
ゴロ寝は効果なし!?疲労回復を促す〝週末シャットダウン〟のススメ
厚生労働省では全国の約1万4000事業所を対象に「平成30年労働安全衛生調査(実態調査)」を実施。
その調査結果によれば、「現在の自分の仕事や職業生活に関することが強い不安、悩み、ストレスとなっている」労働者は58.0%に達していることがわかりました。
リモートワークでストレスを
「ストレスと感じている」具体的な内容としては、「仕事の質・量」が59.4%で最多となっており、
続いて「仕事の失敗、責任の発生」が34.0%、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)が31.3%となっています。
また労働安全衛生法に基つ゛くストレスチェックを実施した事業場(常用労働者10人以上を雇用する民営 事業場)割合は 80.3%でした。
一方、現在はリモートワークに従事している人が多く、オフィスワークとはまた別のストレス要因が加わっている可能性もあります。
そんな疲労や不安感、ストレスの解消には、まずはしっかりとした休息や気分転換が必要。
しかし、疲れているからといって、週末をだらだら寝て過ごしてはいないでしょうか。
実はその過ごし方こそ、さらに疲れを〝増幅〟させているかもしれないのです。
現代人の疲れの原因は「脳疲労」だった!?
現代人はスマホやWi-Fiなどのモバイル環境の発達で、いつどこからでも仕事にアクセスできる環境にいるため、
脳だけに慢性的な負荷がかかる「脳疲労」が深刻な状況に陥っているのです。
ぼんやり何も考えずに過ごす“スキマ時間”が減り、休みの日もメールをチェックしてしまうなど、脳は常に仕事モード。
パソコンで例えるなら、いつすぐにでも作動できる「スクリーンセーバー」状態で、完全に「シャットダウン」できていません。
これでは、脳疲労が起こるのも当然のことと言えるでしょう。
一方、ヨーロッパでは、休みが法制化されています。
たとえばドイツでは、パソコンの電源を切ってから11時間のインターバルがないと、働いてはいけないと決められているのです。
しかし日本には、そのような法規制はありません。
したがって、自分で休む時間を決めなければならないのですが、日本人は自分で決めるのが苦手といっていいでしょう。
その結果、うまく休めず、疲労が回復しないという悪循環に陥っているのです。
週末は仕事をシャットダウンする
パソコンと同様、人間も活動をシャットダウンしたほうが、疲労回復してよく動けるようになるもの。
ですから、せめて週末はスクリーンセーバー状態をやめて、完全なシャットダウン状態を作るべきです。
だらだら寝ながら仕事のことを考えるのはスクリーンセーバー状態で、休んでいるとは言えません。
週末は、趣味やスポーツを楽しむなど、自分の好きな活動に没頭することが、シャットダウン状態を作ることにつながるのです。
週末(ライフ)を充実させてシャットダウン状態を作れば、平日(ワーク)も潤滑に動くというわけですね。
疲労のピークは金曜日
上のグラフが示しているように、疲労は月曜日から金曜日に向かって徐々に蓄積されていくため、週末を充実させるには、金曜日までに蓄積する疲労を少なくすることが重要です。
脳が過剰に働いている忙しい現代人の疲労回復に必要なのは、副交感神経を優位にすること。
そのため最も身近で効率的なのが入浴。できればシャワーではなく、湯船入浴を行いたいものです。
なかでも疲労回復には、高濃度炭酸入浴がおすすめ。高濃度の炭酸ガスが、血流を促して疲れの回復を促してくれるからです。
さらに上のデータは、1週間の疲労感を示したものです。
疲れが蓄積した金曜日の夜に高濃度の炭酸ガス入浴剤を入れたお湯につかると、たまった疲れが減り、
土曜日の起床時には月曜日の起床時よりも疲労感が減っていることがわかります。
まずは金曜日に高濃度炭酸入浴で疲れを和らげ、週末を充実させることが、真の疲労回復への第一歩となるはずです。