「消費者金融」利用者は年々減っている?18歳成人で借金をする若者が増える?
消費者金融、いわゆるサラ金(サラリーマン金融)でお金を借りている人は日本で1,000万人を超えています。
しかも半分以上は、複数の業者から借りている多重債務状態なのです。
消費者金融でお金を借りる理由とはどのようなものでしょうか。
一番多い理由はパチンコなどのギャンブルなのでしょうか。
目次
「低収入・収入の減少」での相談が最多
全国の自治体に多重債務について相談した人のうち、借金をしたきっかけで最も多かったのが「低収入・収入の減少」。
2位は「商品・サービス購入」、3位は「借金の返済・クレジットカードの利用代金」となっています。
1位 | 低収入・収入の減少 |
---|---|
2位 | 商品・サービス購入 |
3位 | 借金の返済・クレジットカードの利用代金 |
4位 | 事業資金の補てん |
5位 | 保証・借金肩代わり |
6位 | ギャンブルなど |
7位 | 医療費 |
8位 | その他遊興費 |
9位 | 冠婚葬祭 |
(出典:金融庁ほか「多重債務者対策をめぐる現状及び施策の動向」2020年)
ギャンブルがきっかけの人の割合は意外と低く6位。
多くの人は収入が減少したことで多重債務につながっているという結果となりました。
【若者に気を付けてほしい消費者トラブル⑨】
4月から成年年齢が18歳に引き下げられました 消費者金融からの借り入れやクレジットカードなどの“借金・クレカ”のトラブルにご注意
●借金をしてまで契約すべきものかよく考える
●手数料が発生するリボ払いに注意する
●クレカの利用明細は必ず確認する pic.twitter.com/NEbYYD2yiX— 大田区 (@city_ota) April 30, 2022
減少傾向の消費者金融利用者、「18歳成人」で一転増加?
消費者金融でお金を借りている人は1,000万人超と書きましたが、ここ10年ほどの期間で見ると、利用者は減少傾向にあります。
10年前は1,384万人でしたが、最新データでは1,027万人にとどまっているのです。
年度 | 人数 |
---|---|
2020年度 | 1027万人 |
2019年度 | 1091万人 |
2018年度 | 1083万人 |
2017年度 | 1070万人 |
2016年度 | 1066万人 |
2015年度 | 1127万人 |
2014年度 | 1153万人 |
2013年度 | 1194万人 |
2012年度 | 1333万人 |
2011年度 | 1384万人 |
(出典:日本信用情報機構)
人数が減っているのは、貸金業者に対する規制が段階的に厳しくなっていることのほか、過払い金の利息返還請求などが増えたことなどに起因していると考えられています。
しかし、今後は人数が今後増える可能性が出てきているのです。
2022年4月、成年年齢が20歳から18歳に引き下げられたからです。
18歳で消費者金融に来た奴を徹底的に調べたら、芋ヅルで半グレ組織みたいなんにたどり着けそうな気もするな??
この国アポロやからそんな目的ではないやろうけどな。
オレオレ詐欺とか一生なくならん、手に追えない犯罪やろ。もーニュースにもならんやん— のぶあつ (@nobuatsuko) April 18, 2022
借金はよく考えて計画的に
成年年齢が引き下げられたことで、18~19歳でも親の同意なく消費者金融でお金を借りられるようになりました。
18~19歳に対しては貸し付けを行わない意向を示している業者も少なくありませんが、2021年に行われた調査では、約4分の1の業者が貸し付ける意向を示しています。
借金をすることの怖さを知らないままカードローンなどを利用すると、多重債務に陥るリスクが上がります。
もともと学校では、クレジットカードやローンについての授業が行われていますが、回数はごく少ないですし、授業を受けた学生たちがどこまで理解しているかは分かりません。
いずれにしても、借金はしっかり考えてしたほうがいいのは間違いありません。
投資など明確な目的のもとで借りるならともかく、無計画な生活の結果、生活費が足りなくなったり、ギャンブルなど遊興費目的で借りたりするのはよくありません。
まずは収入・支出のバランスを保つことが大切です。