18年平昌五輪翌シーズンとなった昨季。

高梨沙羅は「4年後の北京五輪へ向けて、もう一度ジャンプを作り直す」と言う姿勢で臨みました。

無敵を誇っていたが…

かつて高梨が無敵を誇った時代とは変わって、五輪正式種目になったことで各国の選手たちの技術は急激に上がり始めました

そして、年を追うごとに飛び過ぎを抑えるためにスタートゲートが低く設定されるようになりました。

そのため助走速度が抑えられ始めている状況なのです。

そんな中で身体が大きく、パワーのある選手が技術力をあげて実力をあげてきました。

ノルウェーのマーレン・ルンビーや、ドイツのカタリナ・アルトハウスがその代表です。

いっぽうで152cmと小柄な高梨は、体重のある選手に比べれば助走速度は遅くなります


昨季の高梨はスキーなどの用具をもう一度見直すとともに、助走速度を上げるための取り組みもしていたのです。

W杯日本連戦でも、ゲートを離れてからいかに早く自分のポジションに乗って助走姿勢を組むかを常に考えていました。

昨季のW杯開幕戦のリレハンメル第1戦は、技術をあげて力をつけてきたベテランのユリアネ・ザイファルト(ドイツ)とルンビーに次ぐ3位となりました。

その後のリレハンメルの2試合は、スーツの規定違反での失格と11位という結果でした。

しかし、12月15日の第5戦からは2位や3位を含めてほとんどの試合でひと桁順位を維持しています。

それでも勝利はなかなか遠く、初勝利は2月10日のリュブノ大会まで待つこととなったのです。

さらに、W杯総合はルンビーとアルトハウスに次ぐ3位という結果。

そして、2月下旬からの世界選手権に臨み、助走速度はルンビーやアルトハウスとの差を時速1km以内に抑えます。

しかし、踏み切りでジャンプ台にうまく力を伝えきれませんでした。

結果は初出場大会と同じ自己最低順位タイの6位となりました。

その頃の高梨沙羅を見ていると、踏み切り直前の姿勢がなかなか安定しないため、飛び出しもかつてのように鋭く前に出て一発で空中姿勢に持っていくものではなくなっていました。

上体が先に動いてから空中姿勢に入るような面も見えたのです。

結局W杯総合も4位でシーズンを終えています。

復調の兆しが…

そんな高梨にとって今季は、昨季試した様々なことを徐々にまとめてきました。

自分のジャンプ技術を安定させ始めるシーズンになるのです。

7月末からのサマーGPも、第1戦は条件の悪い追い風の中でもしっかりジャンプをまとめ、ルンビーに競り勝って勝利を挙げました。

第2戦も1本目に大量リードをすると、2本目は強い追い風の条件の中でも耐えるジャンプをして2勝目を挙げる安定感を見せたのです。

そして帰国後も妙高サマージャンプ大会で圧勝と順調。

サマーグランプリは最終第3戦は出場しなかったのですが、2戦2勝で昨年に続いて総合優勝を果たしています。

さらに冬と同じ氷を張った助走路で行う10月26日の全日本選手権ノーマルヒルでも圧勝。

翌日のラージヒルのNHK杯でも伊藤有希に競り勝ち、冬シーズンへの準備も着々と出来ている状態です。

サマージャンプの助走路は、角度が緩やかになるRの部分で詰まる感じになって速度が落ちます。

しかし、冬の氷の助走路だと、そのRがサマー台よりスムーズに滑ることで抜けのいい状態になるのです。

その変化にどう対応するかも重要で、選手の誰もが最大の課題にするところです。

今季の開幕戦

今季の女子W杯開幕戦は、12月6日からのリレハンメル大会で、2試合ともラージヒルで行われます。

このジャンプ台は女子W杯が始まって以来高梨は何度も勝っているところです。

いっぽうで「本当はあまり得意ではないジャンプ台だ」と話していたこともあります。

そのジャンプ台をどう攻略するかで、彼女の今季が見えてきそうです。


女子のレベルが上がってなかなか勝てないような状況はどう考えているのでしょうか。

高梨自身が

「女子ジャンプのレベルが上がって戦い自体がスリリングになれば、それだけ注目してもらえるようになる」

と待ち望んでいたものです。

さらに「強い選手に勝ちたい」とワクワクする思いは、ジャンプを始めて世界の舞台へ行き始めた頃と同じ。

いろいろ悩みながらもジャンプを楽しみ、戦いを楽しむ気持ちだというのです。

それが今の彼女を鼓舞させています。

まずは表彰台。そこからいち早く初勝利につなげて流れに乗りたいものです。

ネットの反応

「前は素朴な感じで可愛らしかったけど、勝てなくなった頃から顔が変わり始めたように思う。顔が変わり始めたから勝てなくなったのか、勝てなくなったから顔が変わり始めたのか…年頃になって見た目を気にし始めるのは理解できるけど、ここまでケバくなる前に 周りの人達が注意してあげたら良かったのに…似合ってないだけに何か可哀想。」

「以前は単にライバルと言えるような強敵がいなかったから無敵状態だった。勝てなくなったのは力の衰えやスランプ等では決して無い。実力は出し切っている。強い相手が出て来ただけ。」

「だれがわからないくらいの変化でびっくり。素でもそこそこ可愛いのにもったいない。その内整形して満足しなくて整形依存症になるのでは?その前に周りの人がちゃんと見ていてあげて。」

容貌が変わったことでバッシングを受けることが多くなりましたが、勝つことでそれを見返してもらいたいですね。

おすすめの記事