
ソフトバンクグループの孫正義社長は11日夜、新型コロナウイルス感染を調べる簡易PCR検査を100万人に無償提供する計画を撤回しました。
突然の表明から約2時間後の急転となったのです。
3年ぶりのTwitter投稿
孫社長は午後8時34分、「検査したくても検査してもらえない人が多数いると聞いて発案したけど、評判悪いから、やめようかなぁ。。。」とツイッターに投稿しました。
100万人分の検査キット無償提供の表明後、孫社長のツイッターには検査の増加によって患者が病院にあふれ、医療崩壊となることを懸念する声が多く寄せられたのです。
孫社長は検査が自宅で実施できることや厚生労働省を訪問したことを説明したのですが、結果として懸念を払しょくできませんでした。
孫社長は10日夜に2017年2月9日以来、3年ぶりにツイッターへの投稿を再開。
「新型コロナウイルスの状況を心配」「どんな貢献ができるか検討」「行動を開始」と立て続けに表明していたのです。
ツイートの内容は…
孫社長は、10日夜、「久しぶりのツイートです。新型コロナウイルスの状況を心配しています」「行動を開始します」と約3年ぶりにツイート。
11日には
「新型コロナウイルスに不安のある方々に、簡易PCR検査の機会を無償で提供したい。まずは100万人分。申込方法等、これから準備。#コロナ検査有志」
とツイートし、検査方法について説明したのです。
続けて、「コロナウイルス検査のために病院を渡り歩き、感染を増やしてしまわないために自宅で検体採取できる仕組み。ゲイツ財団も似たような方式」と、簡易検査の必要性を主張しました。
批判の声が…
一連のツイートに対して、批判的な声が殺到。
検体採取時の感染リスクや、検査の正確性、検査後の受け皿となる病院の負担などの問題が指摘されたのです。
医療ジャーナリストの市川衛氏は
「こんなことをしたら医療機関は大混乱になります。不必要な治療を求める人が病院に殺到し、そこでアウトブレイクを引き起こします。孫さん、どうかその行動力と資金を、医療機関・介護施設へのマスク・アルコールの手配に使ってください」
と孫氏にリプライ。
実業家の堀江貴文氏も、「やめた方がいいですね」と、孫氏のプランに異議を唱えていました。
脳科学者・茂木健一郎氏のように「とても意義のあるご提案だと感じました」など賛成の声もあったのですが、全体的には批判的な声が目立つことに。
結果、孫氏は「検査したくても検査してもらえない人が多数いると聞いて発案したけど、評判悪いから、やめようかなあ。。。」と、弱気なつぶやきを投稿したのです。
検査したくても検査してもらえない人が多数いると聞いて発案したけど、評判悪いから、やめようかなぁ。。。
— 孫正義 (@masason) March 11, 2020
日本を代表する実業家の資金はどこに行くのか…注目が集まります。
ネットの声
「ムキにならずに多くの人の意見を聞き、止めると判断したことは流石だね。野球同様、金は出すけど、口は出さないと思ったんでしょう。畑が違うと判断してからの止めるまでの速度も速い。」
「検査の先を考えてない所が致命的だったな。安心を得るために検査したい人や政治的信仰から実数を把握する事にこだわる思考になってしまった人の声だけ聞いて、偽陽性や偽陰性率の高いキットをバラ撒く事は医療的社会的に混乱を招くだけ」
「簡単に医療事業を行わないで欲しい。その前にソフトバンク光の回線速度を早くしろ。BBユニットをレンタルさせる為に、ワザと回線を遅くする工作はしないで欲しい。」
孫さんのことだから思いつきで言ったわけではなく、厚労省に話を通しているのかもしれません。
批判の声が多いようですが、賛成派もいて意外と半々のようですし、実現するかもしれませんね。