タイムマシンに乗れないぼくたち 寺地はるな (著) 文藝春秋 (2025/2/5) 825円

商店街で働く南優香は、いまよりほんの少し愉快に生きるためのライフハックを思いつく。

今日から私、殺し屋になる――(「コードネームは保留」)。

博物館の片隅で現実逃避に余念のないサラリーマンと小学生。

つい悩みを吐露し合ってしまった二人の本当の願いは……(表題作)。

読むほどに心が楽になる、7つの物語。

「いや。コードネームを捻ろうとするそれ自体がださいんだよ。そこはさらっと行こうよさらっと。と、そこだけ南さんに突っ込みを入れたくなった。
「夢の女」は酷だけど…他人に読ませる見せる前提がないモノはスルーしてやれよ…が、スルー出来る人は多分いないだろうが。
氏のお話はあるあるや分かる感の程よさが好き。今回も楽しみました。」

「妄想するのは好きなタイプだけど、仕事で何かの役になりきるのは思いつかなかった。今度やってみよう。
私も人畜無害な感じに見えるようで、第三者扱いを受ける虚しさは分かる気がした。
良い言葉だなと思ったのは、「好きな人には良い枕で寝てコンビニのくじが当たったり、そんな日々を過ごして欲しい。隣にいるのが私でなくても。」
私は言えない心の狭い人間だと思い知らされた。隣に居たいと思うし、誰かの隣で幸せそうにしてるのを心から願ってはいないのが分かってしまった。
これも気づけて良かった事だ。読んで良かった。」

「職場・学校・家庭などの「普通」に馴染めず、ひとりでいる人たちが、それぞれの短編に登場する。
その人たちは、心ない言葉をぶつけられたり笑われたりする。
容姿についてだったり、結婚しないのかなど、悪意なく傷つけてくる世間とのあいだに、壁を感じた体験は、誰にでもあるのではないだろうか。とは言っても、作品は全体的にユーモラスで、くすっと笑ったところがたくさんあって、なごむ。
ひとりで生きづらさを抱える人を、がんばれと励ますのではなく、話を聞いて、ただ寄り添ってくれるような物語。気楽に読みながら、いろんなことを思い出し、読み終えたら、心の奥が静かに温った。」


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