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健康のためのウォーキングだけど…1万歩って必要？

健康のためのウォーキングだけど…1万歩って必要？

ウォーキングは健康によい…しかし、1日1万歩を歩く必要はない。

ウォーキングは、病気のリスクを軽減し、心身の健康を増進します。

しかし、1日1万歩が目安というのは、歩数計の名称から生まれたものです。

研究者によると、健康のためには1日7000歩から8000歩が効果的だそう。

歩数計はあらゆるところで勧めらていますが、健康やダイエットのために1日1万歩を目標とするのは科学的な考えではありません。

「1万歩」は、数十年前に歩数計の名称として考え出された数字にすぎないのです。

ウォーキングは健康によいことですが、研究結果は7000歩から8000歩を目標にするのがよいと示唆しています。

「1日1万歩」は、歩数計の名称から始まった

運動の進化について研究しているハーバード大学の古人類学者、ダニエル・リーバーマン（Daniel Lieberman）によると、1万歩が最適という考えは、日本のキャッチーな歩数計の名称から生まれたというのです。

リーバーマンは最近の著書『Exercised』で、1960年代に「万歩計」を初めて開発したのは日本の山佐時計計器株式会社で、音の響きの良さからこの名前が付けられたと書いています（「万歩計」は山佐時計計器株式会社の登録商標）。

そして、そのネーミングは功を奏しました。

山佐時計計器のコンセプトは健康の基準として世界中に普及したのです。

目標の歩数に達しなくても効果は期待できる

リーバーマンは「1日1万歩」を目標にすることにはいくつかのよい点があるとInsiderに語りました。

覚えやすい数字であること、これだけ歩く（1日に約5マイル）と健康上のメリットを得られること、ウォーキングは多くの人にとって取り組みやすい運動であることです。

「人間は不必要な活動を避けようとする本能がある。そのため、運動を始めるためにはこのような後押しが必要だ」とリーバーマンは語りました。

しかし、研究結果から、1日1万歩に達する必要はないこと、そしてウォーキングにはさまざまな健康上のメリットがあることがわかったのです。

2019年の高齢女性を対象とした調査で、1日4400歩を歩く人は、あまり歩かない人（1日2700歩以下）の人に比べて、その後4年間の死亡率が低いことがわかりました。

しかし、リスクの低下は1日約7500歩で最大になるようで、1日1万歩やそれ以上のウォーキングではさらなるメリットは得られないことも明らかになったのです。

同様の2020年の調査では、1日8000歩から1万2000歩を歩く人は、1日4000歩の人と比べて、あらゆる原因での死亡リスクが低くなるとわかったのです。

これらを合わせると、1万歩に達しても、達していなくても、多く歩くことは健康によいということのようです。

ウォーキングは長期的な減量には繋がらない

1日1万歩を歩く人は、1日3500歩しか歩かない人より体重を減らしやすいことを示すエビデンスは複数あります。

毎日の生活でより多く歩くことが消費するカロリーを増やすことは、直観的に理解できそうです。

しかし、新しい研究結果ではそうではないことが示唆されているのです。

進化生物学者のハーマン・ポンツァー（Herman Pontzer）の調査研究では、1日に何マイルも歩く伝統的な狩猟民族は、デスクワークのアメリカ人と同じくらいのカロリーしか消費しないことを示すデータが得られました。

彼の説明は、我々の体は運動によって余分に消費されたエネルギーをその他の消費カロリーを節約したり、空腹のシグナルを増やしてより多く食べるように促したりして補っているというものです。

この説は議論の余地があり、さらなる研究を必要としますが、ウォーキングと減量は人々が考えるような単純な関係ではないことを示唆しています。

1日1万歩のウォーキングは、減量のための絶対的なルールではなく、健康を増進するための処方箋です。

もし減量を考えているのなら、ウォーキングには害がないのですが、食事の見直しが重要です。

研究結果は、ウォーキングと食事の組み合わせが最高の結果を導くことを示唆しています。

ネットの声

「ウォーキングが健康に良いというのは適度に体を動かす事が良いのだろう、具体的な事が分かると面白いかもしれない。ダイエットを成功させたいのなら太る仕組みを調べた方が良い、より突っ込むと「どうやったら太れるのか」人の体が脂肪を貯めるシステムがどうなっているのかを理解すれば自分のやっている事が理にかなっているか確認する事ができる。」

「徒歩通勤＋仕事で平日はほぼ12000歩?15000歩を歩いているけど、さすがに50歳を過ぎると健康云々より疲れを意識するほうが多くなった。とはいえ仕事をした結果なので減らそうにも減らせない。
疲れもそうだけど怖いのは定年後にどうなるかで、これといった運動もせず日々の歩数だけ劇的に減少する、ここをいかに乗り切るのかが課題だ。」

「健康目的にウォーキングをするなら、一定の歩数も大事ですが、歩く速さにも留意した方がいいそうです。ダラダラと歩くよりも、速めの方が健康寿命を伸ばすようです。ずっと速めだとつらいと感じる人は、ゆっくりと速歩を50mごとに繰り返すのもいいみたい。」



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