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かつての憧れ装備のサンルーフが絶滅状態に

かつての憧れ装備のサンルーフが絶滅状態に

バブル時代の憧れ装備だった「サンルーフ」がいまや絶滅の危機!?

日本車が採用しなくなった理由とは

1990年前後に豪華装備であり、憧れの装備とされたのがサンルーフ。

スチールルーフのクルマであっても、天井が開いてオープンエアが楽しめるのは画期的だったというのが、人気となった大きな理由でしょう。

後付けカスタムでもサンルーフを求める人が続出した

日本で最初にサンルーフを純正採用したのは、1968年に登場したホンダの「N360」。

いわゆるキャンバストップで、手動でスライドさせて開閉させていました。

現在のような電動スライド式は1978年のホンダ「プレリュード」で、その後人気が高まっていきます。

あと押ししたのは「ハイソカー」ブーム。

ルーフが開くというのはハイソな雰囲気にあふれ、デートカーとしての資質を高めるのにも効果的だったのです。

形状もスチール製に加えて、色付きガラス製とした「ムーンルーフ」というものも登場したほどで、これは日本独自の呼び名。

それほど人気があった証と言っていいでしょう。

また、日本フォードの「フェスティバキャンバストップ」が大ヒットになったのもエポックな出来事でした。

あまりの憧れゆえ、後付けのキットも多く発売され、1990年代まで多く存在していました。

ちなみに後付けと言っても大掛かりなもので、ルーフをくり抜いてそこにはめ込むといった作業が必要でした。

今なら査定がガタ落ちで敬遠されるでしょうが、当時はそれでもいいから自分のクルマにサンルーフを付けたかったのです。

高温多湿の日本では進化したエアコンの快適さが優先

しかし、現在は消滅とは言いませんが、国産で採用する車種は確実に減っています。

用意されたとしても開かない、ただのガラスルーフがほとんど。

背景にある理由はさまざまで、まずはそもそも開けないということがあります。

輸入車勢で採用が多い理由は、日光浴文化で少しでも日を浴びたいからで、日本ではその逆。

実際に使ってみると、高温多湿の日本には向かないことが実感できます。

ただ、明かり採りとしては有効なので、はめ殺しのガラスルーフの採用が、ミニバンやSUVを中心に多いのはそのためでしょう。

喫煙率の低下も要因のひとつ

また、ユーザーに直接関係するところでは喫煙率の低下もあるように思えます。

車内でタバコを吸うときに外気導入にしてサンルーフを少しだけ開けると、圧の関係で煙は自然に車外に流れ出るのはとてもラクで、車内にニオイが残らないのは大きなメリットだったのです。

そのほか、車体的な問題としては衝突安全性や重心が高くなるなどがあります。

鋼板とガラス板を比べた場合、後者のほうが重たいので、それを頭部分に乗せているのは操縦安定性では不利だし、燃費にもハンディとなるのです。

構造も水抜きの経路を作る必要があって、複雑になりがち。

エアコンの進化などでルーフを開けずとも快適な現在のクルマには合わない気もしますし、実際に付いていても結局は開けないなど、サンルーフ衰退も致し方なしといったところでしょうか。

ネットの声

「星の写真を撮りに1人で山とか高原の駐車場に行ったときはサンルーフから顔出して撮影してます。ラックに登るにも便利です。とにかく熊が出たら怖くてw
妖怪もののけの類いは全く信じない人。こっちは大丈夫。危険な野生動物が現実的に一番怖いので。
本気で写真撮られてる方には叱られる撮り方でしょうがあくまで道中楽しみながらの趣味程度のたしなみなので。自分の場合は十分使ってますが、一般的にはあれば便利、無くても困らない程度の装備と思います。
しかし大きい四駆もラインナップが減り、サンルーフまで絶滅危惧となると、自分にとっては本当にもう車はお金をかけて楽しむもの、ではなくなってしまいそう…
乗りたい！これ買う！って車がどんどん減ってきて、そうなるともう維持費安いし軽でいいか…に。
軽もサンルーフあったら面白いと思うけど。
今も良い車はあるけど選択肢の幅は国内は昔より圧倒的に狭くなったなぁ。」

「快適性云々の問題ではなく、単に価格の問題ではないでしょうか。バブル当時でもサンルーフ装着車は未装着車よりも１５万円程値段が高かったし。今のご時世、日本車でこの差額はユーザーからは敬遠されるでしょうね。とはいうものの、それは安価なファミリーカーの話。相応な経済力を持つ人を購入対象にした高級車には、今もサンルーフ装着車は多いですよ。」

「サンルーフをつければ良かったと思ってましたが確かに開けるかと言えば開ける機会は少ないと思う。
タバコも吸わなくなったし。空気の入れ替えもエアコンがあれば要らない。
しかしドライブに出掛けて星空を見たい時は便利だろうなって思う。寝ながら夜空の星が見れるし蚊など虫の心配もない。
でも日本ではまだまだ人気だと思いますが。」



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