80歳主婦が免許返納…乗っていたRX-7はマツダへ譲渡!

「相棒、25年間ありがとう」 80歳主婦「RX-7」マツダに譲渡

長崎市の主婦、西本尚子さんが80歳の誕生日を迎えた18日、運転免許証を返納し、25年間乗ってきた愛車のスポーツカー「RX―7」を製造元のマツダ(広島県府中町)に譲渡した。

長崎市内の販売店で譲渡式があり、西本さんは愛車のボンネットに手を添えて「これまで人生を共にしてきた相棒。25年間、本当にありがとう。セブン」と語り掛けた。

55歳からRX-7に!

西本さんは事務員をしていた55歳の時、車を買い替えようと思い、2シーター(2座席の車)を探していた。

当時、公道レースを描いたテレビアニメ「頭文字(イニシャル)D」に登場したRX―7を見て「ボディーラインがきれい」と一目ぼれ。すぐにシルバーの新車を約300万円で購入した。

スーパーへの買い物などで日常的に使い、25年間の走行距離は約7万7500キロになったが、78歳の誕生日に免許返納を決意。愛車の譲り先を探す姿が報道され、マツダが譲渡を申し入れた。

広報車として第2の人生へ

譲渡式では、マツダの若手デザイナーが描いた愛車のスケッチが西本さんに贈呈された。

マツダの毛籠(もろ)勝弘社長が「RX―7は入社後初めて私がマーケティングを担当した車。

西本さんが25年間、愛情を込めて乗ってくれた車を今後、メンテナンスし、大切に取り扱っていく」と記した手紙も西本さんに渡された。

西本さんは「手放すと決めてから2年間、セブンに乗って季節の花や景色の撮影に行ったのが特に思い出深い。車との一体感が好きだった」と語った。

RX―7

マツダが独自技術で培った高出力、低騒音、低振動が特徴の「ロータリーエンジン」で動くスポーツカー。

1978~2002年に約81万台生産された。

米映画「ワイルドスピード」に登場するなど世界的にファンが多く、人気レース漫画でアニメ化された「頭文字(イニシャル)D」には、主人公のライバルの車として登場する。

ネットの声

「某ガラスメーカーの期間従業員として働いていた時、FDのサイドドアガラスをたまに作っていました。
精度や公差が厳しく、他車種とは比べ物にならないぐらいの不良率でしたが、軽量にこだわった薄さは3ミリで、3次元曲面も難しかった。
今もFD3Sを見ると自分が触れたガラスかなと思ったりします。
多くのFD3Sが生き残りますように!」

「よいクルマは引き継がれていく。日本の自動車文化は新車販売に躍起になってるトヨタでもなく、マツダが牽引している。マツダが行っているロードスターやセブンのレストア事業がその最たるもの。この方もこのFDも幸せだと思う。やはりマツダは素晴らしい企業。」

「色違いだけど同じFDの最終5型に乗っていた。
もう大分前に手放してしまったけど良い車だったな。
この方は買った時の年齢にも驚きだが、25年も乗り続けていた事に更に驚いた。
本当に好きなんだろうな。
最近の嫌な事件のニュースばかりの中、良いお話を聞かせて貰った。」

おすすめの記事