セルフレジで人手不足が解消されていないの!?

セルフレジ導入で人手不足解消のはずが、逆効果に? その事情を担当者に訊いてわかった意外な理由とは

「従業員の人員不足により、しばらくの間セルフレジは封鎖いたします」――とあるスーパーに張り出された紙がツイッターに投稿され、話題を呼んでいます。

本来、人手不足を解消するために導入されたであろうセルフレジが、かえって人材不足を招いているとは、これいかに。

真相を探ってみると――。

本末転倒

この張り紙の写真が投稿されたのは、8月24日(水)のこと。

三重県にあるスーパー「バロー北浜田店」の店内に張り出されていたものだそう。

これには、“セルフレジの概念崩れる”“本末転倒甚だしい”といった声がネット上に次々に投稿されました。

また、セルフレジ導入で人材不足が起きた原因については、“万引き防止のためのレジ監視が増えたからではないか”という意見が多数を占めたのです。

セルフレジが導入されたスーパーをよく利用する男性買い物客が言います。

「その店には計6台のセルフレジがあるのですが、“バーコードを読み取らない”“お金が入らない”といった、客からのクレームに2人の店員さんが常に対応していました」

それどころか、

「最近になって新たに2名が追加され、レジへの入り口側に立って、客を誘導しています。結局、計4人でセルフレジ周りを見ているんです。人件費も余計にかかっているし、導入の意味があったのかと思ってしまいますね」

全国大手スーパーチェーンの担当者が続けます。

「セルフレジ導入の可否については、各店舗の店長に任せていますが、通常のレジより割高ですし、導入にあたっては、店休日を作った上での大規模な工事も必要。さらに仰る通り、万引き防止、そして操作説明のために常時数人でセルフレジを見ていないといけないんですよね」

体調不良で

さらには、こんな問題も。

「高齢者が多く住んでいる街の店舗で導入したところ、お客さんは操作方法を覚えるのが面倒なのか、有人レジに長い列を作ってしまうんです。場所によっては、せっかく導入したセルフレジの列だけがガラガラ状態に。導入に慎重な店舗が多いのも理解できます」

セルフレジを説明する人がいない

さて、件の張り紙を出したスーパー「バロー北浜田店」では、どのような理由でセルフレジを封鎖したのでしょうか――。

担当者に訊いてみました。

――なぜセルフレジ封鎖となってしまったのでしょうか。

「セルフレジを監督できる従業員が体調不良で倒れてしまったのです。(セルフレジを)稼働させているといろいろな不備が出ますが、その対応もなかなか難しく。まずレジを開ける(起動させる)のにも技術が必要でして、その人じゃないとできないということもあって、封鎖させてもらいました」

――技術的に難しいんですか。

「はい、現状、他の社員も対応できるように練習をさせているんですが、それが追い付かず。専門的な知識が必要なものですからね」

新たに浮かび上がったセルフレジの課題。

それは、技術的な面での人材不足だったのです。

ネットの声

「セルフレジも今は店員の代わりに客がやっているだけなので、そりゃ高齢者とかは難しいと思う。セルフレジにするのであれば、ユニクロ系が使っている、商品を置いただけで、自動計算できるようなシステムにしないといけないと思います。
スーパーとかだと、カゴを置いただけで自動計算するシステムが有ればかなり効率化できると思う。」

「ちょっと大きめのダイソーにセルフレジが4台導入されて有人レジは廃止になった。
慣れてない人が多いのもさる事ながら人によって清算スピードが違うし、レジについてる店員は一人だけ、いつ行っても行列が出来てて嫌になる。
それにセルフレジって細かい所の仕様が企業や店舗で違うからどこに行っても「ここはどうすればいいんだろう?」ってワンテンポ遅れがちになります。
日本全国どの店舗でも仕様統一してくれれば(ビニール購入方法とか決済方法とかやり直し方法とかお金の出し入れとかUIも含め全て)多少はマシになるんだろうけど、現状は5点未満の人はセルフレジ、それ以上は有人レジとかにしないと非効率で導入効果はなく、逆にマイナスだと思う。」

「基本的に大量に人がくるスーパーは店員がスキャンで支払いだけ客がやるのが一番効率がいいよね。
ちょっと前の記事で見かけたけど何も考えてない親がスキャンすべて子供にやらせて行列みたいなパターンもあるみたいだし。
何よりスーパーのセルフレジで一番よくわからなかったのは重量で感知して万引き防止してるようなタイプ。
初回は普通にミスったしそりゃ常時店員そばに置かなきゃトラブルのもとだわって思ったし明らかにわからない人が使う設計になってない。」

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