暗い場所での読書は目が悪くなる?視力低下の本当の原因とは

苦労して勉学に励んだその成果のことを「蛍雪(けいせつ)の功(こう)」といいます。

その起源は、家が貧しくて照明用の油を買えなかったことから、夏には蛍の光で、冬には雪に反射する光で勉強し、ついには出世したという中国の故事にちなんでいるのです。

しかし、そのように暗いところで本を読んだり、勉強したりして、昔の人は目が悪くならなかったのでしょうか。

「暗いところで読書」は目が悪くなる?視力低下の本当の原因とは

じつは、暗いところで本を読むと目が悪くなるということに医学的な根拠はありません。

現在では、近視の進行に影響しているのは、親から受け継いだ遺伝的な因子のほかに、長時間、連続して近くを見ることなどで生じる、環境的な因子であることが判明しているのです。

ただし、暗いところでどんなにパソコン作業や読書をしても、まったく視力が低下しないわけではありません。

暗いところでは、かなり近い距離からパソコン画面や本を見ることになるため、そのことが目を悪くする原因になり得るのです。

暗いところでの読書は避けたほうがいい

また、人の目は、近いものを見るときと遠いものを見るときで、それぞれ異なる調整を行なっています。

特に、暗い場所ではその力が余計に必要となるため、目の疲れにつながることは間違いないでしょう。

まだ成長の過程にあって、近視が進行中の子どもの場合だと、余分な調整を持続的に強いられることで、近視がより進行する可能性があるため、暗いところでの読書は極力避けたほうがいいでしょう。

しっかり目を休めること

視力低下を防ぐためには、部屋の明るさに関係なく、長い時間、近い距離でパソコン作業や読書などを続けないこと。

同じ作業時間でも、細切れで作業すると目が疲れにくいため、長時間作業する場合は、時々休憩をとってしっかり目を休めることが重要だ。



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