ウルトラシリーズでは鳥怪獣が一番強い!?

怖い!なぜか強すぎる「ウルトラ」鳥怪獣たち 捕食シーンは「完全にトラウマ」

「鳥」が怖い映像作品といえば、ヒッチコック監督の映画『鳥』(1963年)を思い浮かべる人も多いでしょう。

しかし、日本には世界に誇る「鳥怖(とりこわ)」作品があるのです。

そう、それこそがウルトラシリーズです。

ウルトラシリーズで欠かせない「鳥」型の怪獣たち

数多くの怪獣、宇宙人と戦うウルトラシリーズですが、実は「鳥」型の怪獣の登場頻度は高く、各シリーズに1回、2回は出現します。

そしてそのどれもが強く、独特の恐怖を煽るやつらばかりなのです。

そもそも「ウルトラ」シリーズの始まりは鳥でした。

シリーズの元祖『ウルトラQ』の第1話「ゴメスを倒せ!」で、すでに巨大怪鳥リトラが登場しているのです。

そして主役怪獣「ゴメス」を倒したのも、他でもないリトラでした。

劇中ではリトラは救世主ということになっていますが、鋭いくちばしでゴメスの目を突き刺す描写など、リアルな痛みを想像してしまう迫力があります。

さらに、『ウルトラQ』12話のタイトルはずばり「鳥を見た」。

『シン・ウルトラマン』冒頭にもチラッと登場した古代怪鳥ラルゲユウスが留置所を突き破る映像は、モノクロながらも迫力満点で、誇張のない巨大鳥ゆえの怖さがありました。

また、『ウルトラセブン』においては、ラスボスがゴース星人が送り込んだ双頭の鳥型の怪獣パンドンなのです(やや鳥要素は少なめですが)。

一度倒されても「改造パンドン」として復活し、セブンをとことん追い詰める強敵でした。

タロウと言えば鳥怪獣!?

さらに「鳥怖」の真骨頂と言えるのが、『ウルトラマンタロウ』。

鳥型怪獣が、何度も登場する作品です。

第20話「びっくり! 怪獣が降ってきた」のフライングライドロン、

第29話「ベムスター復活! タロウ絶体絶命!」の改造ベムスター、

第42話 「幻の母は怪獣使い!」のおうむ怪獣エレジア、

とバリエーション豊かな鳥型怪獣が登場したのです。

さてそのなかで最も子供たちにトラウマを植えつけた最恐鳥怪獣といえば、間違いなくバードンでしょう。

第17話「2大怪獣タロウに迫る!」第18話「ゾフィが死んだ! タロウも死んだ!」第19話「ウルトラの母 愛の奇跡!」と、実に3話にわたり大暴れした火山怪鳥 バードンには、幼い頃にトラウマを植えつけられた方も多いのではないでしょうか。

鋭いくちばしに、垂れ下がったコブ状の喉袋、肋骨が浮き出したような体、まさにデザイン担当の鈴木儀雄さんの真骨頂とも言える、不気味な出で立ちです。

リアルな「捕食」シーンがトラウマに

さらに、バードンが出てくると、とにかくイヤな描写が多いのです。

火山より出現するやいなや、挨拶がわりに研究所の所員たちをついばみ、餌を求め市街に現れると、今度はマンモス団地の一室一室をついばむのです。

リアルな「捕食」シーンは、正直大人でもみぞおちが重くなります。

捕食されるのは人間だけではありません。怪獣・ケムジラを食らうシーンでも、わざわざ肉片がちぎれたり、目玉をくり抜いたりする様子が描写されました。怖すぎです。

しかも、バードンは一度タロウやゾフィーも倒しており、万策尽きたかのような絶望感が漂います(その後、復活したタロウによって倒されます)。

「鳥」はかわいいイメージがあるからこそ、巨大化して襲ってきたら恐怖です。

「鳥怖」というジャンルがあるかどうかはさておき、ウルトラシリーズ、とりわけ『ウルトラマンタロウ』は間違いなく「鳥怖」作品です。

ネットの声

「私は帰マンのテロチルスが1番印象に残っています。当時人気絶頂の石橋正次さんが出演されており子供ながらドラマ的にも良かった思い出があります。帰マンは怪獣と少年など傑作が多いのですがこの作品も力の入った良作で、もっと評価されても良いのでは無いかと思います。」

「なるほど…パンドンに鳥感はありませんでしたが言われてみればですね、それよりもウルトラマンを圧倒して引き分けたヒドラや、セブンの最終兵器ワイドショットを使わせたアイロス星人、新兵器が無ければお手上げだったベムスターら確かに強い鳥型キャラでした。」

「バードンは飛び道具を使うわけでもなく、策を弄するわけでもない。ケムジラさんのアシスト(?)があったとは言え単独で、兄弟の中でも最強クラスの2人を圧倒してますからねえ。
ゼットンやガタノゾーアとは別の種類の、絶望感を味わわされる強さを持っていると感じます。
最期も必殺技ではなく、自然に還さないと葬れなかったわけですし、とにかくメチャクチャ強かったのは間違いないでしょう。」

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