米国では毎月400万人が退職しているけど

9カ月連続で400万人以上が仕事を辞めた…「大退職」時代に労働者は解雇や離職を恐れなくなった

400万人以上の労働者が仕事を辞めたのは、2022年2月で9カ月連続となりました。

このような傾向が衰える様子はなく、退職者数は過去最高を更新しています。

労働者がこれほどまでに辞めることが続いたため、労働市場の現状が一変しているのです。

仕事を辞めるのが当たり前

アメリカでは仕事を辞めることが当たり前になっているようです。

退職者数がこれまでにないほど驚異的な人数となっています。

アメリカ労働統計局(BLS)の「Job Openings and Labor Turnover Survey(求人・労働移動調査)」の最新データによると、退職者数が400万人以上いた月が、2022年2月で連続9カ月目となりました。

これは、この1年の最大の経済トレンド、「退職者数が極めて多い」ことを裏付けています。

退職率は2022年1月には2.8%だったのに対し、翌2月には2.9%とわずかに上昇したものの、退職者数は経済界全体でも、さまざまな業界ごとでも横ばいであり、仕事が合っていないと判断する人が大きく減ったわけではないことを示唆しています。

退職を恐れない労働力

雇用主は、もはや誰も働きたがらないと不満を漏らしますが、それはデータが示すこととは違います。

2月も雇用状況は好調で、670万人の労働者が新しい仕事に就いているのです。

これは退職者数よりも多く、労働者が転職していることを示唆している。

つまり、一部の労働者は、辞めても他の職場でより高い給料で働くことができると気づいたのです。

彼らは労働市場を再構築し、退職することを恐れない労働力を生み出しました。

一方、雇用主は労働力の維持に奔走することを余儀なくされています。

2021年の夏から始まった労働力への「極めて高い需要」が今なお続いており、もしそうでなければなかったかもしれない労働の機会が生まれていると、Indeed Hiring Labの経済調査ディレクターであるニック・バンカー(Nick Bunker)はInsiderに語っています。

労働者の自信の表れ

「これまで職場で作り笑いをしながら耐えていた労働者も、今なら別の職場に移る機会があると言えるようになった」とバンカーは言います。

「そのため、雇用主は労働者をどうにかして引き付けようとしている」

労働者は解雇をそれほど心配する必要がなくなり、パンデミック初期の労働市場とは対照的な状況になっています。

2021年12月の解雇率は、BLSが2000年にデータを取り始めて以来、最低の数値を記録しました。

解雇率と解雇者数は2021年12月まで下がり続けたが、2022年1月には若干増加したのです。

しかし、2月には解雇者数がまた減少しています。

このことは、雇用主が労働者を確保したいと考えており、それを労働者がよく分かっているということを意味しているのです。

「退職者が多いのは、労働者の自信の表れだ」とバンカーは述べている。

「同時に解雇者数が非常に少ないのは、多くの労働者が安心して働けることを意味している」

BLSが毎月発表している雇用統計によると、2月の失業率は3.8%に低下し、平均時給は前年比5.1%増となりました。

雇用主が大量に退職していく労働者を引き留めようとした結果、急激に賃金が引き上げられたのですが、それがやや沈静化したようです(これは必ずしも悪いことではない)。

「労働市場が少し冷え込んでいる兆しがある。問題は、その温度がどこに着地するかということだ」とバンカーは言います。

「というのも、労働市場は依然としてタイトであり、ホットだからだ。相対的に冷え込んできているのかもしれない」

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