聞こえるの?」と聞かれたら、送信所についての知識を披露してみては。

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