
【MotoGP】ホンダは思ったより大丈夫?
アプリリアから加入のアルベシアーノ「革命は必要ない」
アプリリアからホンダへ移籍し、テクニカルディレクターを務めているロマーノ・アルベシアーノは、ホンダの状況は外部から思われているほど悪くないと語っている。
目次
ホンダは良い状況にある
アルベシアーノは長年アプリリアでテクニカルディレクターを務めてきたが、今年からホンダへ移籍。
躍進著しい欧州メーカーの経験を、苦戦中のホンダへともたらすことが期待された。
そんなアルベシアーノは、まだ数ヵ月ではあるもののホンダへ移籍してから感じたモノをインタビューで答えており、外部から見えているよりも、ホンダは良い状況にあると語っている。
「スポーツ、そして産業面の両方で素晴らしい伝統を持っている大企業に身を置くことへの期待については、基本的に期待通りのモノが見つかったと言えそうだ」
アルベシアーノはGPOneのインタビューでそう答えた。
「アプリリアとホンダは、それぞれイタリアと日本という異なる文化を示していて、そのどちらにも、強みがある。日本側からは、我々ヨーロッパのような異なるアプローチで相互作用を発揮したいという目論見がある。ホンダ自体には既にヨーロッパ出身のエンジニアはたくさんいるが、意思決定をする上部のポジションに(ヨーロッパ出身者が)いるのは初めてのことだろう」
アプリリアのロマーノ・アルベシアーノが2025年からHRCのテクニカルディレクターに就任する pic.twitter.com/7LKASy7Ha3
— ゆういち (@yuichi220mp4) October 5, 2024
多少リスクを冒す
「これは彼らにとって重要な一歩であり、それを成功させるために私もできることは何でもやるつもりだ」
「まだ着任して日が浅いが、技術的な面だけではなく、プロジェクト自体の弱点や強みを理解しようとしている。バイクそれ自体の観点からは、とても良い現実を見いだせたと言えると思う」
「改善すべき面があるのは当然だが、非常に多くの取り組みが行なわれていて、その品質も良いことは明らかだ。昨年のプロジェクトの質と結果で比較することはできないが、このプロジェクトの質は、結果よりも遥かに優れているんだ」
そしてアルベシアーノは、ホンダが軌道を戻すためにやるべきことがまだ多い中、これまでよりも積極的なアプローチが鍵になると語った。
「断固としたアプローチが必要なのは間違いない。多少リスクを冒すことになるかもしれないが」
「もう少しヨーロッパ風のアプローチが役に立つかもしれない。ただ、”革命”は必要ないだろう。ホンダはこれまでに多くの勝利を納め、長い伝統があるから、革命は必要ない。プロジェクトを最適化する必要がある。正していくべきモノも多少あるが、中期的には楽観視しているんだ」
「ホンダがこうして沈んでしまった原因となる失敗はいくつかあったものの、ドラスティックなモノや、回復不能なモノではないんだ」
いやあなにがおどれえたって、アプリリアの技術面での顔であったロマーノ・アルベシアーノが来季ホンダのテクニカルディレクターになるって話と、アルベシアーノが抜けたアプリリアのテクニカルディレクターに、今季KTMと労働環境でモメて退職した(クビになった)ファビアーノ・ステルラッキーニ(ち… pic.twitter.com/D0nLrbRKmN
— MMGP (@motto_motogp) October 4, 2024
トップ10にひとりかふたりのライダーを
なおホンダのライダーからは、エンジンに対して不満の声も訊かれているが、アルベシアーノはこの点も改善が必要だと認識していて、作業中だという。
また2025年シーズン最終戦で、ホンダがどのポジションにいると思うか? そう予想を尋ねられたアルベシアーノは、次のように答えた。
「分からない。正直に言って考えたことがないんだ。トップ10にひとりかふたりのライダーが入っていればいいが、その位の成績でも、来年はともかく今年としては良い結果だろう。期待は既に少し高まっているはずだ」
開幕前のテストを好調裏に終えたホンダ。不調を極めたここ数年において、マシンがここまで大きく飛躍した時はなく、トップ10圏内での安定した速さを得たことに、ホンダのライダーたちはみな一様に安堵の表情。… pic.twitter.com/wz1BadVBcc
— MMGP (@motto_motogp) February 16, 2025
ネットの声
「アプリリアが、先日今シーズンの開発を諦め気味のような記事を見たがホンダはホンダでカウンター三味線を引きに来たか?
モータースポーツの開発合戦は引いた方が負けだと思うので、油断させる事を発信して相手が乗ってくる事を期待する感じかな?
こうなると各企業同士の社内政治の問題になりそう。」「実は昨年時点で有益なパーツは開発していたけど某テストライダーのおかげで現場に投入されなかったというオチだったとか。テストライダーがノーと言ったパーツは現場には届けられず開発チームに送り返す体制だったらしいが。」
「そもそも、マルクが取締役専務に直談判しても変わらなかったからね。マルクが出て初めて焦ったんだろう。2年前ならコメントは違ってた筈。」