田口容疑者が請求を全部認めた?それでも無い袖は振れない

誤入金で容疑者「全部使った」の信ぴょう性は?八代弁護士が分析「最悪の供述、裏付ける行動」

弁護士の八代英輝氏(57)が26日、TBS系「ひるおび」(月~金曜前10・25)に生出演。

山口県阿武町の誤入金問題で、電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕された同町の無職田口翔容疑者(24)のこれまでの供述や、発言の信ぴょう性について私見を語りました。

返金請求を認める

自身の口座に4630万円が誤入金された田口容疑者は、町からの返還の要請を拒否。

その大半の約4300万円をネットカジノの決済代行業者の口座に出金しました。

山口県警の調べに「金はネットカジノですべて使った」と供述しています。

その後、出金された業者3社から、全額が返還されました。

町は誤入金された金と弁護士費用などを合わせた5100万円余りの支払いを求め、田口容疑者を相手取り5月12日に民事提訴。

田口容疑者は、20日には町側の返金請求を無条件に認める「認諾」をしており、返還義務が生じています。

罪や刑を軽くしたい心理

八代氏は

「容疑者は少しでも自分の罪や刑を軽くしたという合理的な行動をする、暗黙的な行動をするという前提に立った場合」と前置きしつつ、田口容疑者の認諾のタイミングに着目。「まだ第1回口頭弁論も開かれていない、訴状が来たか来てないくらいの段階で、請求の認諾を行うことは異例中の異例なんです。相手の言うことをほぼ全面的に認めるということですから」

と指摘。

返金請求を認めても無い袖は振れない

その上で

「本人の強い意思、了解がなければ代理人は勝手にできないことですから、本人の了解があったことは明らかだと思う。請求は全部認めてくださって結構ですと。それは返すあてがないから、請求を認めていいと考えるのが普通だなと考えます」

と見解を示しました。

さらに八代氏は、

「一番自分の罪を重くする供述は、“遊び金として使って、もうないです”と言うのが最悪の供述」とし、「それをして、それを裏付ける行動を取っているので、本当のことを言っている可能性は相当あるんじゃないか」

と分析。

ネットの声

「そのうち捜査当局から金がカジノに使われたのか、マネロンダでまだ隠されてるのか分かると思います。その辺は多分警察は分かってると思います。
ポイントは、この返された金がどういう経緯で返されたかということです。決済代行会社は男がカジノで金を使いきったかどうかに係らず多分慌てて金を返したのでしょう。それこそ痛い?腹を探られる前に速攻で返したのかもしれません。これは結果的に男に代わって金を建て替えたことになります。
男が裁判後シャバに出てきたあと、この金融会社はこの男に金を返せと言わないでしょうか。もし仮りに、男が知らないうちにこの大金が返された場合は(多分この可能性の方が大きい)、そういうことが起きかねないと思います。もっとも男がマネロンダしていて金を全額確保していればそこから払えますが。果たして金融会社がそうするかは分かりませんが、その時は、今度は男がこの金融会社を警察に訴えるのでしょうか?」

「と言うか決済代行サービス業者が余計な調査などされたくなくて、返還義務とか法律とか争うまでもなく、自身が多少損しようが何が何でも早くけりをつけたかったという印象しかしない。
むしろ決済代行サービスという業種の闇の深さしか感じない。」

「田口容疑者の供述が余りにも悪質かつ浅はかで警察が早々に逮捕に踏み切った事が大きかったのでしょう。決済代行業者からすれば犯罪の片棒を担いだだの、マネーロンダリングに手を貸しただの言われて当局に睨まれるより、例え損切りになっても円満解決を図る方が得策と考えても不思議はありません。」

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