ウルトラセブン55周年…森次晃嗣の苦労

森次晃嗣「ウルトラセブン」55周年でも体に染み込む「アンヌ 僕はね 人間じゃないんだよ」

TBS系特撮ドラマ「ウルトラセブン」の55周年記念セレブレーショントークイベントが10月1日、東京・TOHOシネマズ池袋で行われました。

この日は、1967年(昭42)に第1話が放送された記念日だったのです。

「ウルトラセブンなんだ」の名セリフ

主人公のモロボシ・ダンを演じた森次晃嗣(79)は、68年9月8日に放送された、最終回の第49話「史上最大の侵略 後編」で、ダンがウルトラ警備隊の同僚アンヌ(ひし美ゆり子)に告げた名ぜりふ

「アンヌ 僕は 僕はね 人間じゃないんだよ M78星雲から来たウルトラセブンなんだ」

を生披露。

その上で「55年たつと、だんだん記憶が薄くなる。やっぱり『史上最大の侵略』は前後編。最後でドラマチック。体に染み込んでいるセリフだね」などと語っていました。

ずっとウルトラセブンだった

撮影当時の思い出を聞かれると

「記憶にございません、というわけにはいかないので。朝5時に起きて(撮影に)通っていた。撮影は過酷ですよ。若かったから出来た。休みは九州、北海道にイベントに行っていた。マスク、ユニホーム、全部、鞄に入れて。切符を渡されて、休みの日に行かされる。僕だけ休みがない。1年、ずっとウルトラセブンでした」

と振り返っていました。

その上で

「隊員たちの中では、後ろ向きでは悪いけど、少し離れた方がいいかな…というところがあった。僕がお金ないの、分かっているし、飲みに誘われるんだけど、あまりみんなと仲良くしない方が、いいのかなと。普段のものって、映像に出るんですよ。宇宙人的なことが(誘いを断ることで)出来ると思った」

と、人間ではないダンを演じるにあたっての、役作りについても語ったのです。

60周年まで元気でいたい

森次は

「初めに放送された日と、全く認識せず、55年たったんだと。20代に作った作品で壇上に立てるとは思っていなかった。皆さんに、いつまでお会いできるか分からないですけど、60周年まで、まだまだ元気でいたいと思います。周りの仲間が1日と1日と、亡くなっています。寂しいですが、セブンがある限り元気に頑張りたい」

とあいさつしました。

この日は映画「シン・ウルトラマン」の樋口真嗣監督(57)「ウルトラマンZ」オオタユカ役の黒木ひかり(22)が登壇。声優の関智一が司会を務めました。

ネットの声

「私もリアルタイムではないが、再放送を観て以降、深い所まではよくわからずも幼い頃からセブンの物語性には圧倒されていた。アンヌ云々というのは当時はよくわからず、大学進学後80年代中期頃から、アンヌがセクシーだったみたいな話が昔からのファンによってテレビで語られ始め、それから意識したという思い出がある。
やっぱり成田さんの怪獣(星人)やメカの造形、シンプルながらもとても味があり、人が中に入ることによる制約がありながらも、今でも通用するデザインだと思う。
しかし森次さんは若いなぁ。素晴らしい。
それから、12話は何度か観たことがあるが、封印前を除き全て英語による吹き替えだった。恐らく伝われてている通り、もう円谷プロにもフイルムは残っていない、つまり復活はないと思うとそれが残念である。ストーリーはそれほどではないけれど、実相寺昭雄監督による奇抜なアングル、ダークな世界は一見の価値はあると思う。」

「ウルトラセブン55周年おめでとうございます。森次さんは距離を置いていたのでしょうが、ひし美さんや阿知波さん、毒蝮さん、古谷さんはそう思ってなくて、その関係がフィルムに焼き付いている気がします。だからこそ、最終回でダンの正体を知ってからの皆のリアクションが感動的…。史上最大の侵略は、私が観た映像作品の中でもナンバーワンに号泣する最終回です。」

「全ウルトラシリーズの中で、史上最大の侵略の前後編は、まさに最高傑作の最終回だと今でも思っています。当時の子供たちには理解しにくい内容でも、大人になれば理解できる素晴らしい作品が、セブンにはありますね。」

おすすめの記事