喫茶おじさん 原田 ひ香 (著) 小学館 (2026/2/6) 781円

それでも、コーヒーは今日もうまい。

松尾純一郎、57歳。

大手ゼネコンを早期退職して、現在無職。

妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。

再就職のあてはないし、これといった趣味もない日々の中、ふらりと喫茶店に入る。

コーヒーとタマゴサンドを味わい、せっかくだからもう一軒と歩きながら思いついた。

趣味は「喫茶店、それも純喫茶巡り」にしよう。

東銀座、新橋、学芸大学、アメ横、渋谷、池袋、京都──。

「おいしいなあ」。

「この味、この味」。

コーヒーとその店の看板の味を楽しみながら各地を巡る純一郎には、苦い過去がある。

妻の反対を押し切り、退職金を注ぎ込んで始めた喫茶店を半年で潰したのだ。

たくさんの問題を抱えながら、男は今日も喫茶店へ向かう。

閉ざされた夢の扉は再び開かれるのか。

滋味深いグルメ×老後×働き方小説。

解説は、編集者の岡本仁氏。

『喫茶店巡りを通して自分や家庭を見つめ直す時間が描かれており、「自分と向き合う時間を大切にしたい」と感じられる。』

『淡々と進む物語と喫茶店巡りが心地よく、読み終えるとコーヒーが欲しくなる。』

『気軽に読み始めたのに最後まで一気に読める魅力があり、純喫茶に行きたくなる。』


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