新型肺炎の感染拡大で、政府が「不要不急の外出を控えて」という呼びかけを行うなど、全国的に外出の自粛傾向が高まっています。

買い占めはダメだけど備蓄は必要

2020年2月25日に厚生労働省が公開した「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」。

その中で「風邪症状が軽度である場合は、自宅での安静・療養を原則とし、状態が変化した場合に、相談センター又はかかりつけ医に相談した上で受診する」という発表がありました。

現在は、WHOのパンデミック宣言もあり、最低限の外出すら控えなければいけない事態になりました。

外出頻度を最低限にするため、そして最悪の事態が起きたときのためにも、自宅の「備え」は意識しておきたいところです。

農林水産省の公式ホームページでも

「食料安全保障の観点から、地震などの大規模災害や新型インフルエンザなどの新型感染症といった緊急時に備え、日頃から家庭での食料品の備蓄」

が推奨されています。

とはいっても、むやみに食料や消耗品を買い漁るようなことは他の人の迷惑にもなるので避けたいところです。

買いすぎて戸棚などから溢れてしまうような状態も健全ではありません。

食べて備える「ローリングストック」って?

「ローリングストック」という言葉を聞いたことはありますか?

これは非常食に関する防災対策で、「食べながら備える」という備蓄方法です。

災害に備えて、最低でも3日から、理想としては1週間以上の飲み物や食べ物を用意するのが備蓄に対する基本です。

しかし、実際に災害備蓄用として食料を用意したとしても、賞味期限が切れていないかは定期的に確認する必要があります。

つい確認を忘れて、せっかく買った食べ物がムダになってしまうことも…。

また、賞味期限が切れたあとの食品も、普段から食べ慣れないものだと口に合わず、結局は処分しなければならないこともあるのです。

ローリングストックは、ある一定の量を備えながらも、少しずつ食べて、食べた分は補充するというやり方。

日常生活で食べることを前提としているので、普段からよく食べるものを中心に備えておくとよいでしょう。

非常食というと、

「普段のご飯として食べるには、味がイマイチ…」
「長く保つことを優先すると、好きなものを選べない」

というイメージがあるかもしれません。

しかし、ローリングストックなら、日常でよく食べるもの、かつ常温でやや日持ちがするものならば、あえて非常食でなくてもOK。

これなら最後までムダにすることなく、おいしく食べられます。

「ローリングストック」ではどんなものを用意したらいい?

普段の食事のために用意した食品も含めて、1週間分程度用意できればOKです。

冷蔵庫や冷凍庫に入っているものも、季節にもよりますが、数日内なら食べることができます。

それ以外に「ローリングストック」用として、1日3食×3日分×人数分用意しておくのがベスト。

一般的な非常食は数年間常温保存できて、加熱調理不要というものが多いです。

しかし、そこに縛られると「ローリングストック」はしにくくなります。

普段からよく食べるインスタントやレトルト、フリーズドライ、缶詰などを多めに買っておきましょう。

また、ガスや電気が止まっても調理できるように、カセットコンロとボンベ、ラップやポリ袋などの予備を含めて、多めに用意しておくと安心です。

「ローリングストック」の目安

1人1日3L×人数分が目安です。

非常用に数年単位で長く保存できる水もありますが、ローリングストックであれば、市販のペットボトルでもOK。

主食

パックご飯、乾麺(うどん、そば、そうめんなど)、スパゲティ、インスタントラーメン、カップラーメン、レトルトおかゆ、ゼリー飲料など。

主菜

レトルトカレー、パスタソース、丼の素、缶詰(魚や肉など)など。

副菜・汁物

缶詰(トマト缶、コーン缶)、カップスープ、味噌汁、野菜ジュースなど。

嗜好品

お菓子やジュース類、コーヒー、紅茶など。食べ物や飲み物は栄養補給だけでなく、非常時のリラックスやリフレッシュにも効果的です。

「ローリングストック」でムダなく備えて、ムダなく食べきる方法とは?

「ローリングストック」の基本は、普段からよく食べる食品を少し多めに買い置きし、賞味期限が近いものから食べて、食べた分は買い直していくことです。

とはいっても、日常生活の買い置きですら棚の中に入れっぱなしで食べ忘れてしまうという人も少なくないのではないでしょうか。

月に一度「今日は買い置きでご飯を食べる日」と決めて、食品を回すことを心がけましょう。

インスタントやレトルトなど手軽に食べられる食品は、疲れている日やいそがしい日に「ローリングストック」を兼ねて食べるというのもアリですね。

「夕ご飯にインスタントなんて手抜き…」と罪悪感を覚える人もいるかもしれません。

しかし、これも家庭でできる避難訓練のひとつと考えて、日々のご飯をラクすることにもつなげていきましょう。

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